20/08/24② 異能と魔法は混ぜるな危険、なのか??

 私は、何故自由な発想ができないのだろうか……

 無意識のうちに、自分が設けた「ルール」の中から逸脱できなくなっている……


 どうしてだ……


 と、料理中にコンロの上に飛び乗って、右側のヒゲを焼失した子猫を見つつ、思ってしまう今日この頃。

 冷蔵庫の上に飛び乗ったはいいけど、降りられなくて「おろしてー」と鳴く子猫を見つつ、思ってしまう今日この頃。


 そうだ。

 私は忘れていた。

 先を予想してしまって、やらずに辞めてしまう事が増えてしまった。

 これが大人になるという事なのか。

 そんな、安全策を取る事が大人になるという事なのかっ!!

 ならば大人になんかなりたくない!


 ウソ。

 ビビりなので、石橋を若干ヒビ入るまで叩かないと怖くて渡れないタイプです。

 危険はなるべく避けて、安穏とした平和の中で原型保てないぐらいトロけて生きていきたいタイプです。

 それに、タバコを合法的に吸いまくりたいし酒ガブ飲みしたいからやっぱ大人でいたい!!


 そういえば。

 右ヒゲを焼失した子猫は、やっぱり当然熱かったみたいで、それ以後、コンロの上には乗らなくなりました。(幸い、ヒゲが焦げただけで、火傷はしなかった模様)

 教訓って大事。


 さて。

 前回申した通り、自分の中で既に構築した「異能がある世界と設定」と「魔法ドーン」の世界観が相容れなくて、どうにかして混ぜられないと、作品を書く上で足枷になってしまうー、どうしようー、だから、なんとか折衷案を考えないとー。

 っていうところでございます。


 知らない人の為に──というと聞こえはいいけど、自分の中の再確認として、「異能」設定を羅列していこうかねー。


 まず。

 どんな異能なのかというと。

 絶対防御の盾とか、なんでも切り裂けちゃう凄い日本刀とかを、何もないところから具現化する能力の事です。

 ハンターハンターで言うところの、具現化能力者みたいなモン。


 この、異能力で具現化された物は、特殊な力が宿っている事が多く、

「物体ではないものを切り裂ける刀」(タカナシさん考案の数珠丸)、「意図したものだけを切り裂ける刀」(チャレンジカップ作品の本編に出てくる大典太)、「他人の記憶を操作するグローブ」(30コン作品で出てきた)、などなど……

 そこはあんまり制限は設けてません。


 で。

 この「特殊な力が宿ってるものを具現化する」能力そのものは、10人に1人ぐらいにその素質があり、素質がありさえすれば、誰でも頑張れば自分の性質に合った物が具現化できるようになる、という設定です。

 ちなみに、その資質は遺伝しません。

 トンビから鷹が生まれますし、鷹からトンビも生まれます。


 その能力は人(生き物)に依存する為、「異能力だけ」で存在する事はできません。あくまで「持ち主がいる」状態じゃないと存在できない。

 なので、その異能力は持ち主が死ぬと消えます。


 しかし、その能力の結晶である「コア」を人に譲り与える・譲り請ける事で、能力の授受が可能になっています。


 そうやって師から弟子へ、代々受け継がれてきた能力には、天下五剣のうちの三振り、「数珠丸」「大典太」「童子切」があります。(残り二振りは考えてない)

 この三振りは実は実体のある刀ではなく、もともとは異能で生み出された刀であり、現在博物館に寄贈されている刀はそのレプリカである、というどうでもいい裏設定があったりします。


 ただし、この「授受」には弊害があります。

 そもそも、異能のコアを譲り受けるには、資質がないとダメです。

(資質がない人がコアを受け取ったらどうなるかまでは、まだ考えてない)

 しかし、資質持ちの人間には、異能を発露する前であっても「その人の性質に合った能力」が潜在しています。

 誰かから別の能力を譲り受けた時、その譲り受けた能力と、自身が本来持つ能力と混ざってしまいます。

 しかも、一度混ざってしまった能力は、切り離す事はできなくなります。


 コップの中の液体、と思っていただければ。

 オレンジジュースが入ったコップの中に、リンゴジュースを注げば、混ざってしまう。(資質がない=そもそもコップを持っていない、という感じ)


 誰かから別能力を譲り受けた時、自分が持つ能力と混ざる。

 そして、それを更に誰かに譲り渡すとなった時は、自分の能力が混ざった物を、自分の能力ごと渡す事になります。


 ちなみに、能力を誰かに渡してしまったら、その能力は当然使えなくなります。

 だからといって資質自体を失うワケではなく、また別の能力を新規開発する事は可能です。(でも、それは最初の能力を発露するよりも大変な作業になる)


 また、譲り受けた能力は、受け取れたからといってすぐに使いこなせるものではないです。

 もともとは実体を持たない物である為、その能力を扱うには自分の「感覚」を研ぎ澄ませて、コツをつかむ必要があります。


 30コンの、一般庶民だった主人公が「特別」だったのは、訓練せず譲り受けた能力を発現できた事です。(発現はできたけど使いこなせてはいない)

 これは、タカナシさんが書いてくれた短編にも反映されていますが、中には訓練せず能力を発露できてしまうタイプの人もいる為です。

 本来であれば、勝手に発露してしまった能力に振り回される事になります。


 また、この「異能」には特殊タイプが存在します。

 30コンの主人公が、このタイプにあたります。


 30コンの主人公の異能は、「複数の異能を混ぜずに扱う事ができる」という能力でした。資質、というべきか。

 自分の特殊能力を具現化する事はできません。具現化できる何かを持っているワケではないからです。

 さっきのコップの例をそのまま使うとすると。

 主人公は「コップに自分で注ぐべき液体を持たないけど、コップを複数持ってる」という感じです。

 なので、例えば2人から2つの能力を受け取る事ができ、かつ、別で発露させる事ができます。


 こんな風に、特殊な資質の持ち方、というのもアリです。


 あとは……ええと。

 特殊能力には、だいたい「代償」があります。特殊であればあるほど、その代償が大きいです。


 例えば、「他人の記憶操作ができる」能力保持者は、自身が1日しか記憶を保持できない前向性健忘でした。

 また、「物体ではないものを切り裂ける」大典太の能力者は、代償として「空想のイマジナリー・エネミー」を抱える事になります。

 他にも、具体的には考えてないけど、強い能力には「代償」がつきものになります。


 あとは……

 異能により「具現化された物」と「コア」の違いです。


 例えば【童子切を出現させる能力】について言うと、出現した「童子切」を他人に渡しても、能力自体を渡した事にはなりません。

 あくまで異能自体は【童子切を能力】だからです。

 また、他人が具現化された童子切を受け取っても、なんでも切り裂く事はできません。異能力で具現化された物は、持ち主じゃないとその能力を発揮できません。


 そして、コアはその【童子切を出現させる能力】自体を結晶化させたもの、って感じです。


 例えば、出現させた「童子切」は、能力保持者の手からある程度離れると消えます。

(どれぐらい離れたら消えるのかは考えてない)


 ***


 今のところ、私が考えた「異能」の設定はこれぐらい。

 ここまでで分かると思うのだけれど、私が考えた「異能」は、あくまで「特殊能力を秘めたを具現化する事によってあーだこーだなる」という設定であって、

「魔法の詠唱が~」っていうのとは、根本的に性質が違うんです。


「無から有を生み出す」っていうのは同じなんだけど、発露のさせ方が違う。


 考えた「異能」の方は、要は「頭ん中で思い描いた形と能力のものを(どういう理論か分からんが)実体化させる」というもの。

 魔法は「言葉と音声によって、火とか水とかを実体化させる」ものだと思っているんで……

 やっぱり……

 混ぜるな危険?


 ……あれ?

 でも、ちょっと待てよ??


 私が考えた「異能」設定には「ライブラリ」があったよなぁ……


「ライブラリ」っていうのは、

『特殊能力のうち、発動原理が分かってる単純なモンを式化して、機械的に発動できるようにしたヤツ』(by 30コン作品から抜粋)

 なのですよ。


 今はメモリが発達しているから、その「式」を電子的に記憶させられるからいいとして、もし、それがまだ未発達な時代だとしたら……?


 記憶させられないから、「式」を音声により直接アナログ入力する形式にするとしたら……?


 あれ?


 もしかして、魔法みたいに長い詠唱をかまして「ドーン」ができるようになるって事??


 マジで?

 ホントに??

 ちょっと冷静に、ちゃんと考えよう。


 現代ですら、音声認識っていうのは大変。文脈をAIに理解させるっていうのが難しいから。

 でも、それをさ、異能の発露と一緒で「どういう理論か分からんけど」できるようにする、としたら……


 もしかして、今の異能設定のまま、魔法詠唱が可能って事……?


 あれ?

 もしかして「相反するからどっちかしか選べないー」っていうのは、単純に考え足らずだったって事?

 ちゃんと考えたら……イケる?


 マジか!


 じゃあ! 「魔法」という新しい物ではなく、今考えてる異能の「ライブラリ」の延長として色々考えればいいだけって事だね!?


 やったね!!

 ちゃんと考えればできるじゃないかっ!!

 まぁ、そこは詳細を追々詰めていくとして。


「魔法(に見える)アイテムと異能のコンボがアリ」な世界設定で考えればいいって事だね!

 よし!

 なんだかイケる気がしてきた!


 じゃあその方向で、今度こそ「書きたいもの」を考えていってみよう!

 そうしよう!!


 よかった!

 では、続きは次エピソードでね!


 それではっ!!


 やれば……できるねッ!!

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