20/10/10 テーマに合わせた展開
思った通り。
寝しな(※)に考えようと思ったら、そのまま落ちた。
つい先日なんかは、23時から朝4時まで、眠いのに眠れないという地獄を体験したのに。
なんでこんな時に限って快眠やねん。
さて。
結局何も思いつかなかった。
代わりに。
主人公についての二面性をふと。
Twitterでね。とあるワードを見たのですよ。
『神聖視と蔑視は同一性質を持つ』
ああ、なるほど、と理解。
そもそも、神聖視と蔑視は向けてる感情が真逆でありつつも、
『相手を自分と同じ人間として扱いしていない』という点では同じなんだよね。
で。
主人公がね。
ある時は神聖視されていて、ある時は蔑視されていた。
本人的には、そのどちらも嫌すぎてドロップアウトして、普通に穏やかに平穏に埋没する生活をしていた、というのはどうかな?
コレ、元スパイ設定を考えてた時に思いついていたものを、そのままスライドしてきたようなモンだけど。
そうだなぁ。
例えばね?
主人公は昔聖女様みたいな扱いされてたんよ。
でも、とある事がキッカケで、『聖女は堕ちた。汚れた。堕落した』とか言われる。
その後、他の事で今度は暗躍するようになり(元聖女と同一人物とは思われてない)、悪い二つ名みたいのがついて恐れられていた。そんな時、たまたま人道的な事をした事が世の中に広がり、賛否が広がった。
主人公はそれにも辟易して、自分の能力を使う事をやめて、日常に埋没する生き方を選択するようになった──
的な。
主人公としては、自分自身は自分として何も変わってないのに、行動一つとって持ち上げたり貶したりしてくる人達が嫌で仕方なかった。
主人公に対して周りの人間が勝手につけた属性の『二面性』。
そして、それにより、本来結構凄い実力を持ってるのに、それを隠して庶民として暮らすという『二面性』。
さて。
問題は、じゃあソレをどんな物語で表現するか、と。
その二面性について、私はどんな答え(のようなもの)を出すのか。
テーマは二面性だけど、二面性を見せるだけでは足りない。
これから書くのは『小説』。
ストーリーだ。
ストーリーにはオチが必要。
と、いっても。
ここで考えるのはオチのシーンやネタではない。
ストーリーとしての概念的な『結論』だ。
例えば、二面性をヨシとするか否か。
まぁ、テーマとして取り上げるぐらいなので、二面性を否定するワケはなく、むしろ『人間は多面的である』という事で『一側面で物事を判断すべきではない』という事を表現したい。
そう。
ストーリーとしての概念的なオチは『一側面で物事を判断すべきではない』という事。
しかも、それが作中で何度も表現されるのがいいなぁ。
一側面で物事を判断する事によって間違いが引き起こされる。何度も。
かつ。
それが伏線になると面白いなぁ。
どんな風に書けばそうなるかは分からないけど……
それに……
ハッキリくっきり『一側面で物事を判断する事はダメです!!』と断罪するのは──どうだろうか?
物語としては白黒ついた方がいい。
でも、私は余韻があった方がいい。
『これで良かったんだ。たぶん』と、悩みながら前に進むような方が好きだし。
うーん……
うーん……
主人公は、聖女・悪女の両面を持っていた。
でも別に、本当に概念としての聖女や悪女だったワケじゃない。
色々あったにしても『一人の人間』だったハズ。
ええと……
『聖女』として祭り上げられていた時、何かをしてしまった時に──例えば、アイドルが突然結婚発表した時のような──崇めていた人たちが勝手に幻滅するような事があった。
人間だったらごく当たり前の事をしたのに、周りは突然掌を返し、主人公を非難しこきおろし罵倒した。
『聖女』という側面を持つ主人公が人間らしい側面を見せたら、周りの人が拒否反応を見せた。これはいわば「二面性の否定」
逆に。
『悪女』といて酷い扱いを受けていた時、たまたま人道的な事をした──例えば、ヤンキーが人助けした──事が周りに知られ、それにより勝手に周りが見直して持ち上げてきた。
人間だったらごく当たり前の事をいたのに、周りは突然掌を返し、主人公を持ち上げ称えた。
『悪女』という側面を持つ主人公が人間らしい側面を見せたら、周りの人が勝手に見直した。これはいわば「二面性の賞賛」
人は勝手に、他人が二面性を持つ事を、否定したり賞賛したりする。
『一側面で物事を判断すべきではない』ではなく、
むしろ、そっちの方を描いた方がストーリーとしては面白いか?
いや、でもそれだと、ストーリーとして複雑になってしまうのではないか?
うーん、でも『一側面で物事を判断すべきではない』だと単純過ぎるから、どうせだからやっぱり、少しだけ複雑な方がいいなぁ。
まだ表現したい作品の姿が見えないから、どっちがいいのか判断できないだけかなぁ。
こういう時は!!
既出の素晴らしい作品を参考に、どんなタイプの作品にするのか考えればいいのだ!
あ!
でも、だから「オリジナリティがない」とか言われちゃうんだよね! ははっ☆
それがどうしたァー!!
オリジナリティなんて、もうこの世界には殆どないんじゃァー!!
中世異世界ものなんてその殆どがトールキンの二次元創作じゃー!!
必要なのは!
温故知新!!
古きものを温め! 新しきを知る!
昔の作品を研究して、そこから「新しい」部分を見つけるのだッ!!
ネガティブになるのは! まだ早ーい!!!
よし。
頑張る。
「二面性」でパッと思いつくのは「必殺シリーズ」だなぁ。
……というか。時代劇は大概二面性で敵をギャフンを言わせる展開だな。
必殺仕事人は、
水戸黄門では、
遠山の金さんも、遊び人に扮して世事を調べ世直しをしているというお奉行さんだった。
暴れん坊将軍も、遠山の金さんと同じような設定だね。
うーん。
そうか。
「必殺仕事人」以外は、主人公が持つ「実はめっちゃ偉い」という二面性で相手にギャフンといわせる、いわゆる王道の「ザマァ展開」だ。
そう思うと、あんまり意識していないだけで『二面性』が話に出てくる既出の話は多いのか。
変身ヒーローものもそのタイプだしな。
だから……『二面性』自体は王道だ。目新しくもなんともない。
ええと。
ああ、でもその王道展開を逆手に取って、逆に新しい展開を作ったのが「悪役令嬢もの」か。
本来、王道ストーリーでは、悪い事をした敵が最後の最後に痛い目を見る。
その流れを今度は逆手に取って、「痛い目を見るハズだった敵が、その事を事前に知る事により、『そうならないように悪い事をしない』『むしろ良い事をする』事によって幸せになる」のが、悪役令嬢ものの展開だ。
「悪役令嬢もの」の設定を取り除いてストーリーラインだけを抽出すると、実は主人公は嫌な目に一度も会わず、単純に幸せになるだけの話だ。
いや、嫌な目に遭うには遭う。でもそれって、本来の王道展開と全く同じなのだ。
前提となる設定が違うだけで。
でも、この「前提となった設定が目新しかった」んだよね。
人は昔から「やり直し」展開が好きだ。「やり直しストーリー」自体も、古典から存在してる。
「悪役令嬢もの」が流行ったのは、「悪いヤツが痛い目を見る展開」と「やり直し展開」のハイブリッドだったからだ。
なるほど。理解。
私が今考えていた『二面性』の話も、王道。古典。人が好きな展開だ。
これに、何か別の王道をハイブリッドする事により、面白いモノを見つけるのがいいのだろうか?
できるか?
できる気がしないが……ぐぅ。
でも、考えてみるのは良い。
考えた事は
……なる事もある。「無駄な努力」という言葉があるからな。ははっ。
それでは次回、テーマ『二面性』に合わせて、王道のハイブリッドについて考えてみようか。
……本当に、この方向性で合ってるかなぁ。
心配……
それでは!
***
【寝しな】
ねしな。寝ようとしていた時。
あんまり聞かない言葉かな? 『〜しな』とは、〜(動詞)しようとした時、という意味。
『〜しようとした時』と言うと長いから『〜しな』とよく使うんだけど、他の人はどうかな?
私はこの言葉は是非残していきたい。
使いやすいから。
【徒労】
無駄な苦労、という意味。
「従」の漢字には「あとからついていく」「したがう」「したがえる」という意味がある。
「労」はそのまま、苦労、「心身をつかってつとめる」事を意味する。
……なんで、頑張て従う事が「無駄な努力」という意味になるのか……
なんか、そこまで辿り着くまでに、色々な意味の変遷を感じるなぁ……意味深……
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