22/02/20② 八章の事を相変わらず考えてる。
私は小説を書く時、頭の中でアニメーションや静止画が薄ぼんやりと見えています。
なので、私は見たままをその通りに文章に起こしているだけ。
でもそのストーリーの流れが悪い時は、そのアニメを早戻しして再生し直し、違う展開にしたりする。
それが既に浮かんでいたり、すんなり浮かぶ時はいいんだけどさ。
浮かばない時もあるよね。
今は断片的な静止画が、頭の中に浮いたり消えたりしていて、まとまっていない状態です。
エリックの事で、アンドレウ夫人が主人公にくってかかる。大奥様たちもそれに便乗。ショックを受けたフリをした主人公は、屋敷を飛び出し、紫の木の群生地へ。
そこで主人公がボンヤリしていると、敵ボス登場。何人かの手下を従えて。
突然見えない所から狙撃される手下たち。
それは、紫の木の群生地のどこかに、先回りして潜んでいたアレクが狙撃したから。
主人公は敵ボスたちに、追い詰めたつもりだろうけど逆だからな、と伝えたりする。
うーん、そこまでは容易にイメージできるなぁ。
問題はそこからか。
……あれ? ルーカスがアティを連れて来て脅迫するシーン。
主人公だけがいたんじゃダメじゃん。
だって脅迫相手は主人公の夫・ツァニス侯爵だから。
おおぅ。夫がその場にいないとダメなのか。
なるほど。
という事は。
逃げた主人公を夫が追いかけてくる、という展開が必要か。
なるほどなるほど。
という事は、さっきイメージできたシーンではダメだな。
セレーネが人質になり、ツァニス侯爵が脅迫されないと。
だからァ。
紫の木の群生地に逃げてくる主人公。
追ってきたツァニス。サミュエルとかもいるかも。
隙を見せる為に、ツァニスたちには近寄らない主人公。
そんな、みんなから離れた主人公を背後から羽交い絞めにして人質にとる敵ボス。
周りを囲まれ、妻を死なせたくないなら、穏便に伯爵家に爵位を移譲するように言う敵ボス。
敵ボスはこのまま主人公を誘拐しようとする。
が。
そこにアレクが狙撃して隙を作り、敵ボスをあっさり返り討ちにする主人公。
いいね。その方が主人公らしい。
あれっ!? 当初想定していた、男装バレは!? 今回もナシ!?
うーん、タイミングがない。
あと。この作戦には問題がある。
勿論、この作戦を取るために、アンドレウ公爵夫妻と獅子伯に当然相談していますが。
獅子伯と夫が絶対反対すると思うんだよね。
だって危なすぎるから。
この作戦を実行する為には、二人に『主人公はある程度安全』って思わせる必要がある。じゃないと協力してくんないし。
そこで影武者となるキャラとしてマティルダという新キャラ出したんだよ。
さっきの作戦を、影武者にさせるとしたら、どうなる??
ダメ元で考えてみよう。
紫の木の群生地に主人公が逃げるとして。
途中でマティルダに成り代わる。そして、主人公は男装して傍仕えの人間として追いかける。
あー。あー。あー。
この展開の問題は、この作品が主人公の一人称で進んでるって事。
地の文で読者に展開がモロバレになるし、状況説明が難しい。そして、トリックを知ってる状態で読まされる読者は、きっと興ざめ。
叙述トリック使ってもいいけど……いけるか? いけるか??
具体的な文章の想像がつかないぞ??
ダメだ。なんか、上手くいく想像ができない。
この作戦を実施するにあたり、主人公はマティルダを影武者にする事に同意する。
でも、結局影武者使わなかったんじゃないかなぁ。
主人公は他人の手に委ねるのって苦手だし、マティルダを危険に晒すのも嫌だろうし。
男装バレさせたいが為に、主人公に男装をさせようとしていたけれど、その展開に無理があるんなら、男装させる展開は諦めた方がいいかもしれない。
いや、実は、男装バレ──というか、実は『セルギオスという主人公の兄だと思っていた人間が、実は主人公自身だった』という部分について、男装姿を見せる以外にも考えてた。
アティからバレるんですよ。
だって、アティまだ4・5歳です。完全に秘密にするって無理なんだよ。読者さんたちは薄々感づいていると思うけど、たぶんご都合主義として、そこは見ないふりをしてくれていたと思う。
アティからセルギオスの名前を聞いて、夫は
『セルギオスは生きてる』って。
でね。
アティから、実はセルギオスにこっそり会っていて、セルギオスが怪我をしたことを聞いていたの。
それで、セルギオスが近くにいる事、そして腕を怪我している事を知ってる。
で、主人公が、そのセルギオスと同じ場所を怪我している事を知り、それでバレる──っていう展開も考えてた。
そうそう。
ブレないように書いておこう。
主人公の夫は、憧れのセルギオスは、実はひっそり生きてると思ってる。なんらかの事情で表舞台にはいられなくなってしまい、それで死んだ事になってるって、思ってる。だから、今まで身の回りで起きたセルギオスの奇跡は、実は影でこっそり生きている彼が起こしてくれているって思ってたの。
彼が言っていた『セルギオスの加護』はファンタジー的意味ではなく、物理的に自分たちを守ってくれてるって、そういう意味だったの。
でも、妻は立場上『兄は生きてる』って言えないだろうし、もしかしたら、生きてるって知らないのかも? とすら思ってるかもね。
ヨシ。
主人公が男装姿を夫に見られる事によって、男装バレする、という展開はナシにしよう。
だって、そもそもなんだけど。
主人公が夫に秘密にしているのは、男装して大立ち回りしている事じゃないんだよ、本質的に。
本質的に彼女が夫に隠してるのは、『自分が実は夫が憧れていたセルギオス自身だ』という事。
男装姿を見せたとしても、主人公の男装姿=憧れのセルギオス、が紐づかない可能性がある。男装姿を見せたところから、芋づる式にセルギオスだってバレるのは変なんだよ。主人公の男装は主人公の男装、セルギオスはセルギオスだから。
『バレる』のは、主人公がセルギオスだった、という事。
そっちバレの方向にしよう。
だから、男装は不要。ヨシ。
改めて、決まった展開を羅列しておくよ。
1) アンドレウ夫人と大奥様たちに激責めされた主人公は、紫の木の群生地に逃げる
2) 本当であれば、途中でマティルダ(影武者)に代わるハズが、主人公は代わらず、マティルダはついてきてくれただけ
3) そこへ夫たちが到着。主人公が影武者に代わってなくって驚く。
4) その場であーこーしている時、敵ボスが現れ、周りを囲まれる。主人公捕らわれる。
5) 夫を脅迫する敵ボス
6) 計画通り、と思っていたら、そこにルーカスがアティを連れて登場。
7) 隙をついて、と思っていた主人公も、流石に動けなくなる。
8) 主人公とアティを誘拐して逃げようとした敵ボス。
──まてまてまて。
当初想定していたイメージと合わない。
ルーカスは、主人公に指摘されて、結局アティを傷つけられないって気づくんだよ。
誘拐。
うん、そのまま誘拐っていう流れが微妙。
あ。
そうか。
主人公、その場で凌辱されそうになる、とか?
いや、アティだよアティ。アティとルーカスの方にフォーカスしたいんだってば。
凌辱はちょっとその辺に置いとけ。
うーん、うーん、うーん、うーん。
あ、そうか。
5) と 6) の間。
夫を脅迫した敵ボス。しかし、捕らわれた主人公、敵ボスを投げ飛ばして捕まえ返すんだ。
そして、これで万事解決、と思っていたら。
そこにルーカスがアティを連れて現れて、形勢逆転されちゃう。
敵ボスは、みせしめとしてアティの顔をグチャグチteャにしてやれってルーカスに命令する。
周りは動けない。
ルーカスも動けない。敵ボスから『家がどうなってもいいのか!』と叫ばれ、震える手でアティにナイフを向けようとして。
主人公に説得される。
アティを解放するルーカス。
しかし、隙を見てアティを害そうとする敵ボス。主人公は敵ボスをぶっとばす、と。
これでどうや?? 結構いい感じになった??
なった気がする。
いける気がする。
ヨシ、大丈夫。きっと大丈夫。おそらく大丈夫。
オチの部分はこれでいいとして、他の部分をもう少し考えてみようZE☆
それは次のエピソードでね。
それでは次回!!
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