22/05/10 登場人物について考える(※ネタバレ注意
案の定。
仕事が始まったら、こっちに割く余裕なんて一ミリもなかった。
なんでだよ。
もう少し時間配分を上手くなりたいなぁ。
よし、続きね。
弟伯爵にも、良い点を持たせたいね。
好きにならないと。まずは自分が。
彼は腐ってた。
努力も報われない。存在意義が希薄。
恐らく主人公は、きっとその気持ちは理解できるだろう。自分もそうだった部分があるから。
それに、弟伯爵は最初っから腐っていたワケではないんだろうな、と思う。
最初は理想に燃えていた若者だった筈。
どっかで、心を、折られたのかも。
決定的な何か、の方が読者さんには分かりやすいだろうけど……蓄積されていった何か、の方が説得力はあるね。両方を上手い具合に混ぜたいね。
何があったのかな。
例えば、大好きだった女の子を、兄に取られたとか?
でも、その時のヘイトは兄へは向かず、何故か女の子の方へと向いた。
女性嫌悪の始まり。
んー? この方向で大丈夫か? 取り敢えずこのまま考えていこうか。
彼も、父や兄に影響され、男系主義で血統主義だと思うんだよね。それに、その主義自体は自己補完には繋がっても自己否定にはならない価値観なので、問題ないはず。
でも、それを持ったままでは主人公とぶつかる。
敵伯爵である兄とは違うものを、何か、持ってる筈なんだよなぁ。なんだろう。
んー?
ふと疑問に思ったぞ?
コイツ、伯爵という爵位、というか、仕事について、どう思ってるんだろう。
主人公は伯爵という爵位を、自領地を治める為のもので物凄く大変な仕事であると理解している。だって、下手な事をしたら困るのは領民たちであり、最悪餓死者なども出してしまう。主人公がひたすら『血統じゃなくって能力』って言ってるの、それも理由の一つなんだろうな。血統ではどうしようもない問題がきっと沢山あって、それを間近で見て来たんだろう。
あ。弟伯爵は、何か、絶望を見たのかな。
腐っていた時に辿り着いた小さな村とかで、すっごく良くしてもらった。この人達に何かしたいなって思ったりした事もあった。実際、何か手を動かしたりしたんだろう。
しかしその村では、病気が蔓延してしまっていた。うつる系の病気ではなくって、その村の水や食べ物に原因があったとか、そういうの。水銀問題みたいな感じで。
その村を救いたかった弟伯爵は、直談判しに兄の元へと訪れる。
でも兄は、その病気が増えている事を知ってたし、もう解決したという。
まさかと思って見に行ったら──
村が焼き払われ、更地になっていた。
兄は、駆逐する事によりなかった事にしただけだった。
自分の無力さを実感しただろうなぁ、そんなの見たら。
──ああ、面倒になってきたなぁ。
今までのキャラって、背景を先に深掘りしてってない気がするんだよなぁ。
もっと分かりやすいキャラで、もっと、ね、こう、書きながら色々考えられるレベルだった。
なのに、コイツに至っては先に色々考えてる。なんか、面倒くさい。なんでそう感じるんだろう。
ああ、そうか。今までのキャラは、解決したい問題にかかわる心の傷や問題点を持っていたから、ストーリーラインの延長で考えられた。
今回は、ストーリーラインを考える為に先に深掘りしてる。
だから、なんか、楽しくないんだ。
ダメじゃん。
やっぱり、先にストーリーラインを考えて、弟伯爵の背景はそれに合わせて考えた方がいいんじゃないのかなぁ。
ストーリーラインは、含ませたい問題を色濃く反映してる。
今回含ませたい問題は?
前回の八章が『継母・継子問題』だったみたいな、そういうの。
自分で何を含ませようとしていたのか忘れたので、過去のエピソードを今読み返して来た。
『有害な男らしさ』『男の生きづらさ』そこから転じた『女性ヘイトと女性蔑視』
だったね。
ただ、ここで気をつけなきゃいけない事がある。
『男らしさ』や『男の生きづらさ』には、マッチョイムズにも原因があるんだけどさ。マッチョイムズには『努力しなければならない』という体育会系的な考え方も内包してるのね。
つまり、何かができないってなった時に『努力が足りない』ってなって、問題原因を本人の努力に帰結してしまって、『どうしようもない問題などない』と環境要因等を矮小化してしまう原因になる。
この作品の主人公、結構体育会系な考え方をするので、この『努力が足りない』っていう事を言いそうなタイプなんですよ。
でも、それはしないように私が頑張って調整してる。
私がそれを痛いほど理解してる。努力してもどうしようもない事とか、あんねんて。
だから、他人に考えナシに『努力が足りない』って言わない。
言わないけど……
言いそう。今回、言いそう。
言わせたくない。
でも、『可哀相かわいそう』と、させたくない。主人公に、弟伯爵のケアはさせたくない。私はそういう、女性キャラに男性キャラの精神ケアをさせるの、好きじゃないんだよ。
自分で自分を鼓舞しろ、這い上がれ。可能な範囲で。手助けはしてやるわ、ぐらいがいいな。
努力の方向の問題なのかな。手法の話? うーん。
そう、味方に引き入れる、というよりは、共闘するパートナーにしたいんだよ。
あ。そうそう。
今までずっとひっかかっていて、どこかで明示させたいって事があった。
それを忘れずに書いておこう。というか、言語化する事によって、後で思い出せるようにしよう。
読者さんの感想の中に『男性だから女性だからと囚われない話であるはずなのに、毒を吐き逆に囚われてしまっている』というものがあった。
囚われているワケじゃないんだ。
勘違いしている人もいるな、と思ってるんだけど。
主人公は男になりたいワケじゃないの。女である自分の身体を嫌悪もしていないし、違和感も感じてない。むしろ、彼女は女性である自分に誇りをもって生きてる。ちゃんと女性である自分も好きだよ。
男女の違いをちゃんと理解してる。区別は必要である事は、理解してる。
区別をなくせって言ってるんじゃないの。
差別し勝手に制限を設けるなって怒ってるだけ。
ここ、微妙なニュアンスで、実感する事が難しい事だと思うんだけど。
大切な娘を守る事について、性別なんて関係ないって、確かに主人公は叫んでる。
でも。
できる事と出来ない事が、人間それぞれで違う事はちゃんと理解してる。
人類全員が同じ事を同じように出来る、なんて思ってないんだよ。
囚われてるんじゃないんだよ。
本人自身が、身体的違いを、文字通り痛い程理解してる。
それが、技術以外では埋めようがないものであるとも、理解してるから。
しかも技術ですら、埋める事ができない事があるって事も、ちゃんと実感してるんだよね。
分かるかなぁ。
『equality equity』
平等ではなく公平、まさに、これなんだけど。
ちなみに、『equality equity』と検索して出てくる絵がね、私が表現したい事の意味を表現してるよ。
うーん、本当に、ここの微妙な違い、文章で表現するの難しいなぁ。
でも、今回、コレを入れたい。
最近ずっと感じてる事だから。
ガッツリ話が逸れた!!
で。それを表現したいとして。ストーリーラインは?
そういうのを、思いっきり全面に出したいワケじゃないんだよ。論文書いてるワケじゃないし、説明書を書いてるわけでも要件定義書を書いてるワケじゃないから。
あくまでエンタメ。娯楽作品。
面白い展開の裏に、『見えてんぞ』といった感じで隠したい。
──あかん!!
これ、たぶん、今、考え過ぎてる!!
これ、悪いスパイラルに入ってる! なんか、そんな気がする!!
もっと、行き当たりばったりに考えた方がいい気がする!!
いや、でも行き当たりばったりにする為には、ある程度根底に入れたい『コレ』を決めておかないと、ブレてしまう。
ブレさせない何か、これだけはしっかり決めないと。
共闘関係。相手をビンタしてでも鼓舞して、歩かせる。基本、この構成。
ああでも。
そうか。
キャラだ。
新しく人を登場させる時は、ちゃんと役割を与えていた。
そして、立ち位置が他の既存の人物と被らない、できれば性格なども被らない感じで考えていた。
キャラ立ちするようにしていた。
ヤツの立場や過去は、ぶっちゃけ二の次。
登場する時に、既存キャラと被らず、かつ、ちゃんと立ち位置があり、存在に意味がないとダメ。
それが、一番、一番重要。
しかも、それがただの舞台装置やスイッチや道具、ではなくって。個人として、ちゃんと存在に意味がなければならない。
共闘関係になった後、主人公のそばに立つ・存在する人間として、ちゃんと自然であるべき、存在価値があるべき、空気にならず、いてもいなくてもどっちでもいい、勝手に消える、そういうキャラにならないようにしなければ。
そうだ。
大切なのは『キャラクター』
すっかり忘れていた。
これ、大切。
何よりも、大切。
よし、次ではちゃんと、その『キャラクター』について考えていってみよう!
その方が、たぶん、私はすんなり書けるだろうしね。
今回はここまで!
以上!
それでは!!
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