21/10/15 七章の事を考える⑫ ※ネタバレ注意※
いや、今回こんなに展開に悩むハメになるとは。
本当に本当に疲れる章になったな……
また子供たちのキャッキャウフフだけを書いていたい……
マギーが主人公に毒舌ぶつける軽妙な会話が書きたい……
さて。気を取り直すぞ。
幼女の言葉で、敵子爵が疑われたとして。
どう逃げる方面へと持って行くか?
私が敵子爵だったら?
幼女をけしかけ、主人公に毒を盛らせる。
しかし主人公死ななかった。
この時点で、マズイと思うわな。
でもまぁ、死ななくても子供が産めない身体になりさえすればいいから大丈夫だろう、そう思うかな。
本来の目的は、嫡男を産ませたくないんだよ。
ああ、だとしたらむしろ殺しちゃダメなんだ。だから幼女の持つ毒を使わせた。幼女の毒は子供用なので子供にとっては致死量でも、大人はもしかしたら生き残れるかも、ぐらい。
……ん?
ちょっと待って。
じゃあ、もしかして、アティの実母は、殺されたの?
今までアティの実母の死の原因とか考えていなかったんだけど。
ホントは殺すまではするつもりがなく、子供を産めない身体にしてやろうと思っていたんだけど、間違って死なせてしまった。
しまったと思っただろうな。これでは新しい嫁を貰われてしまうし。
本来は自分達の息のかかった娘とかをあてがおうと思っていたのに、傷心のツァニスは賛同しなかった。
ま、そのままなら新しい嫁貰わないだろうし良いだろう、そうやってまぁ静観していたら、勝手にセレーネと再婚してしまった。
そりゃ驚いただろうな。
何か手を打たたないと。そう思っている間に、侯爵家乗っ取り大作戦の最大の敵であった大奥様が撃沈された。
チャンスになったと思ったと同時に、主人公が脅威になりうるという事が分かって、簡単に手を出すのは危険だと知っただろう。
しかも、その後老元子爵を撃退した事まで噂に上る。
こりゃマズイ。そうなったろうな。
まだ子供が生まれていない今がチャンス。
夏休みにカラマンリス領へ来る事を想定していたが、予想とは違く侯爵家はアンドレウ公爵家と一緒にバカンスへ行ってしまった。しくじった。
なので、一計を講じて、万が一の事を考慮して主人公の妹との結婚を画策する。
実質、妹を人質にしてセレーネの動きを封じる為。だから秋口頃にその話を持って行った。
本当ならもっと早く結婚を決めてしまいたかったけど、ベッサリオンは秋口から猛烈に忙しい為、祖父が申し訳ないが後で、と話を先送りにしてしまった。
だから先に冬休みになってしまった。
でもチャンスだ。今度こそカラマンリス領へ来るだろう。来るしかないから。
来た、と思ったら侯爵だけだった。
後から来ると話があったから、ある意味チャンス。養子を捻じ込む事を先に行っておく。
そっちが完了したので、後は主人公を、と思っていたら。
来なかった。
じくじたる思い。
もし養子を捻じ込めたとしても、ツァニスの血の繋がった男子が生まれてしまっては、元の子もない。
これはもう直接出向いてなんかしないとダメだ。
ちょうど、結婚話もあって行く口実がある。
チャンス過ぎる。
うんうん。そう思いそう。
でも。
アティの母、実は暗殺されていたんだ……えー。それは自分でもショックだ。
多分、表向きは毒殺されたんじゃなく、病気って事になっていたんだと思う。
少しずつ毒を盛って行ったんじゃないかな。
……首にした執事の中に、それに協力したヤツがいるな。
侯爵家の執事は、みんな男爵や子爵の次男・三男たちだから。カラマンリス領の男爵・子爵だとしたら、そうかもしれない。
主人公に同じ事をしなかったのは、おそらく前回の失敗を踏まえたから。
それを知ったら。
ツァニスは慟哭もんだろうな。
おそらく、マギーやサミュエル、他の前妻の事を知ってる人たちは物凄く怒ると思う。
何より、アティから実母を奪ったと知ったセレーネが一番激怒するわな。
虎の尾を踏んだな。
あー。もう一つ陰謀を混ぜるか。
老元子爵の事について。
実は、カラマンリスの伯爵家・子爵家と繋がっていたの。
老元子爵はその乗っ取りの一部の計画として、ダニエラを送り込もうとしていた。
一番邪魔だった大奥様はいないしね。
だから、老元子爵がアレコレした時、実は繋がっていた伯爵家・子爵家には実質的な被害は殆ど受けていないだろうな。
もともと、ツァニスの父、祖父ともに、老元子爵とは疎遠にしていた。
おそらく、コイツらがヤバイ事を知っていて意図して距離を取ってたんだろうな。
多分。ツァニスの父も祖父も、高潔な人だったんだよ。あの厩務員さんを抜擢する程、人を見る目はあったからね。
……じゃあ、ツァニスの父も毒殺されたか?
ツァニスの父が全然出て来ないのは、実は既に死んでるからなんだ。
だから実質、大奥様に誰も意見できなかったんで、あの人傍若無人に振る舞っていたの。ま、もともとの性質もあったとは思うけどね。
ツァニスが早い段階で侯爵を継承しているのもそれが理由。
だから、前侯爵が、伯爵家や老元子爵の事の危険性を伝える前に、前侯爵は死んじゃって。
数年がかりの乗っ取り大作戦だね。
それを知らないのはツァニスと、ツァニス一派の貴族、そして領民たちだけ。
これを暴くか。
え。
ちょっと。
事件でかくね?
マジすか。
その話を引きずり出すには、色々情報が必要。
主人公は勿論そんな事知らない。
乙女ゲームの方でも、そこまで語られていないと思うな。
第三章以来の事前根回し・布石置きが必要だなぁ。
うわぁ。
半分まで書いてから今更考えるの!? 遅くね!?
どうしたもんか……
老元子爵との繋がりは、別に書かなくてもいいや。
そういう事もあったって事を頭に置いておこう。
おそらく、ここでキーになるのは『アティの実母が毒殺されていた』という事だ。
それが本当に毒殺だったという証拠が欲しい。
あんのか? そんなの。
良く考えろ私。
まずは、実母毒殺事件と紐づける事。
何からそれに気づく? いや、乙女ゲームの継母が子供を産まなかった理由から考えるかも。産まなかったんじゃない、産めなかったんじゃないか、と。
そして自分への毒。
もしかして、アティの実母も? と思い至ったんだろう。
そして。
さっき、犯人は執事だと言った。
でも、あの執事たちの事だ。自分達が直接手を下すワケがない。
たぶん、メイドを使った。
そのメイドが、実は老元子爵家からの紹介だとしたら、一緒に話題に出せるね。面白い。
そしてそのメイドがアティの母に毒を盛っていった。
しかし、彼女は文字が読めず計算もできない為、毒の致死量を理解していなかった。
だから間違えて致死量を与えてしまったんだ。だから死なせてしまった。
そのメイドは逃げただろうな。
いや。逃げなくても、証拠隠滅の為に殺されている可能性がある。
崩せるとしたらここからだ。
アティの実母が死んだあと、いつの間にかいなくなったり、逃げたメイドがいなかったのか、と。
マギーに確認すると、分からないと返事が。
そこで主人公は、祖父が直した電話を使ってカラマンリス邸へと繋ぐ。
カラマンリス邸には、クロエとメイド長がいるから。
メイド長に、過去の履歴書をあさってもらうと、いた事が判明する。
クロエの方には、その時期、身元不明の女性の遺体が出ていないかどうか、警ら隊等に確認を取りに行ってもらう。
ただし、それは状況証拠。
確証がない。
うーん。そのメイドには生きていて欲しいな。
彼女が実行犯で確証だから。
彼女は怖くなって速攻で逃げた。
でも、たぶん地元には帰れないだろう。だって追っ手がかかるって分かっているから。
だとしたら、町で潜伏して息を潜めるように生きるかも。気を隠すなら森。人の多い場所に逃げる。それぐらいの知恵はきっとある子なんだろう。ただ、知らない土地に行くのは怖いので近くの町に隠れていた。娼婦に、堕ちていたかもな。
主人公は、クロエに調べてもらって、もし特徴が一致する女性の遺体が出ていないってなっていたら、逃げおうせて今も生きている可能性があるかもしれない、と考えるだろう。
タイムラグが酷いので、おそらくクロエに死体調査と同時にお願いするかな。娼館を探せ、と。
仕事も身分もない若い女性が生きるには、もうそれしかないから。
そして、見つけるんだよ。
その子を。
ご都合展開? 勿論! 神は私だ!!!
で、電報でその報告を送ってもらう。電話だと取次が大変だから。電話線が直っていたら、ベッサリオンの郵便局が電報を受けられる。
敵子爵を捕まえて尋問しよう、そうなる直前、敵子爵は人質を取って山に逃げる。
禁足地である山に逃げれば、なんとか逃げ切れるかも、と思って。
ベッサリオンは周囲を険しい山に囲まれた山岳地帯だから、足腰弱い貴族では山越えなんて出来ない程険しい上、要所を抑えられたら逃げられないんだけどね。たぶん、敵子爵はそんな事知らないんだろう。
で。って感じになる。
うん。いい感じ。
と、思うんだけど、どうだろうか?
一気に書いたなぁ。
そうそうコレ。1つドミノがが折れると、パタパタ綺麗に倒れて行く感じ。
これだよ、私が待っていたものは!
小説の女神様ありがとう!!!
さて。
少し時間を置いて見直してみて、ダメそうなところがないかどうか、そしてその為に積み上げる小さいエピソードについてを考えて行こうか。
続きは次ね!
それでは!!
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