第二十七のん♪~遂に高校生活最後の長期休み、冬休みの始まり。今回もお泊まり会、そしてクリスマス会を開催。その前に重大な事実がまたしても発覚!?一体どんな事実なのだろう?~(後編)

桜「さて、のんくら♪きょうは第二十七のん♪冬休み後編で~す。ヨロ~!」


ひより「桜ちゃん最近本当にギャル化しているんじゃないのかな?」


桜「してねぇって!!ほら、こんな健全なJKがギャルなはず無いだろ!?マジあり得ねぇから!」


照子「う~ん・・・ギャルが悪いイメージとして定着しているのかしら?私はそう言う固定概念みたいなものは無いのだけれど・・・詩音ちゃんはどうかしら?」


詩音「そうだね・・・私もどちらかと言うと偏見で人を見る事は嫌だから外見的な部分よりもむしろ中身から入るタイプだね!」


桜「それは本当に!?」


詩音「あぁ!むしろギャルの子たちの方が勝っている部分だってあるくらいだから私は気にはしていないよ!」


桜「じゃ、じゃぁさ・・・もしも、あたしがギャルっぽい格好してギャル語喋ってたらどう?」


詩音「大歓迎だよ!むしろ今後の演技の参考にもなるだろうし・・・ね?」


桜「よっしゃー!!姉御の許可が下りたからきょうはあたしギャルで行く事にするよ!んじゃ始めようぜ♪」


ひより「ちょっと待って?どうして最近桜ちゃんはギャルの事ばかり言っているの?」


桜「そ、それはだな・・・その・・・」




数日前・・・




桜「雪之丞先生!来年春に公開予定のギャルパン最終章の第3弾、どうよ?」


雪之丞「あ、あぁ!間違い無い!・・・・・ギャル集結らしいぞ!?今までの生半可な割合じゃなくて、ほとんどがギャルで構成された展開らしい!」


桜「これは感情移入間違いないっしょ!?」


雪之丞「マジあり得ねぇけどウチも感情移入しながら観るっしょ!ぜってぇに劇場最低5回は通うっしょ!」


桜「マジで?たったの5回かよ!?ウケるぅ~♪あ~しなんて10回は軽いんですケド?」


雪之丞「じゅっ!!10回とかどんだけ好きなんすか?師匠!?マジ尊敬の眼差しっす!」


小雪「えぇっと・・・相楽さん?そろそろ帰らないと親御さんが心配するわよ?」


桜「あっ!すんませんっした!マジウチ、セイセンとの話に花が咲きまくっちゃって・・・マジすんません!」


小雪「ぷっ♪ギャル語の練習でもしているのかしら?」


桜「は、はい!実は・・・ですね・・・」


小雪「ギャルパンとか言う作品で影響を受けたのよね?」


桜「は、はい・・・今日も雪之丞先生と熱いトークを繰り広げようと・・・お恥ずかしい・・・」


小雪「少しトーンを上げるとそれらしく聴こえるんじゃない?」


桜「えぇっと・・・あ~し?マジ意味不明ウケるぅ~♪・・・こんな感じですか?」


小雪「ちょっと、マジで言ってる?ウケるんですケド♪・・・ちょっと褒めてあげたからって調子こいて浮かれてるから転ぶんだって・・・ね?雪之丞センセ?ぷっマジウケるぅ~♪・・・・・こんな感じかしら?」


桜「えっ!?嘘っ!先生上手過ぎぃ~!!ビックリしたよ!!どうして?」


小雪「まぁ、私もこの人が観ている隣で少し観ていたからからしらね・・・」


雪之丞「いや、それはそうと俺を話に出すのはどうなんだ?結構傷付くぞ?生徒の前で失態なんかをだな・・・」


小雪「マジごめんって・・・後で優しくしてやっからセンセはいつも通りでいなよ?」


桜「凄い!!って言うかあたしたちより後から観てたんだよね?凄いよ!」






桜「って事があってだな・・・そして前回で何があったのかと言う事実がクロスして増々あたしはギャル化したいって思ったんだよ!!うんうん!!」


ひより「ほほぉ~!!そう言う事だったんだね!何と言うか分かる様な気がするよ!」


桜「だったらひよ子もあたしと一緒にギャルってみないか?」


ひより「遠慮しておくよ!私がギャル化したらのんくら♪終わっちゃうもん!」


桜「そんな事無いって!お前のその幅の広い人間性があるならどんな感じでやってもウケるからさ!!間違い無いって!!」


ひより「えぇ~・・・でもな~・・・」


照子「桜ちゃん?あまり人様が嫌がっているのに無理強いは良くないわ?きょうは桜ちゃんがその様にやるってだけで読者様が減っちゃう事が目に見えて伺えるのだから・・・本来は桜ちゃんですら止めて欲しい所だったのだけれど、前回の事も踏まえると少しならって私たちも妥協しているのよ?それだけは理解してね?」


桜「マジでか!?・・・あたしにそんなファンがついていたのかよ!?それならいつも通りするよ!!」


照子「ふふっ♪それは何よりよ!ひょっとするときょうもギャルだらけになってしまうかと冷や冷やしていたから桜ちゃんだけでもいつもの桜ちゃんでいてくれると言うのは私たちにとっても有り難い事なの!ごめんなさいね?」


桜「い、いや、別に良いよ。1人でやっておくから・・・さ?・・・家に帰って・・・ぼそぼそと・・・1人で誰にも聞かれない様に・・・ギャルごっこでもしてるよ・・・うん!その方が良いよね?・・・皆ギャルが嫌いみたいだし・・・」


詩音「照子・・・少し言い過ぎでは無いのか?ほら、桜私も一緒にやってやるからきょうだけはギャルで良いと思うぞ?」


照子「詩音ちゃんは甘いわね・・・本編に入ったら大変な事になっちゃうのに・・・」


詩音「まぁ、きょうだけはこんな桜のギャップをお楽しみ頂けたら・・・と言うコンセプトでやって行かないか?」


ひより「う~ん・・・ちょっと思った事があるんだけどね・・・照ちゃんが単にギャルが嫌いなだけって事じゃないかな?」


照子「ひっ!!ひよちゃん!!私は別に!?そう言う意味で言ったんじゃ・・・」


ひより「だってこの前もギャルパン最終章観てみようよってレンタルして来たのを拒んでいたもん!」


桜「ママ~!?・・・それはどう言う事かな~?」


照子「ひっ!!そ、そんな・・・デマよ!別に嫌いだからとかそう言う意味じゃないのよ?ほら、本編で前回3人ものギャルが出て来たでしょ!?だから今回桜ちゃんがそうなっちゃったらどうやって進めたら良いのかな?ってそう言う意味なのよ?ホントよ?信じて?お願いだから・・・そんな怖い顔で睨まないで?」


桜「はぁぁぁ~・・・ママは理解力がある方だと思っていたのに残念・・・ギャルパンってただギャルが戦車乗って戦うって話じゃないんだよね・・・」


照子「あら・・・そうなの!?」


桜「最初でこそ仲間割れしたり自己中心的な子が多いんだけど、リーダーがそれを固めてくれるんだよ。それで色々と他の学校とかと対戦しながら仲良くなって行って最後は本当の敵と戦って、それですら仲良くなるんだよ!まさにスポーツを通じて皆と仲良くなる様な熱い作品なんだよ!ギャルがどうのって観ない時点でそれは偏見なんだよ!すっごく涙するし、楽しいし、ワクワクするんだよ!」


照子「桜ちゃん・・・分かったわ!私が間違えていたわ!私も観てみる事にする!テレビ版の第1話から全話、そして劇場版や最終章もチェックしてみるわ!」




1週間後・・・




桜「えぇっと、ママがどうやらギャルパンを全部網羅したみたいで・・・改めてきょうののんくら♪を進めて行こうかと思うんだけどさ・・・何?ヤマンバ?」


照子「チ~ッス♪シクヨロ♪」


桜「えぇっと・・・完全に影響受けてるじゃん?その格好と言葉遣い・・・」


照子「ギャルパンマジ最高だったって♪ホント桜っちが言っていた通り、人間関係の熱い作品だったよ♪途中、雪之丞センセっぽいおっさんが弄られてたシーンはマジウケたしw草生えたわ♪」


ひより「照ちゃん!?・・・元の照ちゃんに戻ってよぅ~!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」


桜「ほら、ひよ子も言ってる通り、元のママに戻ってくれない?あたしが悪かったからさ?マジで進行し辛いから・・・このままだと・・・」


照子「何言ってんの?桜ちゃんがあんな偉大な作品を薦めてくれたから今のあたしがいるじゃん?ホント桜ちゃんには感謝してもし足りねぇ程感謝してんだよ♪スッゲー良い作品だと思うんだよねぇ~♪ギャルパン、マジ皆も観なよ?ってちょっ、あははははマジウケるぅ~♪」


桜「な、何が?」


照子「ギャルパン観てなかったのってウチだけなんですケド・・・ちょっと恥ずいわ♪くっ・・・くくくくくくくっ♪」


桜「あの・・・自分で言ってて自分でウケるとか・・・凄いな、もしかしてママって任侠映画とか観た後出て来たら登場人物になりきっている様なタイプなのか?」


ひより「う・・・うん・・・すっごく影響しちゃうよ・・・だから出来るだけ影響を受けない様な作品を一緒に観る様にしていたんだ・・・最初にギャルパンの映画を観た時はどうやら抑えていたみたいだったんだけどね・・・皆もいたし、あの後凛子さんとも出逢ったから・・・」


桜「なるほどな・・・ま、まぁ、このまま話を進める訳にもいかないから一度ママには落ち着いてもらってから再び進める事にする・・・あっ、もうあたしもギャル化はどうでもいいや・・・あまり刺激しちゃったらママが大変な事になってしまいそうだから・・・何かその・・・ごめん・・」




取り直して・・・




桜「だ、大丈夫だよな?・・・ママ?いつものママに戻った?」


照子「あらあら・・・ごめんなさいね!私ったらまた入り込んじゃってたみたいで・・・」


桜「良かったぁ~・・・元のママに戻ってる!!じゃぁ、早速今日の流れなんだけど・・・」


詩音「あぁ、冬休みの後編だね!きょうはいよいよクリスマスパーティーや前回の話で出て来なかった重大な事実などお届けするよ!」


桜「一体どんな事実なのか!?それとクリスマス会もどんな感じなのか楽しみだな♪じゃぁ、早速・・・スタート♪」






冬休みに入り、今回も姉御の別荘でお泊まり会を行う事になり、色々と前半がバタバタしていたんだけど、更にこの後も色々と起こりそうな予感がする。

とりあえず、心残りだったと思われる話があったんだけど・・・




桜「それはそうと、少し気になっていた事があったんだよな・・・」


ひより「何?何か重大な事でも思い出しちゃったの?怖いな・・・最近突拍子も無い事がいっぱい起こっちゃってるから・・・」


桜「前な?ひよ子に外国から電話が掛かって来ただろ?スカウトの話の・・・」


ひより「うんうん!結局大学に入れたら卒業してからでもいいよって言ってくれたよ?」


桜「あぁ、それは良かったんだけどさ・・・実はな?あの時からずっとあたし気になっていた事があるんだよ!」


唯香「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


桜「(ビクッ!!!)・・・ちょっ!何?急に大声出しちゃって!?」


唯香「ひぃぃぃぃ!!怖い話ですか!?私そう言うの嫌ですぅ~!!!」


桜「いやいやいや、この話の流れでどうして怪談話になるんだよ!?違う、違うから!」


唯香「よ、良かったぁぁぁ・・・本当に私そう言う話が苦手だから・・・ごめんなさい。取り乱しちゃいましたよね?」


桜「いや、こっちは大丈夫だけど・・・えぇっと、続けるな?・・・ひよ子が連絡入って大学出てからでも良いって返事をもらった時にさ?姉御が・・・」


詩音「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」


桜「ひぃっ!!!あ・・・姉御?何叫んでんの!?もしかして怖い話とか苦手なタイプだった?」


詩音「い、いや、むしろ大好物だ!」


桜「だったら何で訳の分からない所で叫ぶのさ?」


詩音「ま、まぁ、アレだ・・・そろそろ食事でもと思ってだな・・・ほら、テーブルの上にはディナーが出ているだろ?皆も冷めない内に!」




(何だ?隠したい事でもあるのだろうか?姉御らしからぬ邪魔の仕方をして来たけど・・・まぁいいや、夕食後にでも少し時間があるだろうし・・・そこで話の続きでも)




夕食後・・・




桜「って事でさっきの話の続きをしたいと思うんだけど・・・」


詩音「では、そろそろ入浴でもしなければ・・・就寝時刻にも差し支えるからな・・・では皆で大浴場に・・・」


桜「さっき入ったでしょ?話をする前に、先に入っておこうって言ってさ?」


詩音「あっ!そ、そうだったね・・・私とした事が・・・つい・・・」




凛子(詩音、貴女はまだ話題の転換が下手ね・・・既にきっと皆にバレバレよ?)




桜「ねぇ、姉御?何か隠し事でもしてるだろ?」


詩音「わっ!?私が隠し事だと!?どうして・・・その様な事を?」


桜「明らかにキョドってるし、姉御らしからぬ振る舞いだしさ?」


詩音「わ、私はいつもの私だぞ?ほら、こうして、スクワットを・・・ふっ!ふっ!3・・・4・・・」


桜「別に隠す様な事なんて姉御はしていないだろ?むしろ自慢しても良い程だと思っているし・・・」


詩音「わ、私は人様に堂々と晒せる様な事など何も・・・」


桜「姉御?1つだけ教えるけど、こうやって焦らしていると事実が発覚した時に余計に恥ずかしい思いをする事になるぞ?」




凛子(流石、桜ちゃん色々と油断出来ない子ね!)




詩音「い、嫌だな・・・だから私は何も隠していないと・・・ほ~らスクワット後50回・・・」


桜「えぇっと、ひよ子とママは何か気付かなかった?」


ひより「えっ!?何も・・・」


照子「私も特には・・・」


桜「昨日姉御は会社を設立している事を教えてくれたよな?そしてあたしたちも入れてくれるって話で進んでいたけど・・・ひよ子とママって学校にオファーの電話が来た後少ししてからママの方にもひよ子と同じ国で活躍してみないかと話が届いたよね?」


照子「えぇ、確かに・・・」


桜「大学を出てからでも良いって・・・ひよ子と同じ条件で・・・」


ひより「そうだね・・・それで・・・?」


照子「ん?・・・」


桜「ったく、分かってる筈なのにどうして隠そうとするんだよ?2人なら直ぐにでも気付いていて当然じゃないのかよ・・・」


ひより「それは・・・えへへ~・・・」


照子「何だか言い出し辛くて・・・」


桜「って事だよな?姉御?」


詩音「全く・・・私の親友たちはどうしてこうも勘の鋭い子たちばかりなのだろうか・・・」


沙希「え?・・・一体何があったのですか?私は分かりません!」


真希「私もです・・・勝手に話が進んでいるみたいで・・・よく見えて来ないのですが・・・?」


唯香「何か推理番組観ているみたいでワクワクして来ました!!」


小雪「確かに推理番組みたいな雰囲気ね!!」


雪之丞「まさか、お前も分かっていなかったのか?小雪?」


小雪「え?何が?・・・どう言う事なのかしら?」


丹羽坂「・・・・・・・」


桜「学校に電話が入った時、姉御がしきっていたんだ!どうして第三者になるはずの姉御がしきっていたのか・・・そして姉御が会社を持っていてひよ子とママを受け入れる事にした・・・それも2人揃って・・・既にオファーが来ているのに何事も無かったかの様に2人は喜んで受けれてもらおうとした。オファーの事を忘れていた?・・・そんな大事を忘れるはずがないよな?だったらどうしてオファーを受けているはずの2人が姉御の誘いを受け入れたのか?・・・答えは簡単だ!2人ともオファー先の企業と姉御が経営している企業がイコールになると言う事を予め知っていた・・・どうかな?あたしの推測は当たっているかな?」


詩音「桜・・・・・・私は・・・私は・・・とんでもない過(あやま)ちを犯してしまった・・・」


桜「認めて・・・くれるんだよね?榊詩音さん?」


詩音「はい・・・私がやりました・・・オファーの件も今回の件も・・・」


雪之丞「あ・・・あの・・・これは何だ!?・・・」


小雪「まさか!!榊さんが黒幕だったのね!?」


丹羽坂「お嬢様、お辛う御座いましたな・・・この爺や、しかと見届けましたぞ!」


ひより「詩音ちゃん・・・今までありがとう!」


照子「私たちの為にここまでやってくれたのね!この恩は忘れないわ!」


雪之丞「えぇっと・・・あれ?俺、何か言わなきゃいけないの?」


沙希「詩音先輩も辛かったでしょうが、ひより先輩や照子先輩も大変だったと思います!」


真希「私たちもしっかりと見届けましたからどうか・・・どうか・・・」


唯香「頑張って下さい。私たちも応援していますから!!」




END




雪之丞「っておいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!何サスペンスのエンディング直前の様な演出で話を進めてやがるんだ!!!俺だけのけ者じゃねぇか!!」


詩音「雪之丞先生、ごめんなさい。本当の犯人は貴方なのですよね?」


雪之丞「おっ!おぅ!俺が真犯人だ!・・・って何だ?この展開?訳が分からん!」


ひより「ははははははは♪雪之丞先生ノリが分からないよぅ~!もっとノってくれなきゃぁ・・・折角詩音ちゃんが気を利かせて振ってくれたのにね~?・・・」


桜「全くだ!雪之丞先生はまだまだだな?あたしの弟子なら演技もきちんと上達しなきゃ!」


小雪「ぷっ・・・ぷぷぷぷ・・・あははははははは・・・久しぶりにお腹の底から笑ったわ・・・本当に不器用なんだから・・・貴方は♡」


雪之丞「何だよ!?語尾にハートマークとか恥ずかしいだろうが!」


ひより「あぁっ!雪之丞先生が照れてるぅ~!可愛い♪」


雪之丞「あ、あんまりつつくな!俺はシャイなんだよ・・・」


桜「自分からシャイって言わないだろ?・・・ははははは♪」


凛子「さぁて、楽しい所釘を刺す所申し訳無いけれど、そろそろ寝ましょう。明日はクリスマス会だから楽しみね♪」


ひより「そうだった!!明日はいよいよ♪・・・じゃぁ、きょうは早く寝よう♪」




そして次の日・・・




桜「やっとクリスマス会だな!きょうは楽しんでやる!」


ひより「「今日も」だよ?」


桜「そうだな!今日も!楽しんでやるぞ!」


詩音「随分と気合が入っているみたいだね!じゃぁ、朝食も終えた所で、きょうはクリスマスパーティーと洒落こもうじゃないか!」




♪パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ




ひより「そうだね!ここで何か言葉を出すより皆で統一感を持たせる意味でも拍手で繋げたら作者も文字打つのが楽だよね♪勉強になるな~♪」


桜「お前、全てをぶち壊す様な事言わないっ!!」


ひより「は~い・・・分かったよ!じゃぁ、クリスマス会開催ぃ~♪わ~い♪」


照子「楽しみだったものね♪私もきょうは楽しみだったのよ♪」


雪之丞「プレゼント交換会か・・・何だかタイムスリップしたみたいだな・・・」


小雪「私たちもよくやったものね・・・懐かしいわ・・・」


桜「えっ!?2人で一緒に?」


小雪「えぇ、もう随分と昔だけれど、友達で集まってこんな感じで円になって、プレゼントを回して行って曲が流れていたのが止まった所で手元に持っているのが自分へ向けられたプレゼントになって・・・」


照子「素敵ですよね。」


小雪「ぷっ・・・ぷぷぷぷ・・・・え、えぇ、とても素敵だったわ。1度だけしかやらなかったけれど、その時は10人くらい集まってこうやって楽しく囲んで・・・」


沙希「先生は何が当たったんですか?」


小雪「ふふ♪そう・・・私は・・・何だか訳の分からない男前な人形だったわ?ね?あ♡な♡た?」


雪之丞「えぇっと・・・何だったかよく覚えていないな・・・お前に何が当たったのかは・・・」


真希「じゃぁ、雪之丞先生は何が当たったんですか?」


雪之丞「俺は・・・だな・・・こ・・・これだ・・・」


唯香「わぁぁぁ!!マフラーですね!?でもこれって・・・?」


雪之丞「あぁ、男女兼用なんだ、その時俺だけ男で後は女の子だけだったからな・・・色々と気を利かせてくれたんだろうな?俺に当たっても良い様にさ・・・」


詩音「そうでしたか・・・じゃぁ、お互いに?」


小雪「そうなの・・・お互いに・・・偶然だったのか必然だったのか・・・」


ひより「でも、小雪先生が今着けているマフラーって?」


小雪「あぁ、バレちゃった?そうよ。人形はカムフラージュで本当はこれをプレゼントに入れていたのよ・・・本当に不器用で可愛い人・・・私の初恋の人・・・」


雪之丞「・・・・・・・・さて、そのクサい野郎って誰だったんだろうな?」


桜「ヒューヒュー♪格好良いよ!雪之丞センセ?」


雪之丞「ったく、茶化すな!!」


詩音「それでは、早速、皆はプレゼントを手元に!」


丹羽坂「今から曲を流しますので、曲が止まった所でお手元に持っている物がご自身へのプレゼントになります。ですが、1つだけ、そのプレゼントがご自身がご用意された物だった場合は、再度曲を流し次に止まった所で持っている物がご自身のプレゼントとなりますのでもしもご自身がご用意したプレゼントがご自分の手元にあった場合は速やかにご報告下さい」


詩音「それでは丹羽坂さん、曲をお願いします」


丹羽坂「御意!」




♪~~~月が~出た出た~月が~出た~よいよい




桜「ちょっ、ちょっと待って?何この曲?ちょっとクリスマスには遠い日の曲だよね?」


丹羽坂「これは大変失礼致しました。前回ここへ来た時に掛けた曲のままで御座いました。それでは改めて・・・」




♪~~~ギャルパンはじめっぞ?

みなぎって来たぁぁぁぁ♪




桜「いや、まぁ、話のタイミング的には抜群なんだけど・・・これって確か8分ある曲だよね?・・・ギャルパンの最新のキャラクターソングだけど・・・?」


詩音「さぁ、ちゃんと回しながら歌も堪能するんだ!」


ひより「何だかノリが良くて楽しくなって来ちゃった♪」


照子「そうね♪リズミカルだから楽しいわね♪」


沙希「えぇっと、丹羽坂さんも参加していて、曲はCDデッキから流れて来ていますが・・・これってもしかして・・・?」


真希「その8分間ずっとこれを回し続けなきゃいけないの!?」


唯香「私持つかな?・・・少し手が疲れて来ちゃった・・・かも」


凛子「やるわね・・・プレゼントは安易に手に入れさせない感が半端無いけれど・・・頑張りましょう・・・」




約7分後・・・




ひより「ねぇ、プレゼントお渡し会ってこんなに疲れる行事だったの~?」


照子「え・・・えぇ・・・確か去年はこんなに疲れていなかった様な気がするわね・・・」


桜「だから言ったんだよ!座りながら回すんだから絶対に8分も持たないって!!誰だよ?これ選んだの?」


詩音「ぜぇぜぇぜぇ・・・す・・・すまない・・・私だ・・・」


桜「まさかの姉御ぉぉぉ!!!!しかも姉御ぜぇぜぇ言ってるじゃん!意外と身体弱い方?」


詩音「い、いや、気にしないでくれ・・・私の責任だ!・・・最後まで・・・続けて・・・みせ・・・る・・・・(ガクガクガクガク)」


桜「ストーーーーーーーーップ!」


丹羽坂「ほほぅ、丁度曲も終わりました。それでは只今お持ちのプレゼントが各人に与えられたプレゼントとあいなります!」


桜「詩音ちゃん!?しっかりして!?」




個室・・・




凛子「熱は高いけれど、風邪を引いたみたいね。少し今年はここも寒さが強いみたいだから」


桜「無理し過ぎだ・・・もっと自分にも優しくしてあげても良いと思う・・・」


凛子「桜ちゃんは本当に良い子ね。この子も桜ちゃんと出逢えて心の底から幸せだと思うわ」


桜「そんな事・・・あたしの方が幸せにしてもらえているから・・・」


凛子「本当にありがとう。この子はね?昔から自分だけには執拗以上に厳しい子だったの。貴女には・・・私たちの本当の関係を伝えておいても良さそうね・・・」


桜「えっ!?本当の関係・・・って2人は従姉妹なんですよね?」


凛子「そうね・・・確かにその様に伝えていたわね。けれど・・・」


桜「けれど?・・・」


凛子「この子には真実を伝えていないからこのお話は私と桜ちゃんだけの秘密よ?」


桜「そんな!?詩音ちゃんですら知らない真実って!?あたし聞けません!ちゃんと詩音ちゃんも知ってからなら・・・」


凛子「まぁ、この子にとって悪い話では無いから・・・ただ、今伝えるには少々心の壁にはなってしまうかも知れないから・・・眠っているわね?じゃぁ、小声で話すから」


桜「(ゴキュッ!!)・・・はい・・・」


凛子「この子の両親は他界したって聞いているでしょ?」


桜「あっ、はい、確かに聞きましたけど・・・」


凛子「生きているの・・・」


桜「えっ!?・・・だって両親は他界したって詩音ちゃんが言ってましたよね!?」


凛子「それは育ての両親がいて、お亡くなりになられたからよ」


桜「だったら詩音ちゃんの本当の両親は!?」


凛子「ねぇ、桜ちゃん?私の年齢っていくつか分かる?」


桜「えっ!?・・・えぇっと、見た目でしか判断出来ませんが、見た目は詩音ちゃんより5つくらい年上に見えますけど・・・」


凛子「随分と若く見てくれてありがとう」


桜「えぇっと、話が見えないのですが!?」


凛子「あまり声を出さないでね?私の実年齢はね・・・(ボソッ)」


桜「う・・・そ・・・ですよね?・・・冗談でしょ?」


凛子「これが私の運転免許証よ?」




そう言って凛子さんは私に自分の運転免許証を見せてくれた。

そこには、あたしらよりおよそ16歳上である事が容易に確認出来た。




凛子「16と言えば分かるわよね?」


桜「は・・・はい・・・」




16歳だと女性が結婚出来る年齢だ!

つまり凛子さんは詩音ちゃんの本当の母親は自分なのだと言いたいのだろう。

けれど一体どうして?この様な状況のまま今日まで来たのだろうか?




凛子「榊家は色々と複雑な家系で・・・と言っても私が招いた悪夢の様な日々だったのだけれど・・・ごめんなさい。貴女は何も関係が無いのに今から話をする事は結構精神的に辛いかも知れないわ。今ならここまでで止める事が出来るけれど・・・どうする?」


桜「はい!聞かせて下さい。あた・・・私、詩音ちゃんの事をちゃんと知りたいです!」


凛子「ありがとう。この子はね。私が高校生の時に知り合ったある男子生徒と恋に落ちて出来た子なの。榊家は良家のお堅い家系だった。そこで生を受けた私は勿論恋に走った時にはもう手遅れに近い状況で両親から怒り狂った様に毎日怒鳴りつけられ、それでも相手の男子生徒と一緒に生きて行く事を望んでいたの。当時、何をどの様にすれば良いのか世間知らずだった私は困りながら相手の男性生徒と一緒に解決しようとしていたの。けれど、ある日私に子供が出来た事を知る事になり、流石に両親にもきちんと伝えなければいけないと男子生徒は榊家へ申し出たの。無論両親は怒りを彼にもぶつけ、父親は彼を殴り飛ばし、蹴り上げた。」


桜「そんな!?酷いじゃないですか!!」


凛子「隣に私もいたわ。私も父親を止めに入ったのだけれど、私も蹴り飛ばされ・・・母親も何も言わずに黙って見ているだけだった。彼は全治1カ月の大けがを負ったにも関わらず何度も結婚をお願いに上がり、その度に殴られてを繰り返していたの。私が知らない間に・・・」


桜「酷過ぎる!!そんなのって・・・」


凛子「ありがとう。でもね、こんな事になったのも全て私の責任・・・私が身を引けば事態は収まるだろうと彼とは別れる事にしたの。」


桜「そんな・・・」


凛子「彼は辛そうにしながらも別れようとはせずずっと私にも説得してくれた。けれど、これ以上彼を巻き込む事は出来ない。彼がその内死んじゃうんじゃないかって私はただそれが怖くて・・・結局彼とは別れる事にしたの。私が無理矢理別れる様に話を出したわ。両親はお腹の子だけは大切にしようとそれからは私にも優しくしてくれた。けれど私は両親が憎かった。この子の為にも偽善者を装ってでも育てて行きたかったから・・・あの人との大切な子を殺させる訳にはいかないから・・・」


桜「・・・・・・・・・・」


凛子「しばらくして、この子も幼稚園に通える年になった頃、突然両親から跡取りが必要だからと言う理由だけで私は追い出され、詩音だけが残された・・・ずっと私が母親だと名乗る事すら禁じられていたの」


桜「・・・・・・・・・・・・・」


凛子「泣いてくれているのね?ありがとう。本当に貴女は優しい子・・・この子もとても素敵な友達に巡り合えた様ね・・・」


桜「旦那さんは?・・・どうしているんですか?」


凛子「それは・・・・・・えぇ、あの人は私が殺した様なものね・・・」


桜「じゃぁ・・・」


凛子「そう・・・自殺したわ。私が別れを持ち掛けたから・・・」


桜「そんな・・・凛子さんが悪い訳じゃ・・・」


凛子「私があの時何度も彼を拒んだのよ。結果私が彼を殺めた事に相違ないわ」


桜「酷いよ・・・そんなの・・・」


凛子「そう・・・ね・・・私も両親、いいえ、両親以上に酷い女よね」


桜「違うよ・・・凛子さんの両親が・・・だよ・・・若い男女が恋に落ちたのに・・・暴力振るったり自分勝手に大切な子供まで奪って・・・酷過ぎる!!」


凛子「・・・・・・・・ありがとう。それでも私が彼を苦しめ続けて来た事には変わりはないわ。この事については相手の親御さんにもお詫びをして、今もお墓にはお参りに行かせて頂いているの。一生掛けても彼に謝り続ける気持ちでいるわ」


桜「どうして詩音ちゃんに言わなかったんですか?」


凛子「貴女も既に察してくれていると思うけれど、この子はまだ精神面では脆い所が多いわ。今この真実を告げた所で彼女を苦しめてしまうだけ・・・この子は幸いにも両親からは悪い仕打ちを受けていないわ。ちゃんと育ってくれているから・・・ね?」




詩音「・・・・・・・・・・・」




リビング・・・




ひより「詩音ちゃん大丈夫かな?」


照子「風邪を引いちゃったみたいだから休養していれば落ち着くって・・・」


丹羽坂「皆さま、申し訳御座いません。お嬢様も時折体調を崩される事がありまして・・・どうぞ皆さまはこのままプレゼント会を続けて頂いて、こちらにいらっしゃらない皆さまは後日と言う事で・・・」


沙希「折角ですから皆さんが揃った時に開けてみる事にしませんか?私たちはこのまま持っていて・・・」


真希「そうだね!私も沙希の意見に賛成で!」


唯香「皆で楽しまなきゃ意味無いもんね!」


小雪「そうね!じゃぁ、榊さんも回復してからにしましょうか!まだ数日間泊まりの期間が残っているし!」




翌日・・・




詩音「皆、本当に申し訳無かった。」


桜「もう全回なの?」


詩音「あぁ!もうバッチリだよ!色々と迷惑を掛けてしまったみたいだね」


ひより「ううん!良くなって本当に良かったよ♪」


照子「皆も安心したみたいだし・・・」


丹羽坂「それでは、途中でしたがクリスマス会の続きと参りましょうか?」


詩音「あぁ、本当にすまないね!・・・けれど・・・もう一つだけ私から大切な話があるんだ!」


桜「えっ!?何かあったの?姉御?」


凛子「・・・・・・・・」


詩音「先に謝っておかなければいけない事があるんだ!・・・先ずは、桜から・・・桜、色々と負担をさせちゃってごめんなさい。関係無い話になってしまったかも知れないけれど、事実を知ってもらう事でそれでも私の事を好いてくれるなら凄く嬉しいよ」


桜「姉御?・・・それって!?」


詩音「それから、凛子姉・・・今までごめんなさい。」


凛子「どっちのお詫びかしら?」


詩音「どっちも・・・になるだろうか・・・」


凛子「詩音・・・」


詩音「私から伝えなければいけない事だったからそれを私に代わって桜に伝えてくれた事に対して・・・これが1つ目です。そして・・・」


凛子「うん・・・」


詩音「ここにいる涼坂凛子さんは・・・榊凛子です。」


ひより「えっ!?名字って、涼坂じゃないの!?芸名だったの?」


詩音「いいや、涼坂と言うのは凛子姉の本名で合っているよ。正式に言うと旧姓が榊と言うのが良いだろうか。」


ひより「それって!?凛子さんが結婚しているって事だよね!?」


詩音「うっ!・・・・あぁ、そうだよ。」


凛子「もういいわ!顔色が悪いから寝ていなさい!」


詩音「ダメだ・・・これは・・・私が決めた事なんだ!お願いだ・・・お願いだからちゃんと皆の前で事実を伝えたいんだ・・・」


凛子「今日じゃなくても明日でも明後日でも良いでしょ?」


詩音「ダメだ!私の決意が鈍ってしまうといけないから・・・」


桜「支えるよ。だから・・・ね?」


詩音「ありがとう、桜。すまない、話を進めるよ。涼坂凛子は榊凛子だ・・・この人は紛れもなく私を生んでくれた実の母親だ!」


ひより「それって!?・・・」


照子「詩音ちゃんが!?」


詩音「いつから知っていたのかと言う点についてだが・・・私が眠っていた時に桜に話を持ち出してくれたより以前から知っていたんだ・・・」


凛子「やはり、そうだったのね・・・」


詩音「ごめんなさい。私も隠していたから・・・」


凛子「いいえ、抱えなくても良い苦労を抱えさせてしまったのは全て私の責任よ。本当に、母親失格ね私は・・・」


詩音「時々従姉妹として会いに来てくれた事が私はずっと嬉しくて、会う度に一緒にいたいってずっと思ってた・・・けれど、両親、いいや、おじいさまとおばあさまに告げると彼女は良く無い人間だから出来るだけ表向きだけで付き合えと・・・酷いモノだった。私は凛子姉・・・いいや、母様の事を愛していた。家族として・・・1人の人間として尊敬もしていた。なのに私が母様の話をする度におじいさまとおばあさまは顔を険しくさせ黙り込んだり、時には私にも怒りを露わにさせていた時すらあった。」


凛子「ごめんね?ごめんなさい・・・本当に・・・本当に・・・」


詩音「母様?母様の身に何が起きていたのかまでは私は知る事が出来ずにいました。ですが、昨日の桜へ告げてくれた所で母様の苦しみが身に染みて伝わって来ました。私の方こそずっと母様を苦しめて来ていた事、心よりお詫び致します」


凛子「強い子に育ってくれたわね・・・こんな私に対しても母親だと認めてくれるの?」


詩音「それを言ってしまうと、私なんかを娘だと認めて下さるのですか?」


凛子「詩音・・・詩音~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


詩音「母様・・・母様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」




こうして、凛子さんが詩音ちゃんの実の母親だとお互いに確認し合い、強く抱き締めながら2人は大泣きをした。

それを見守る皆の目からも熱い涙が溢れていた。




翌日




桜「って事で色々とありましたが、ようやくプレゼントを開封するチェックタイムに入りたいと思います♪」




♪パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ




丹羽坂「と言う事で今度は短めの曲で進めて参りたいと思います!」


詩音「すまないね。もう大丈夫だから8分でも10分でも可能だよ♪」


ひより「10分!?・・・ダメだよぅ~!8分でも私たち倒れそうだったのに!!1分で十分だよぅ~!」


詩音「ははは♪ひよりは体力が無いぞ?一緒に鍛えるか?」


ひより「詩音ちゃん、回復してから体力あり溢れているみたいだよぅ~!!」


照子「じゃぁ、帰ってからトレーニングね!」


桜「まぁ・・・8分はアレだけどさ、OPテーマくらいは・・・」


丹羽坂「流石は桜様ですな!では早速皆さま、始めましょう!」




♪~~~あたし~たちはギャルズチーム♪




桜「おっ!?・・・おぉぉぉぉぉ!!!!!本当にOPテーマソングキタァァァァァァ!!!」




およそ3分30秒後・・・




丹羽坂「はい!ストップです」


詩音「じゃぁ、今手元にあるプレゼントは自分が用意したって人はいるかな?」




シ~~~ン




詩音「じゃぁ、これで決定だね!・・・じゃぁ、最初は今回は誰からにしようかな・・・じゃぁ、時計の真下に座っている唯香から右回りに行こうか?」


唯香「はい・・・じゃぁ、私から開封しますね?・・・えぇっと・・・え?これは・・・人形?・・・男の筋肉質のフィギュアっぽい・・・気持ち悪いです!・・・え?更に奥に・・・わぁぁぁ!暖かそうなマフラー・・・可愛いデザインだぁ!これってもしかして?」


雪之丞「あ・・・あぁ、そうだ・・・俺のだ!」


唯香「雪之丞先生ってお洒落ですよね!?これ凄く可愛くて気に入っちゃいました♪ありがとう御座います。私大切にしますね♪」


雪之丞「あ・・・あぁ、そうしてもらえると有り難い・・・」


小雪「羨ましいな・・・意外とこの人センスがあるのよね?自分のはダメダメなんだけど。女性向けとか選ぶのが・・・ね?あ♡な♡た?」


雪之丞「いや、だから一々ハートマーク付けるの止めろ!恥ずかしいんだからな!!」


詩音「では続いて・・・真希、開けてみてくれるかな?」


真希「はい!じゃぁ・・・開封しますね・・・え!?これって・・・イルカのネックレスでしょうか!?可愛い~♪」


丹羽坂「おや、それは私がご用意させて頂いた物ですね!お気に召して頂けましたでしょうか?」


真希「はい!!すっごく綺麗で可愛くて嬉しいです♪ありがとう御座います丹羽坂さん♪」


桜「意外と男性陣は女子心を掴んでいるみたいだな・・・」


詩音「じゃぁ、沙希の番だね!」


沙希「はい・・・私は・・・あぁっ!これってニット帽ですね!暖かそう♪色も私結構好きです♪」


唯香「それ私のだ♪大事にしてよね?」


沙希「うん♪ありがとう!これで冬は暖かいよ♪」


詩音「それでは、次は・・・桜だね?」


桜「あたしは・・・えっと・・・ペンギンの置物?可愛いじゃん♪」


ひより「あっ!それ私の買ったやつだ!」


桜「ひよ子はやっぱひよこの置物じゃないのか?」


ひより「ひよりだよぅ~!!まぁ、迷ったんだけど、私のだって分かるからネタだと思われたくなかったから・・・」


桜「ははは♪ひよ子らしいよな?ありがと♪これは家の机の上に飾っておくよ♪」


詩音「後は・・・照子だね!」


照子「じゃぁ、私のプレゼントは・・・わぁ♪凄く綺麗ね・・・ドーム型の置物ね♪暗くすると光るんじゃないかしら?」


真希「そうです!それスイッチがあるので押したらまた違った色合いで楽しめるんです♪」


照子「真希ちゃんからのプレゼントね?嬉しいわ、これならこの冬も楽しんで過ごせそう♪私も自分の机の上に飾っておくわ♪ありがとう♪」


真希「そんな・・・私も喜んでもらえて凄く嬉しいです♪」


詩音「それではひよりだね!ひよりは・・・誰からだろうね?」


ひより「えぇっと・・・わぁ♪これも綺麗だね・・・雪だるまの人形だ♪」


小雪「あら、私のやつね!」


ひより「可愛いな♪ありがとう小雪先生♪大事にするね♪」


小雪「良かったわ、喜んでもらえたみたいで・・・ちょっと迷ったんだけど、こっちの方が冬らしくて可愛いかなって♪」


詩音「では、続いては小雪先生お願いします!」


小雪「じゃぁ、私は・・・あら?これってギャルパンウォッチじゃないの?」


桜「あっ!あたしのだ・・・ギャルパンのウォッチがあったから丁度良かったかなって・・・先生で良かったぁ~・・・ギャルパンあまり関係無い人だったらって迷ったんだけどね・・・あまりキャラっぽさが無いナチュラルな感じだから良いかなって・・・」


小雪「ありがとう♪大切に使わせてもらうわね!・・・次のアフレコの時にお守りにして着けてみようかしら?」


桜「それいいね!是非使ってみてよ!応援してるから♪」


雪之丞「おっ!?それ・・・俺にも・・・?」


桜「割と高かったから雪之丞先生は自分で買ってね?一応女性用みたいだし、男性用もあるにはあるから・・・」


雪之丞「そうなのか!?・・・じゃぁ、帰ったら早速!!」


詩音「じゃぁ、その雪之丞先生、お願いします!」


雪之丞「あっ、もう俺の番か!?俺はだな・・・おっ!これは!?タオルハンカチか!?これ良いんだよな。しっかり吸収してくれるから助かるぞ!」


照子「それは私ですね!先生だと汗もよくおかきになられるでしょうから2枚セットなので宜しければ♪」


雪之丞「流石、天海だな!気が利くプレゼントをありがとよ!大事に使わせてもらうからな!」


詩音「では続いて丹羽坂さんお願いします!」


丹羽坂「私にも参加させて下さり感謝の極みに御座います・・・ほほぅ!これは淑やかな・・・マフラータオルと言うやつでしょうか?」


沙希「私が用意したプレゼントです!丹羽坂なら似合いますよね♪マフラーにも使えるんですがタオルとしても使えるのでお好きな用途で使って下さいね♪」


丹羽坂「ありがとう御座います。一生の宝にさせて頂きとう存じ上げます」


沙希「そ・・・そんな大それたものじゃないので普通に使ってあげて下さい・・・?」


詩音「これは!?・・・何だか素敵なクリスマスになったかも知れないね・・・じゃぁ、凛子・・・母様は?」


凛子「じゃぁ、一緒に開けましょう?」


詩音「私たちもマフラーだね!?」


凛子「それもまさかのお揃いの柄ね!・・・やっぱり私たちは親子なのね・・・」


詩音「ずっと使うよ。大切に・・・ありがとう、母様♪」


凛子「私も大切に使うわね。お仕事の時にもプライベートの時にも・・・」




こうして高校3年のクリスマス、そして冬休みのお泊まり会は無事に終了しました。

後から聞いた話、凛子さんはずっと榊の家から縁を切られていたみたいだけど、一度姉御、いや、詩音ちゃんに財産が渡った後、詩音ちゃんの意志によって凛子さんは再び榊家へと戻る事が出来たそうです。

本当に優しい親子だな・・・あたしも頑張らないとな!






ひより「びぇぇぇぇぇぇぇぇん!えぇ話やなぁぁぁぁ!!!びぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」


桜「あぁ・・・確かに良い話だけどさ?・・・泣き方おかしいだろ?鼻炎みたいな泣き方になってるぞ?」


照子「本当にほろりと涙が滴ったわ!でも良かったわね、ようやく詩音ちゃん親子に本当の幸せが訪れたみたいで」


詩音「その・・・色々と皆には迷惑を掛けてしまった・・・」


ひより「そんな事ないよ!本当に私たちも良かったねって思ってるんだから♪心温まるお話だったよ!」


桜「と言う事で、凛子ママの登場で~す♪」


凛子「あら・・・私がここへ?久しぶりの様な気がするわね・・・お呼ばれしちゃった♪」


詩音「凛子・・・母様・・・」


桜「まだ母親だと認識していても呼び方が慣れないんだろうね?」


詩音「は、恥ずかしながら・・・照れもあるのだが・・・」


凛子「私はずっと詩音って呼んでいたからあまり違和感は無いわね!」


ひより「それはそうと、詩音ちゃんの名前って誰が付けたの?」


凛子「詩音と言う名前は、私とあの人・・・詩音のパパが付けたのよ!一緒にね?」


詩音「そうなのですか・・・だとすれば尚の事大切にしたい名前です!」


凛子「そう言ってもらえると私も・・・きっとあの人も報われるわ・・・」


桜「本当に酷い両親だったんだよね・・・私の目の前にいたら・・・」


詩音「ありがとう。ただ、少なからず私の事も育ててくれた恩は決して忘れてはいけないと思うんだ。だからこれでも財産を残してくれたから私もあらゆる部分では助かっているから・・・」


凛子「そうね・・・ここまでしっかりとした子に育ててくれたのは紛れもなくあの両親だったから・・・そこだけは・・・」


桜「そんな事思う必要無いと思うよ!」


凛子「え?・・・それは!?」


桜「親子としては今こうして再び歩み始めたけどこれって2人が成した事だよね?旦那さんにも苦痛を与えたり家族の絆を引き裂いた訳じゃない!絶対に私だったら許さない!」


詩音「桜、本当に君は優しくて素敵な子だよ・・・今直ぐにでも・・・けれど、どんなに憎くともどんなに酷い仕打ちを仕向けて来たとしても、ここまで育ててくれた事実は私たちには必ず付きまとって来る事なんだ。私も憎いよ。特に父様の事を知った時に桜の様な事さえ考えていたよ。けれど・・・今となっては両方共に他界した。何をどうしても死んだ父様もそして、おじいさま、おばあさまも還っては来ない。抵抗すらして来ない。そんな状況で何を言ったとしてももう決して本来あるべき生活は戻っては来ないのだから・・・それよりはこれからこの大切な想いと共にようやく取り戻せた暮らしをしたいと思っているんだ!」


桜「詩音ちゃん・・・」


凛子「そうね・・・私もその言葉を聞いて少し考え方を変えてみた方が良いのかなって自分の中で考え直す切っ掛けが出来たかも知れないわ。ありがとう2人共♪」


ひより「良い話が続いていますが、のんくら♪第二十七のん♪もそろそろお終いのお時間になりました。次回は第二十八のん♪遂に入試試験が始まります!そのお話と結果の事、今後の私たちの事・・・そして第二十九のん♪は遂にのんくら♪最終回になります!色々と思い出がいっぱいだったけど、後2回、皆もついて来てね?お願いだよ?」


桜「果たして、私たち全員無事に志望校に合格出来るのだろうか!?いや、するぞ!絶対に合格するからな!って事で、きょうはこの辺で・・・またね~♪」



















第二十七のん♪ 終

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