20/12/07 テーマとか『何を書きたいのか』を改めて見直す。

 寒いので動きたくないです。

 いっそ冬眠したい。ずっと寝ていたい……

 この土日は客対応がなかったので、ホントにずっとソファで猫と一緒に寝転んで過ごしました。

 もう、呼吸と睡眠だけしていたい……


 さて。

 ノートに色々落書き的な事を書いていました。

 そこで気づいたんですよ。

 やっと、気づけたんですよ。


 私

『キャラたちに言わせたい事・させたい事』

 が、具体的に決まっていないんですよね。


 いつもだと、キャラの顔やその時の雰囲気と、その時のセリフが絵で描けるんですが、今回はシャーペンを握りしめて固まってしまった。

「あれ? イメージできないぞ?」

 と。


 色々グダグダ書いてみたんですが、言う事がブレてるしキャラも定まっていない。


 そう。

 私がエッセイでネタを掘り起こしては捨ててを繰り返しているのと同じように、キャラの事や状況がまるで固まっていなくて、ブレブレなんです。


 それが、今回全然前に進めない理由だと、しっかりを自覚しました。


 なので、これからは『キャラ達に何を言わせたいのか』『何をさせたいのか』を具体的に考えていき、それに合わせて作品を構築していったらいいのではないかと、そう思いました。


 作品の構成やら流れは後回しです。

 まずは『キャラたちに何を言わせて』『キャラたちに何をさせたい』のかを考えます。

 今更かよ!

 ハイすみません!!


 この2か月間、ホント生産性のない事をグルグルぐるぐるしていた気がします。


 いや! 違う!! そんな事はない!!!


 考えた事、思いついた事、調べた事は、全て私の血となり肉となっている!

 いざ「作品を構築したい」となった時は、必ずそれが役に立つ!

 世の中には無駄なモノなんてないんだ!

 ある!

 結構ある!!

 でもそれには目をつぶる!!!


 と、いう事で。


 まず、一番重要です。

『私はキャラ達に何を言わせたいのか』

 です。


 過去の長編作品を見返すと、自分では意識していなかったんですが、実は結構ハッキリしていたようです。

 だから、書き方や設定に四苦八苦していたけれど、最後までつっかからずに書き進める事ができた。


 他の方が作品を書く時も、無意識かどうかは人によるとは思うけれど、実はここがハッキリしているのではないでしょうか?

 そこすらなく書き出す人ってあんまりいないと思う。


 人によっては、それが『思想』だったり『イチャラブシチュ』だったり『バトルシーン』だったりするのでしょう。

 だから、読んだときに「ああ、なるほど。作者さんはここが書きたかったんだ」って読み取る事もできる。


 今の私には、それがない。


 ただ「ドキドキわくわくのエンタメ長編が書きたい」という、表現の方ではなく手段の方が目的となってしまっているから。

 勿論それでもダメってわけじゃないんだけれど、私のような不器用な人間としては、それでは完結までもっていける手腕がない。


 体力も気力も時間もヤル気も若さもないから、続かないんだよ。


 私のような人間には、やはり「社会で声を大にして言えない事」を欲求不満の原点として煮詰めて、それを表現する事を「承認欲求の結果」として、馬ニンジンのニンジンの如く目の前にぶら下げて、走らせなければならない。


 じゃあ、自分が「社会で声を大にして言えない事」ってなんだろう、と考えよう。

 そう、これから考えるんだよ。

 まだ真っ白だからな。

 自分のはらの中で、光も反射しないドス黒い闇色したものを見つめて引き出すんだよ。


 吐きそう……

 エッセイとして考えてる事をそのまま文字として書き起こすのは全然平気なのに、自分の中の闇をさらけ出すのってホント、なんか、気持ち悪い。

 自分で見ないようにしているからかもなぁ。

 言葉にすると角が立つから、敵を作りたくなくて脳みその奥底に厳重に鍵かけて封印している事を、見なきゃいけないからな。


 それってなんだろう??


 毎日『生きにくさ』を感じているんだから、大小の不平不満はあるハズだ。

 そして、自分の中で『これは間違っているハズ』っていう考えもあるハズ。


 ──ああ、怖いな。

 私の読者さんは、結構やっぱり大人な人が多くて、広い視野を思っている人や専門知識を持っていたりする方が多い。

 その方々に「私はこう考える」という事を言って、それで離れられるのが怖いな。


 分離不安かっ!

 赤ちゃんか!!

 お前もう中年も中年で人生の下り坂の中盤やないかい!!!

 今更何を怖がる!!

 孤独になる事か!?

 変人扱いされる事か!?


 もうとっくにそうだろうがっ!!!


 うう……脳内のもう一人が結構酷い。

 この「否定が怖い」部分は、一生治らないのだろうか。

『他人は自分が思う程、私自身に興味がない』

 というのは頭では分かっているのに、やっぱり抵抗があるよね。


 大丈夫だ。

 大丈夫だ自分。

 今更何か失うものがあったっけ?

 ないだろ?

 なら、『持ってる』と思い込んでいるだけなんだよ。

 お前の手の中には何もない。

 お前は何も持ってない、ただの底辺IT社畜なんだよ!!

 忘れるな!!!


 ハイ!

 すみません!!


 そういえば、前にも須──監視者兼保護者のS様にも言われたなぁ。

 今更怖がる事なんてないよな。

 私だってユーザーサポートする時に、いつも言ってるじゃん。

「それをやってもPCは爆発しませんから大丈夫ですよ」

 って。


 そう。

 別に、変な思想を爆発させたところで、実際に私の肉体が爆発するワケでもない。

 死なない。

 大丈夫。

 よし。

 いけるよ私。

 書けるよ私。

 よし。

 落ち着いてきた。


 じゃあ、私は『キャラに何を言わせたい』のか?


 うーん。

 そうそう。

 テーマを『二面性』で考えていたけれど。

 確かにキャラの二面性を描きたい。

 でも、それって『二面性』が表現したい事なのではなく、もっと根本的な部分「人は多面的な生き物である」っていうのを書きたかったんだよね。

(その事については、前に散々書いたから割愛


 でも、自分の中で「本当にそれが一番言いたい事?」と、イマイチしっくり来ない部分がある。


 いや、表現はしたいよ?

 でも、なんか、そうだけどそうじゃない感じが……

「それだけじゃない」なのか。

 でも、もしかしてそれを表現しようとすると、もう一つ盛り込みたいと無意識に思っている事や自分の何かしらの思想とぶつかるのかな?

 だから素直に書けなくてヤキモキしているのかな??


 それはなんだろうか?

 表現したい別の事ってなんだ??


 ……そうそう、こういう『突っ込んで深く考える時間』が、今とれないんだよね。何かしらすぐに邪魔が入る。

 前は仕事中にタバコ吸いに外に出て、その時間にその事に没頭したりしていた。

 でも、今自宅作業になって、電子タバコを仕事しながら吸ってるから、「タバコ時間」はないし、家にいる間は家の事をしないと相方さんがお怒りになられるし。


 深く考えろ。

 私は「人は多面性である」という事と、何が書きたいんだ?


 例を挙げて具体的に考えてみよう。

 私は主人公を「元裏稼業の地味な女性。子持ち」と考えていた。

 それは、「子育てと仕事に忙しく、疲れて地味な女性が、実は強くカッコイイ上に、実は世の中を救っていた」というものを描く事により、「パッと見で判断して他人を評価し侮ってんじゃねぇよ」と言いたかった。


 ……ああ、思い出した。

 コレ。

 スチームパンクにしたくて、19世紀末ぐらいを調べていた時にぶつかった壁があったんだよね。


 この頃。

 女性に選挙権がないんだよ。

『民主主義の中の社会構成員ではない』

 つまり

「人間の一人としてカウントされていない」

 んだよね。


 だから、シングルマザーの庶民って、生きにくいどころか、本当なら生きられないんだよ。どこかの「家」に所属していなくちゃいけなくて、だから「誰かの娘」であるか「誰かの妻」じゃないとダメだったんだよな。


 まぁ、史実そのものを描くつもりなんて毛頭ないから、そこは無視してもいいんだけど、そこを無視してしまったら、19世紀末頃に時代設定した意味が単純化されてしまい、主人公が女性で「実は凄い」に説得力がなくなってしまうんじゃないかって思ってしまったんだよな。


 でも、その事柄ってとっても重くて、無視しないとするとあらゆるところに引っかかってくる。

 むしろそっちの比重に偏ってしまうぐらい、結構重い事柄で。

 だから、どうしようか悩んでた。


 そんな事にひっかかったのも、ファンタスティックビーストで『レストレンジ家の家系図が、女が花としてしか表現されていない』っていうところにひっかかってしまったからかも。

 あと、19世紀末ぐらいの事柄を色々調べていたら、どうしても女性運動家の記事にぶちあたるから。


 ちょうど「人外も出せたらいいな」と思ったら、「その人外も社会構成員じゃないよな」となり、また障害や病気を抱えた人物たちの生きにくさとかも目についてしまって、もうなんか社会派なネタに押し潰されてしまってねぇ。

 当時は人種差別もガンガンに酷い時期だったから、どうしてもそこを避けて通れない。


 いっそ日本に限定した話に──って思ったんだけど、そうすると日本臭さが強くなってスチームパンク要素がかすむし……むしろ、日本の方が無意識な差別意識は強いし。

 なのでそこを一端棚上げして他を考えようとしてみたんだけど、舞台がどこって決まっていないせいか、ブレにブレてまとまらなくなってしまったんだなぁ。


 キングスマンとかさ。

 同じく結構社会派なテーマも内在してるんだよね。展開と見た目の派手さに隠されているけど。

 そう。

 入れるとしたら、それぐらいにしたい。

 全面押しするんじゃなくて、確かにあって背景に揺るがぬ概念として存在していて、息苦しさや生きにくさ、やりにくさを感じつつも、なんとか自分の出来る範囲で頑張る、というものを書きたい。

 ライトなタッチで。重苦しいのはちょっと。胃もたれするし(※自分が


 うーん?

 なんていうのかな。


「世界をひっくり返したいんじゃない。でも世界をみんなが生きやすいように変えたい」


 って感じなんだよ。

 伝わるのか? コレ。


 だから、私が作品を書く時に「対国だったり、対国家組織だったり、世界を一気に滅ぼすようなモノを止める話は嫌だなぁ」と思ってる。

 そんな規模の話じゃなく、もっと身近にある、自分の認識を改めるだけで世の中の見え方が180度変わるような、そんな話を書きたいんだよ。


 その為の「元裏稼業の地味な女性主人公」なんだよね。


 ──ああ、また気が付いた。

 その思いが、30コン作品で書いてきた「何も知らない人には知らないまま一生を安穏と生きて欲しい」の理念とぶつかるんだよね。


 世界がみんなに生きやすいようにするには、無知のままでいるのではなく、色々な知見を集めて物事を知らないといけない。


 無駄に危険に身を晒して生きる必要はない。安穏に勝る幸せはないから。

 でも、知らないで生きて無意識に他人を傷つけるのはダメ。


 ぶつかってるぶつかってる。

 危険を知らずに生きて欲しい。

 でも、無知故に無垢イノセントで他人を傷つけて欲しくない。


 なんて矛盾なんだ。

 なんて矛盾なんだ!!


 ……ああ?

 これをテーマにそのまま書けばいいんじゃね?

 書けるのか?

 書けるのか……?

 書ける気がしないぞ……


 いや、でも、この矛盾は私の中に確かにあるぞ。

 これを、作品テーマにする事はできないだろうか?

 この矛盾そのものを表現する作品って……どんなだ?


 うう……分からなくなってきた。

 でも、もっと突っ込んで考える価値はありそうな気がする。

 自分の生きにくさの解決の糸口になりそうな気もする。

 ……そうか?


 まぁいい。

 物凄く長くなったから、続きは次回で。


 それではね!!

 なんか重い!!

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