9/11 読みやすさとリズム
エロero言ってると、そう言う事しか考えてない人なのかと勘違いされそうなので、真面目な事を一つ。
30コン作品ですが、読了して下さった須──監視者Sさん、奈月さんからの感想で共通していた事があります。
『後半(中盤以降)から読みやすい(面白い)』
これ。須──監視者Sさんの応援コメントから理由が分かりました。
前半は、書いている私自身、名古屋出張とお盆進行、犬の介護がほぼ同時に降りかかってきて、1ミクロンも余裕がない上書きたい事が見えていなかった為、ブレてるんです。
雑に言うと『フラフラしてる』
そうなると読みにくくなり、その世界に没頭する事が出来ずに面白さが半減してしまいますよね。
永遠の命題である『読みやすさ』
これについて、須──監視者Sさんのコメントは
『段落の塊が風景/描写→所作→情緒/台詞のループになっていると読みやすいかなと思います。文体にルールがあると速読がしやすいんです。』
そう、つまりリズム。
リズムが確立されていると、読みやすい文章になるそうです。
目から鱗でしたね。
前半は確かに、このリズムがありませんでした。
語り手である、主人公・
状況を私自身頭の中で具体的にイメージも出来ていないし、書いては消し書いては消しを繰り返して、構成がグチャグチャになってたようです。
須──監視者Sさんは
『風景/描写→所作→情緒/台詞』
のループリズムが読みやすいのだそう。
須──監視者Sさんのリズムを勝手に個人的に解釈すると、
背景があり、そこに何かをしている人がいて、何をしゃべっているのかが聞こえる
その順番でイメージされるのでしょう。
つまり、ヒキ画像(俯瞰)、ヨリ画像(アップ)、セリフ(音声)、の順番。これは漫画でも同じ手法が取られます。
対して私は
『情緒/台詞→所作→風景/描写』
このパターンで書くことが多いと後から気づきました。
まず台詞が入り、
それを喋っている人の様子が語られ、
最後に何故それをしているのか・どこで行われているのかの描写が入る。
声が聞こえてきて、その人たちの姿が見え、最後に視界が開けて辺りが見える
といったイメージ。
セリフ(音声)、ヨリ画像(アップ)、ヒキ画像(俯瞰)、の順番。
実はこっちは映画やドラマに多い手法。
これは、見ている人の意識を引く為に、聴覚でまず訴える為ですね。
セリフ(音声)だと分かりにくいかもしれませんが、これを効果音に変えると分かりやすいかも。
***
ガシャーン
陶器が派手に割れる音がこだまする。
誰もいない屋敷の中の筈なのにと一瞬慄いたが、音のする方──廊下の先へと古く紅い絨毯張りの廊下の床を蹴って走って行った。
***
これを、須──監視者Sさん形式に変換すると。
***
誰もいない筈の屋敷。そこの廊下は古めかしい紅い絨毯が敷き詰められている。
そこを、息を殺して歩く女が一人。
ガシャーン
廊下の先から陶器が派手に割れる音が聞こえてきた。
廊下にくぐもった走る足音がこだました。
***
こんな感じ?
……違うかも。ははっ。許して……。筆力の限界……
ちなみに、二番目の方は、風景→所作→音声が2回繰り返されています。
これは、書き手の好みなので、どっちがいいとかはないと思う。
重要なのは、須──監視者Sさんが仰る通り『構成のループ』
それがリズムを生み、読み手が無意識にそのリズムを感じ取って、その通りに読み進めるようになるのですね。
構成が崩れない限り、読み手はリズムに乗ってスルスルと読み進める事になります。
これが『読みやすさ』なんでしょうね。
また、このリズムの独特さが、書き手の『らしさ』を醸し出すのではないかと思いました。
事実、30コン作品後半の頃は、仕事&介護生活に慣れてリズムが生まれ心に少し余裕が出てきました。
また、後半からは私の頭の中に、まるで映画が再生されているかのように状況が見えていたので、それを私の書きやすいリズムでひたすら書いておりました。
なので。
気がついた。
私が30コンを改稿するとしたら、勿論盛り上げる為の設定やイベントを新たに追加する事も必要ですが。
このリズムでまず書き直してみる、というのがまずやるべき事なのかな、と思いました。
リズムをつけて整理することにより、物事が整理できて、盛り上げるべき箇所やイベントを入れられる余地が見えてきそうな気がするんですよね。
皆さまはどうですか?
自分が書いている作品について。
リズムが見えますか?
もしかしたら、自分のリズムに気づいて意図的に構築できるようになると、『読みやすい』作品がより書きやすくなるかもしれませんね。
……と。
真面目に書いているウラで、私はwebの官能小説表現の解説サイト(辞書サイト?)を教えてもらい、なるほどと唸りながら読んでいるという。
……私、ダメな人間なのかもしれない……ははっ。知ってた。
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