第9話 音楽の魔法

突然、あなたが、連絡先を教えてくれた。


出逢いは、最悪中の最悪だったのに。


もう仮想空間で、恋や深い人との交わりは、ごめんだ、と。


決めていた。


のに。


でも、あなたは、この世界では当然だけど


同じロックスターが好きな事くらいしか


はっきりした事実は分からない人。


でも何か短い言葉のやり取りの中に


似た様なものと、何故か口下手な私でも


安心して喋れる人。


それ以上は考えないようにしていた。


妄想の暴走は、もう止めたいと。


青春時代の早逝した、ロックスター


今更、この年で聴いて、救われている


あなた、に早速送ったメール


恋よりも何よりも、


あなたが、いったい誰なのか知りたい


孤独死なんて、哀しい事言わないでね。


ただ、それだけでも、音楽の力で、きっと。


共鳴出来たら


優しさで。

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