21/09/17 七章の事を考える④

 続きを考えるよ。


 伝統への切り込みだ。

 まずは、そこにもう少し突っ込んで考えようか。


 ふとまず頭に浮かぶのは、主人公が結婚してもう1年近く経つのに、まだ子供を産んでない事だね。


 祖父や両親に、ここ、100%突っ込まれるよ。

 で、口答えしたら、きっと祖父からビンタ飛んでくるんだ。しかも、手の甲での一撃だね。手の関節が当たって痛いだろうなァ……

 ……主人公、避けそうだな。可能な場合は。


 実は、主人公が子供たちをよく見ていて、よく話しを聞いてくれる理由はここにある。

 主人公は、それをして欲しかったけど、してもらえなかったの。

 だから、妹をはじめとしたほかの子供たちに、してあげているの。

 勿論、最初は上手くいかなくって、祖父や両親たちのように、頭ごなしに色々言ってしまう事もあっただろうけれど。

 でも、その時、妹たちに泣きながら『おじいさまとおんなじ』って訴えられ、衝撃を受けたんだと思う。

 だから、意識して自戒してるんだろうな。

 最初っから上手くできる人なんていませんわ。


 それに、話を全く聞いてもらえなかったワケじゃないんだと思う。中には、話を聞いてくれた人がいたからだろうな。

 兄と、アレク。もしかしたら、他の護衛とか乳母とかにも、してもらったのかもしれない。

 だから、諦めずに生きられたんだろうな。


 主人公の事は、これぐらいでいいや。

 他、切り込んでいく伝統についてだよ。子供の事もそうだけど、他にも欲しいな。


 例えば、相撲は神事で神聖なので、土俵には女性があがってはいけませんね。

 これ、発祥がイマイチ調べきれなかったんだけど、女性禁制の伝統って多いんだ。

 理由はね、女性が『穢れ』だとされているから。


 生理があり、そして出産でも血を流すから。

 神事は比較的、血を穢れとして忌避しますね。


 血を忌避する、科学的な理由は分かる。

 血は身体の外に出た瞬間から腐敗が始まるから。病気がうつる元にもなる事があるし。ついたら落ちにくい。

 おそらく、その事が文化と習慣、そして一部の都合と複雑に混ざって絡まって、結果『女人禁制』になったのだと思う。


 特に男性は、怪我とか病気以外では、血を流す事がないよね?

 つまり、流血=死でもあるワケよ。

 男性にとってそうだから、そりゃ男性は特に忌避するよね。

 そして、その方が、たぶん色々と

 最初はきっと合理的な習慣だったんだよ。

 例えば、山が女人禁制なのは、たぶん熊とか狼がいるからだよ。血の匂いをさせた状態で歩いてたら、そりゃ危ないからね。

 ここは私の予想なんだけど。

 本来、そんな合理的な理由があったのに、誰かの思惑と混ざりあって『生理中の女性は入山禁止』が『女性は入山禁止』になったんだよ、きっと。いちいち確認してらんないしね。申告制にしたって、嘘つく人は嘘をつくし。


 日本は山信仰がある国でもある。そして、色々な恵みを施してくれる山を、母にみたてて、女性の神様である事が多い。

 そんな時、誰かが言ったであろう『山の神様は女性の神様で、嫉妬しちゃうから女性は山に入っちゃいけないんだよ』が、自然と広まっていったんじゃないかなぁ。

 だってさ、当時は『神様』出されたら逆らえないでしょ? そう言われたら、引き下がるしかないじゃん。

 そうやって補完されていき、結果『女人禁制』ができあがるんだよ。


 凄いよね。

 女神様を崇拝すると同時に、ディスってる。

 山の女神様が嫉妬する? 神様なのにそんな低俗な事するんだ。しかも? 女嫌いで自分以外の女性を認めないとか? 神様なのに? ギリシャ神話の嫉妬の女神様なの??

 嫉妬なんて、性別関係なく誰だってするわ。


 まあ、そういいつつ、どこか人間臭い、日本の神様やギリシャ神話の神様、私は大好きなんだけどね。

 ま、人間臭いのも頷ける。多神教の神様っていうのは、色々有形無形のものを擬人化したものだから。ほら、その方がしね。そして身近に感じる。

 擬人化って合理的なんだよ。人間は理不尽だから、その延長にいる神様も、理不尽でも仕方ないよねっていう。

 また、擬人化は他のとっても凄い事に有効なんだけど、それを言葉にすると反発を生みそうだから、ここでは述べないようにしよう。


 話が逸れた!!

 そういうね、『非合理的な伝統』をぶっ壊して再構築する、というの、いいかもな。

 伝統の中で、残すべき事は残し、改革した方が良い事は改革するの。

 こういうのを考える時は、ゼロから考えるより既存の伝統を参考にした方が早い。


 さっそくググってこよう。

 はぁ、便利な世の中になったもんだ。


 ***


 ははぁ。

 なるほど。

 深いな。これ、ちょっと突っついたら雪崩起こすタイプの事だな……


 世界には、女人禁制があると同時に、数は多くはないけれど男子禁制もある。

 wikiにはそれは女人禁制と同じ理由だって書いてるけれど、私はそこにはクビを捻る。

 おそらく、理由が微妙に違う。

 どっちかというと、女人禁制なのは、修験者等の煩悩排除の側面が強い。

 男子禁制は、女性を暴力から守る側面が強いように思えた。


 あ、例外はあるよ。琉球文化の神事は基本女性が行うもので、それで男子禁制の場所がある。これは、煩悩云々じゃなくって、霊的能力を持つ人に女性が多かったからみたい。

 どっかで見たなぁ。霊的能力は女系遺伝だって。男性でも霊感強い人は勿論いるけどね。事実かどうかは知らんけど。

 ……こういう事柄が入ってくるから、一概には判断できないんだよ、伝統って。


 むずかしい所に片足突っ込んじゃった……下手な事書けねぇわ、これ……どうしよう。


 もう時間がないんだよ!!

 もう第六章は完結して、残すところ、あと閑話だけなんだよ!!

 時間がない!!!


 うーん。

 でも、不思議だなぁ。


 平安時代はさ、家は女性のものだったのね。家の財産は女性が継承するの。

 男性は基本、通いで、結婚したら女性の強力なバックアップを受けて、のしあがっていけたのね。

 でも、政治を行うのは、男性なんだよな。

 うーん、だから本当に不思議でね。

 平安時代の人は血脈を凄く大事にしてた。

 でね? 通い婚だからさ、生まれて来た子供が、どの男の子供なのか微妙となる時代なんだよ。

 でもね、その女性が産んだら確実のその女性の子なワケよ。

 だから、家の財産を女系で繋ぐって凄く合理的だと思うよ。だからだったのかな?

 でも、政治は男が行うんだよね。

 そこが本当に不思議なんだよね。なんでなんだろうか……


 その後武家社会になった時に、女性自身が『財産』とみなされる側面が強くなったように思える。娘や妹を、懇意の武将に嫁がせるとは、つまりそういう事だ。自分の『財産』を分け与えるから、裏切るなよっていう、ね。血を混ぜる意味もあったんだろうな。

 戦乱の時代なので、金も必要だけど、より必要なのは戦力で、腕力がものをいう時代になっちゃったからかな。

 この頃から、貴族や身分の高いところには男尊女卑の考え方が強くなっていった気がする。


 江戸時代は、徳川家康さんが世の中が乱れる事を危惧して、『長男至上主義』にしたの。選択肢を最初から狭める事により、いらん混乱を起こさない為だね。実は凄く合理的。男児に限定したのは、家康さん自身が武家の人間だからじゃないかな。

 その代わり、なんとしても男子が生まれる必要となったから、『大奥』のような数うちゃ当たる、的な場所が出来た気がするね。

 予想だよ? これは予想だからね?


 ……またズレた!!!


 今回は、作品のネタになるものを、だよ!!

 くっそう。

 ええと、どうしようかな。


 簡単に思いつくのは、山だよな、やっぱり。

 例えば、霊山みたいな場所(当然狩りも禁止)の場所があって、そこへ主人公が行こうとしてすったもんだあるっていう感じかな。

 だとすると、行く理由なんだよ。

 ぶん殴られるって分かってて、それでも山に登りたい! っていうタイプじゃないんだ、主人公は。そんなに暇じゃない。


 だから、行く理由が重要になる。

 ……えぇー。またアティ攫われるの?

 これ以上あの子にトラウマ植えつけさせたくなァい。

 でも、それが一番シックリくる理由なんだよな。

 ジジイにぶん殴られても、周りにいる全員から止められても、主人公が行く理由は、アティが攫われたから。これに尽きる。


 でもさ、まわりに味方が沢山いたらさ、『俺たちに任せて家で待ってろ』って、言われるよね。

 何故主人公は待たないのか。

 第二章の時と同じ理由か? 同じ展開なのはちょっとなァ……それはどうなの?

 どうなんだい!?


 もう時間ないのに! 全然固まらない! エッセイの文字数だけが増えていく!! もう!!!


 どうしよう。

 もう少し、違うテーマ考えてみる?

 ちょっと、そうしてみようかな。


 しばし待たれよ。

 次のエピソードでね。

 それでは。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る