22/06/08 九章詰まった(※ネタバレ注意

 九章の本編を書き始めました。

 最初の方はスラスラ書けましたが、初期イベントを過ぎて、状況説明的段階に入ると、筆が止まりました。


 なんでかというと。

 初期イベントは、先の事をあんま関係なく書けるからです。章の導入はただの勢いづけ。私も勢いで書けるから。

 状況説明は、そうはいかん。


 先の事を匂わせつつ、八章から九章に続く部分の説明が必要だから。

 今思いついてる範囲で色々書いたけど……


 書きながら八章の事を思い出し、今の状況とこれからの進みを考えて、ふと疑問に思った。


 今回の仲間は、二重人格少年・ニコラ、家庭教師・サミュエル、養子予定だったベネディクト、幼馴染・アレク、そして八章では敵だったディミトリ。

 主人公たちはこの少数精鋭メンバーで、敵伯爵の首をすげ替える為の弟伯爵をスカウトしに行きます。


 しかし、ここでふと疑問に思った。


 とうとう好意を行動に出してしまった獅子伯が、何もせずただ傍観してるとは思えない。

 絶対、主人公を守る為の人を、コッソリと手配してる筈。

 なのに、登場人物の中に、獅子伯からそんな密命を受けてる人物がおらんねん。

 唯一繋がりがあるのは幼馴染のアレクだけど、彼はコッソリしてないし、しない。獅子伯からの密命なんかなくても、主人公を命懸けで守る。

 じゃあ、と思って前回出した獅子伯の腹違いの妹・マティルダとかいいじゃん、とか思ったけど。

 可愛い妹に『命懸けで守れ』なんて命令は出せないだろ。だって妹も可愛い。

 ただ、マティルダは八章の使い捨てキャラではないので、出したいなぁとは思った。

 しかし、これ以上登場人物を増やすのもなぁ……

 でも、ここで出さないと使い捨てみたいに思われる。

 味方キャラを出す時は、使い捨ては嫌なんだよ……どうしたもんか。


 うーん。

 希望としては、敵だと思っていたり、怪しいと思っていた人物が、実は獅子伯の手の者で──って言うのがいいけど。王道だから。ある意味理解しやすいし。

 でも。

 マジ、これ以上登場人物を増やすのはホント……どうだろう。


『主人公を守りたい』という意味で、夫のツァニスからも密命を受けた人物がいるだろう。

 ま、サミュエルなんだけど。

 よくよく考えると。サミュエルは肉体派じゃない。ぶっちゃけ非戦闘員。彼にはそんな密命、荷が重すぎる。

 だとしたら他に誰が? アレクはないな。獅子伯の方と同じ理由。それに、ツァニスにそんな事言われたら、アレクはきっと『言われなくても命懸けで守るわ』と、ツァニスを挑発するだろう。

 恐らく、ツァニスとアレクは、仲良く会話も出来ない。アレクはツァニスを挑発するし揶揄からかうから。素直に生きられるツァニスに嫉妬してる部分もあるだろうな。

 それに、自分は逃げた『貴族』という立ち位置をまっとうしようとしてる事にも、恐らく羨望を超えて妬みの感情を抱いてるかも。

 ツァニスは、絶対的に自分が手に入れられない『主人公の幼馴染』という立場に嫉妬してる。自分は男装という大切な事を隠されていたのに、主人公はアレクに隠し事をしていない事にも、恐らく嫉妬してる。

 相性が悪いんだよね。


 サミュエルじゃ力不足、アレクは仲良くないとなると。あとはベネディクト、ニコラ、ディミトリ。

 ベネディクトに期待をかけると主人公に怒られるからしないだろう。ニコラも同じ。

 と、すると、ディミトリか。

 ツァニスとディミトリの間で、秘密のやりとりが行われたのかな。

 ま、それが自然かな。怪しい動きを見せるものの、それは『敵を騙すにはまず味方から』の精神で行動していただけで、今回は裏切らない。


 ヨシ。


 じゃあ問題はやっぱり、獅子伯の手の者だな。

 誰だろう。どんな立ち位置になるだろう。

 これは布石とかミスリードで使いたい。


 あ。あとメモしておきたい事が。

 八章では、主人公は娘と夫の為に自分の身の危険に晒してまで、色々やりました。

 ここ。

 気をつけたいところ。

 主人公は、娘と夫の為だけに、二人を守る為だけにそれをやったのではない。

 本質は、この後自分が身軽になる為なんだよ。つまり、自分の為。

 このゴタゴタを片付けない限り、自分が気持ちよく動けないからやっただけ。

 主人公を、自己犠牲の権化みたいに書きたくないし、そう読んで欲しくないんだよね。


 何故かっていうと。

 この自己犠牲の行動が

『女性は夫と子供の為に尽くさなければならない』

 という風に見えてしまうのが嫌だから。

 そういうのは嫌いです。


 主人公は、他人のためだけにそうしてるワケじゃない。

 ぶっちゃけ、自己犠牲じゃない。

 他人に頼れない性質&自分がやりたい性質&自分なら上手くやれるという自己評価

 その影響で、主人公が行動してるだけ。


 この章で気をつけたいのは


『女性は夫と子供の為に尽くさなければならない』

『女性は夫と子供の為に尽くす事が素晴らしい』


 こう見えないようにしないと。

 マジで。

 ここに一番気を遣いたい。


 自己犠牲賛否にならないようにしないと。

 何よりここに、気を遣わなければ。


 うれを受けた上で。


 さっきの話やな。


 ふと思う。

 マティルダ、後から合流にしてみるか。

 で。

 マティルダは知ってるの。獅子伯からの密偵が別途いて、ソイツが影ながら手助けしてくれていること。でも、聞かれないから言わない、的な。彼女はコミュ下手なので、何が言った方がいい事なのか、何を言わなくていいのかが分からない。そして、いつも話すと「話が長い」って言われるから、どう言ったらいいのか分からないから、言わないの。

 うん、いいね。

 私、マティルダ書くの楽しくって好きなんだ。普段はたどたどしい喋り方しかしないのに、自分の琴線ソフトタッチされると立て板に水で喋りはじめる。相手に口を挟む余地を与えない勢いで。


 よし、じゃあ、その線で少し話を形作ってみよう。


 あ。そういう人間いたら、たぶん、幼少期から訓練されてきたベネディクトは気づくだろうな。でも、彼も主人公にその事言わなそう。

 彼はそもそも自分から発言されないように育てられてきたし、相手が殺気等を持っていなかったら、気にはするけど放置するかも。それを主人公に伝えなければ、ともあんまり思っていないかな。主人公が気づいていないって知らなくって。


 イイ感じイイ感じ。

 その為のイベントも考えておきたいね。

 いいねいいね。


 やっぱり、実際に書き始めて初めて見えてくる事ってあるなぁ。

 ……なんど、この失敗を繰り返せば、私は思い知るのだろうね、ホント。

 何度コレやったよ。いっつもじゃん。


 でも! 仕方がない! それが私という人間だから!!


 じゃあ、それを踏まえた感じで続きを考えてみようっと!


 取り敢えず今回はここまでかな。

 以上!

 それではね!!

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