今回のを拝読していて、やはり私の発想方法と一緒なんだね!と勝手に共感しましたので、少し頭の中身を整理して公開してみることにしました。言ってみれば、これは望まれてない私の恥ずかしい部分を勝手に人様に露出する行為にあたり少しだけ悩んだのですが、私の近況ノートで牧野さんから「出しちまいなよ…」って幻聴が聞こえた気がしてやってしまいました。私はショートショート脳なんですが、長編でも筋の部分での考え方は共通だろうと思うので、もし参考になる部分を見つけられたら幸いです。
私の場合ですと、まず最初に面白くない話を書きます。
Aと言う要素があってそれがBになる、A→Bときたら当然の流れとしてCが浮かびますのでそのまま書きます。この時、捻りのないどストレートな展開であるほど読む人との共通認識としてのCが強固になるので、最終的に良いものが出来ると考えています。落ちの型の一つである「ドンデン」は読者と共有したCの思考の上に成り立つ概念だからです。
A、朝女子高生が走っている
B、男子が横道から飛び出してくる
C、万人が想像する展開は何か?→ぶつかってキスして喧嘩する
次にCからなるべくかけ離れた要素Dを考えます。Bとの繋がりを保ったままです。
読者が最初に予想したCと離れているほど人間の脳は落差を面白いと感じる仕組みなので、どれだけ乖離しているかが重要となります。
乖離度低:ぶつからないけど抱き合ってキスする
乖離度中:衝突回避安全装置が働く
乖離度高:死の接吻のあと、女子高生が暗黒舞踏を踊り始める
この時、読者が突っ込むであろう言葉を先に考えると作りやすいですね。
これを天然の発想で出来る方がいらっしゃるのが羨ましい。
乖離したDが完成したらその伏線をAを変えないまま要素に混ぜ込みA'にします。
A'→B→D これで完成です。
A'、女子高生が「ジャンボジャンボ」と言いながら走っている
B、男子が横道から飛び出してきた
D、女子高生はぶつかってキスしてしまい、不思議な踊りを始める。彼女が育てられたアフリカン部族では結婚の約束の無いキスは戦いの合図。死の接吻の儀式であり、相手にトドメを刺すまで止めることは許されない。男子生徒は彼女の真っ黒に日焼けした逞ましい腕に振り回される槍を見てへたり込みおしっこを漏らした。女子高生は鼻輪を……。
どうでしょうか? あとは、これを大枠としてAの括りとしてB→Cの展開を考えてまたDを作るだけです。大枠のDでは、ループオチ、三段オチ、すかしオチ、合わせオチなどと言った他の種類の型に入れられるとベストなのですが、少しハードルが上がります。
このような考えで作りますと、私のように駄作を量産することになります。
だいぶ説明を端折って大幅に文章を削除しましたがSFショートショート簡単ですよね。皆さんも書いてみたくなったでしょう?
あ、これ以上長くなると自分とこでやれと叱られそうなのでこの辺で。
作者からの返信
須藤様
コメントありがとうございます。
ちょっ……! 鼻輪が?! 鼻輪がどうなるんですか?!
マジちょっとそこで切られると!! 気になるんですけど?!
……なるほど。これが『読ませる力を持つ作品』か……
頭の中大公開ありがとうございます。いいんですよ、全て晒してしまえば、もう後は何も怖くありませんからね……そう、全て晒してしまえばいいんですよ……
物語の分かりやすい発想・展開方法をありがとうございます!
あんまりちゃんと考えた事なかったんですが、解説されると『なるほど! 確かに!』になりますね。
そして、とても参考になりました。
ありがとうございます!!
こうして奇想天外ショートショートSFが出来上がるのか……
うん、書ける気が……しないって!!
無理っすよ!
だって女の子が角で男の子とぶつかって戦いの儀式始まるとか、思いつかないって!!
手法は真似できますよ?!
でもその発想無理!
鼻輪がどうなるかなんて想像も出来ないって!!
そこか……そこが、売れる作家とそうじゃない作家の埋まらない溝なのかそうなのか……
先は長そうです……
コメントありがとうございました!
また長文コメントお待ちしておりまっす!!
お疲れ様です!
や、やばい須藤様のコメント読んでたら何を書こうと思っていたのかぶっ飛んでしまった!
いやいや、もう一度読んで、戻って来ました。
牧野様のその120万目指す姿勢が素晴らしいです。
ハリウッド目指してやれば、大賞位なんとかなりそうですね!
アイデアってなかなか降って来ないですよね、「これで書け!」って言ってくれれば、しょうがねーな、という気持ちで心の奥では失敗してもこっちのせいじゃないぞ、と気楽にまだ書けるのですが、求められているものを想像して書こうと思うと全く思いつきません。
ここが何らかの賞を受賞するかしないかの越えるべきハードルなのでしょうか!
作者からの返信
木沢様
コメントありがとうございます!
そうなんですよね。
須藤さんのコメントのインパクトで、色々なものが頭から吹き飛ばされますよね。
だって戦いの儀式ですよ? 鼻輪ですよ?
冷静に読み流せる訳がない……
エッセイでは偉そうに言ってますが、私はヘタレなので高い目標を掲げないと、大概その3割程度しか満たせないので……
自分に言い聞かせてるんですよ。
掲げた目標をちゃんと達成出来る人なら、そんな事しなくていいんですよ……私は出来ませんからね……
そうですね。
私も縛りがあった方が書けるタイプなので……小説の女神様は、そう簡単には微笑んで下さらないですね。
縛りがあれば、そのせいにも出来ますし、確かに気持ちが違う気がする。
自由課題だと全てが全て自分のせいですからね……
多分、その『ゼロからの発想力』が、大賞をとるかもらないかの壁なんだと思います。
そう考えると私には高すぎる壁だなぁ……
木沢さんが賞を取るのを心待ちにひておりますっ!!!
コメントありがとうございました。