第2話 ただ触れ合ってただけなのに・・・
ステータスを開く方法を知るべく町を目指すことにしたのだが、そもそもここが何処なのか分からないことに気がつき途方にくれている僕ですが。
これでも半年間もやってていたゲームなのだ。見たことがないマップなんて殆ど……
「まさか、KKOの世界じゃない。普通の異世界なのか?」
いや、普通の異世界って何だよ。
でも、それ以外考えられない。上級者御用達の高難易度エリアは行った事無いがあそこは天国と地獄をテーマに作られている。ここは平原。恐らく違うだろう。
すると突然、前方の地中から何かが飛び出してくる。見た目はモグラで大きさはサッカーボールぐらい。だが、何よりも目を引くのは体の色だ。
金色。胴体だけでなく脚から頭部まで全て。ゲームで実際にエンカウントしたことは無いが、超有名モンスターなので知っている。
「
見た目通りの名前。エンカウント率0.4パーセントの超レア物。倒せば大量の経験値とゴールドが手にはいる。
「そりゃ、見たこと無いに決まってんじゃん」
ソロプレイ専門だった僕。パーティー専用マップの存在は知っていたが自分には関係ないと確認はせず。ここに来て現実はおろかゲームでもぼっちだった弊害がでた。
「ステータスは開けないし、場所もよく分からないし、どうしよう」
悩みながらも座り込んでモグモグをツンツンする。「ピギャーッ」と悲鳴(?)を上げ頭をぶるぶるとふるモグモグ。はぁ、凄く可愛い。
モグモグが頭突いてくる。何か子猫がじゃれついてくるみたいで凄く可愛い。どんな悩みもこの可愛さの前ではどうでもよくなる。もうずっとこのままでも良いかもしれん。
ツンツン。頭突き。
ツンツン。頭突き。
ツンツン。頭突き。
ツンツン。頭突き。
ツンツン。頭突き。
………………数十分経過………………………
ツンツン。頭突き。
ツンツン。頭突き。
「って、あ、れ?」
もう何度目に為るか分からないモグモグの頭突きを食らった瞬間。意識が薄れていく。
ふと1つの考えに至る。
モグモグの頭突き。あれはあの子なりの攻撃であったのだ。モグモグは攻撃力が紙くずである代わりに防御力は某メタル系モンスターもビックリの高さを誇る。
だが、いくらカスダメージでも数十、数百も受ければそれなりのダメージをくらう。
(結局……この世界は、何だったんだろう)
目の前が真っ暗になった。
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