22/05/06〜8 ヴィランと、他のキャラの事を考える(※ネタバレ注意
さて。
ヴィランについて考えようぜ。
強く凶悪な可愛い女の子。
これは決定。
あとは、ぶっ倒すヴィランのオッサンや。
オッサンがどういう人間か考えよう。
基本、『いるこういうヤツ! 嫌い!!』と、読み手さんたちが、現実にいるムカつく人間と重ねられるのがベストだ。
そういうヤツを、作品の中でぶっ飛ばせるからスッキリするんだよね。
やっぱり、その場合には王道的な悪役がいいか。
孤児院を経営していて、その裏で悪事を働いている。
RPGゲームで考える。
中ボス戦。
ボスであるヤツと、それを守る周りの敵。
ボスを倒したいけど、周りのヤツから先に倒さないと、ボスが上手く倒せない、そういう展開にしたいね。中ボス戦の王道じゃん。
あー、でも、そいつ、敵伯爵との関わりが欲しいな。
あ、そうか。敵伯爵がその孤児院を主導してんのか。例えば、成長した女の子を他貴族に愛妾として売ったりしてるとかね。男の子は、単純労働力として売り飛ばしたり。あー、そりゃ主人公ムカつくわ。
敵伯爵との関わりはそれでいいとして。
どうやってそこに、逃げてる弟伯爵が絡んでくるのか?
そこが問題だ。
***
ここでまた日を跨ぐ。
この日もひたすら表紙の絵を描いていた。
そしてその横で、ひたすら既存のお気に入りDVDを流していた。
一日が足りない。
何故一日は24時間しかなく、かつその中で8時間を睡眠に、その他数時間を生活の為に使わねばならんのか。
GW最終日だよ!
どうしようかね! 終わっちゃうよ!!
今日はプロットを完成させたい。
先が見えるまでは持っていきたい。
じゃないと、明日からの仕事に、心理的支障が出てしまう。
でももう夕方だよ!
間に合わないよっ!!
落ち着け私。
冷静になれ。
今日はまだ終わっていない。
やってやれない事はない。
考えろ、考えるんだ。
敵伯爵の手先で、子供売買をやってるオッサン、そして女性ヴィラン。
この場合、その場所は固定だろうな。たぶん。
クリミナルマインドで、大学生たちを拉致って監禁の末、暴行して殺す事を見世物にした集団の事をやってたけど、あれは車という移動手段があったから、大移動できていた。
でも、移動する事って、足がつかなくなる良い手段なんだよなぁ。
固定された場所での商いって、『固定客がつきやすい』という意味では良いけど、人身売買的なものって固定客とは、少し客層が違う気がする。そもそも、固定してしまうと、証拠を集めやすくなってしまう。
ならば、場所を移動してその言った先々で、子供を誘拐して売り飛ばす、と言う事をしていた方が、都合が良いのではなかろうか?
移動コストはあるけど、子供の調達と売買には、移動の方が売り上げは良さそう。イメージだけど。
身柄や立場を隠すなら、サーカスや旅芸人を装うね。
で。弟伯爵との関わりはどうなるのか。
彼の事を考えてみよう。
彼は兄である敵伯爵から逃げてる。暗殺の危険があるから。
もともと、敵意はないですよ~放蕩野郎ですよ~というテイをとって、保身していた。それで大丈夫だったけれど、主人公たちが動き出した事で、敵伯爵は万が一の時の事を考えて、弟伯爵の暗殺も命じた。だから、今更ながらに命を狙われている。
うん、その事自体には、違和感がないね。
じゃあ、その弟伯爵は、何を思って今まで生きてきたのだろうか?
最初っから本当にただの放蕩男だったワケじゃないと思うんだよね、というか、そうじゃないと困る。根っからの放蕩男を、伯爵家のすげかえる首にするワケにはいかないから。
じゃあ、根っからのクズではない、として。
彼の生い立ちから考えようか。
彼の父親も兄も、血統至上主義であり、男系至上主義であり長子至上主義。
いや、でも、生まれた時からそうなら、その事に疑問を持たないんじゃないかなぁ。
だって、頭っから洗脳が始まってるんだし。
兄をサポートしながら生きろと教育──されてないや、おそらく、ただのスペアとして生きてきたんだ。いざという時の為のスペア。しかも、それは父や母、親族全員からそう扱われてきた。
でも、兄は自分を厭っていた。だって、自分が死んだ時の代わりだもんね。死ぬ気なんか全然ないワケだし、存在が邪魔だな、とすら、兄(敵伯爵)は思っていただろう。
本来、スペアって、いざという時の為の保険だけど、これが不思議な事でさ。スペアがある事がリスクヘッジである筈なのに、リスクヘッジをなくす事が、リスクをなくす事だと思ってる人間が、一定数居るんだよね。不思議。
保険に入らなければ、そのいざという時が起きない、と考える人。マジで、一定数いるんだよ。ビックリするけどね。
例えば車のスペアタイヤね。スペアタイヤがあるって事は、スペアタイヤが必要になる時が来るって事でしょ? それをね、何をどう曲解したらそうなるのか、私も分からないのだけど。ならスペアタイヤがなければ、それが必要となる事もない、そう考える人が一定数いるんだよ。
アホかと。
確かに、スペアタイヤがなくなれば、スペアタイヤを使う事はなくなるよ。
でも、それはリスクがなくなったワケじゃないのにね。
なぜか、スペアタイヤを捨てる=スペアタイヤを使わなくなる=スペアタイヤが必要となるタイミングが来なくなる、っていうビックリ三段論法になる人、マジで、いるんだよ。
本当にいるんだよ。ビックリするけど。でもそういう人に、説得や説明は意味がないよ。だって、ビックリ三段論法がその人の中での間違いない論理で真理だから。こっちの説明の方がナンセンスに感じるんだよ、その人の中では。
そういう人がね……いるんだよ。マジで。
敵伯爵も、そう思考するタイプの人間。
自分中心に物を考えるから、自分が死んだ後の身代わりなんて、不要なの。
彼の中では、世界は彼が中心で、彼の世界が唯一絶対。だから、自分がいない世界なんて有り得ない。
ただ、そのままの思考だと、既存部分との齟齬が出て来ちゃうな。
もともと敵伯爵は、自分の息子──ベネディクトを侯爵の養子にする事により、自分の遺伝子が侯爵家へ返り咲く事を夢見てた。
これは、自分の死後の話だよね。
ああでも、齟齬、ないか。
ベネディクトは自分の分身なの。身代わり、じゃなくって、もう一人の自分の身体、的な。だって自分の血を引いた息子だから。自分と彼は同じものだと、無意識に思ってるタイプのヤツね。産んだ女性の遺伝子が半分入ってる事なんて意識もしない。息子が違う存在であるなんて、少しも思わない。
いや、でも、ベネディクトは次男だよな。長男がいるハズ。なぜ彼を侯爵の養子にしない?
あ、そうか。違う。
ベネディクトが侯爵になったら、自分、もしくは自分の長男に爵位を移譲させようって思ってるのか。だから別にいいのか。役割が終わった後のベネディクトの事なんか考えてないんだろうな。
だって、ベネディクトは、その為だけに存在していたから。彼の中では、役割を終えた道具の行方までは考えない。
だって彼にとっては、ゴミって置いておくと勝手に消えるものだから。
使用人たちが片付けてくれているなんて、これっぽっちも知らない。
彼は、物事の道理を知らない。物事の裏側は知らない。
あくまで彼が見ていて欲しいのは、表に見える世界だけ。
長子が偉い。男が偉い。自分が偉い。
なんでそう思うようになったのか、どうしてそう思えるのか、そういう事は一切考えない。道理や仕組みなんてどうでもいい。だって、そういうものだから。
だから彼はパフォーマンスをするのは、きっと大好き。自分を素晴らしい人間、大きな人間に見せるのは大好き。だって、彼の中ではそれは事実だから。事実をただ公表しているだけに過ぎないって、思ってる。
その裏側に、どれだけ色々な人の大変な苦労があるかとかも、知らない。だって、それは自分では意識しなくてもいいことだから。物事は、自分がしたいと言ったら、勝手に進んでいく事だから。使用人に言づけておけば、勝手に解決される事だから。
大切なのは、自分が、どう、したいか。
それだけ。
だって、自分が世界の中心だもん!
ふむ。ボスとしては良い感じ。
もう少し無惨様的な圧倒的さが欲しいとこだけど、それはまぁ、ないものねだりだからいいとしよう。
どのみち、彼は九章には、出てこない。
大切なのは、そんな敵伯爵の弟だよ。
そんなヤツを見て育ってきた弟。スペア。彼は、ただの、兄の代役。兄が死ななければ、何の役にも立ちはしない。
いざという時にだけ、必要となるモノ。ただ、その為だけに存在してる。
学んでも学んでも、それを活用する場は与えられない。だって、スペアだから。
兄が死なない限り、活躍する場はない。でも、兄は死なないし、殺すなんてもっての他。だって、兄は、長子だから。大切だから。自分は、どう頑張っても、二番手。
うん、良いね、その心理。歪みそう歪みそう。そういう人間の精神状況を考えるの、凄く楽しい。
ぶっちゃけ、主人公の方が考えるの大変なんだよ。あまり歪まないようにしないといけないから。
歪んだ人間の方が、書いてて超楽しい。大奥様とかね。ムカつくけど、書くのは楽しかったよ。
あー、でも、その考えに染まり切ってしまっていたら、味方にしても邪魔だなぁ。いちいち僻まれていたら面倒くさい。
いかん、味方になってもらうのであれば、彼を見直せる部分を持たせないと。
私自身も、ある程度彼を好きにならんとな。じゃないと味方にしたくない。個人的に。
もう少し考えようか。
そろそろ文字数が4000に届くから、今回はこの辺で。
以上!
それではね!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます