第8話 月の光

昨夜眠れずに、唸りながら、目を覚ました。


壁の沢山の絵や写真の貼ってある空間に


透明の人の影が見える気がした。


なに?


少し怯えながら、目を凝らす。


あなた、なの?


枕元の小さな電球を付けるとそれは、消えた。


ふう、と、私はまた、暗闇の中横になる。


頭の上のベランダの硝子戸から、黄色い光の大きな影が映る


ああ、今日は、射手座の満月だった。


少し、頭を上げると


硝子越しに、はっきりと


射手座の、黄色く光る鮮やかな満月が


見て居た。

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