売れっ子官能小説家は超絶美少女JK(Job Known)だった?
第五巻・・・遂に新刊発売!?念願の一般向け小説第一弾はライトノベル!?絵師は一体誰が!?勿論、同時進行でやはり官能小説も書く事に・・・
第五巻・・・遂に新刊発売!?念願の一般向け小説第一弾はライトノベル!?絵師は一体誰が!?勿論、同時進行でやはり官能小説も書く事に・・・
♪プルルルル・・・プルルルル・・・
愛華「はい、香波です!・・・秋月さん、こんにちは♪・・・はい、完成しました!・・・えぇ、あちらの方も既に・・・えっ!?はい、分かりました・・・そうですよね、ライトノベルだと、イラストを担当して下さる方も必要でしょうし・・・分かりました!一先ず、原稿を先にお渡しさせて頂きますね!」
♪コンコンコン
政樹「愛華?いるか?」
愛華「えっ!?うん・・・どうぞ・・・」
政樹「何か声がしてたけど電話か?」
愛華「うん・・・一応原稿は両方の作品完成したんだけれど・・・」
政樹「あのさ・・・愛華の小説ってのをこの間智也から聞いたサイトで読んでみたんだけどさ・・・あのデビューした時の小説って・・・」
愛華「・・・・・・うん・・・政樹と私が起こった事を題材にした・・・」
政樹「そうか・・・あの少女は、やっぱり・・・愛華自身の想いだったんだな・・・」
愛華「・・・・・・うん。」
政樹「色々と悪かった・・・俺があの日無理にでも日本を出るのを拒んでいれば愛華を悲しませずに済んだかもしれない・・・ただ、一度告白を拒んでしまった事については・・・」
愛華「もう、良いんだよ?・・・だってこうして政樹も政樹の両親も無事でいてくれたから・・・私は、それだけで十分だよ!」
政樹「愛華・・・・」
今日の政樹は少し切なそうな表情で私にこの様に言って来た・・・
いつもとは少し違った雰囲気で、どこか弱くて・・・
そんな政樹の顔を見ていた私は思わず政樹に口づけを交わした・・・
政樹「あい・・・か?・・・」
愛華「大好きだよ!政樹!」
政樹「悪い、俺、又お前に・・・」
愛華「ううん!こうして又前向きに小説を書ける様になったのは絶対に政樹が側にいてくれたからだよ!私、ここの所ずっと不調だったから・・・政樹に助けられたよ!ありがとう♪」
政樹「愛華・・・」
茜「あらあら~?ラブラブなのは良いけれど、扉を開けたままだよ~?」
愛華「おっ!?お姉ちゃん!?・・・いつから!?」
茜「う~ん・・・愛華が秋月さんと電話をしていた頃からかな?・・・」
政樹「えっ!?俺がこの部屋に入る時には見えなかったのに!?」
茜「さぁ~て!ここで問題です♪お姉ちゃん、どうやって政樹君に見られていないのに愛華の部屋の状況を知っていたのでしょうか?」
愛華「・・・・・・・お姉ちゃん!・・・・・ここにある盗聴器みたいなものって?・・・」
茜「あら?バレちゃったわね~♪」
愛華「ぐぐぐぐぐっ・・・・・・・・・・・」
茜「あれ?愛華・・・ちゃん?・・・いつもとオーラが違っている様な?・・・」
愛華「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
茜「あれれ?おかしいな・・・それダミーだよ?・・・だって割と大きな声出していたから隣の部屋の中にいても聴こえてたわよ!?・・・ねぇ?政樹君もそうでしょう?」
政樹「いや、内容迄は俺は・・・確かに何か話声が聴こえたのは間違いありませんが・・・」
茜「ほら、私、聴力高いって評判なのぉ~♪・・・ね?・・・」
愛華「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
茜「▲×※○◇■◎・・・・・・・!!!!!!!」
愛華「ほら、耳の奥にイヤホン着けてるじゃない!これダミーじゃないよね?」
茜「うっ・・・うん・・・ごめんなさい・・・」
愛華「いくらお姉ちゃんと言え私にもプライバシーがあるんだよ!?次、こう言う事したら分かるよね?」
茜「はい・・・もう、二度としません・・・だから許して!?お願いよ・・・!!」
愛華「今回だけね!」
茜「あぁぁぁぁぁ♪」
愛華って普段温和だからこう言う時凄く迫力があるよな?・・・こいつにだけは怒られない様にしないといけない・・・そう本能の何かが俺に訴えかけていた・・・
土曜日・・・自宅にて・・・
♪ピンポーン♪
茜「はい!・・・秋月さんですか?どうぞ!」
小波「すみません、お邪魔します!」
茜「さぁ、お茶ですが・・・」
小波「お構いなく・・・」
茜「今降りて来ますので!」
愛華「すみません、お待たせしました!」
小波「あぁ!先生、ごめんなさい・・・あっ!?政樹君もこんにちは!もう平気かしら?」
政樹「秋月さん、こんにちは!色々とありがとう御座いました。俺はもう大丈夫です。あれからも特に何も無かったので・・・」
小波「そう・・・それは良かったわ♪・・・あっ、先生!?今日は先生に少しご相談も兼ねて原稿を頂きに伺った次第なのですが・・・」
愛華「はい!こちらがあちらの作品で、こちらがライトノベルです!」
小波「あ!・・・あぁ・・・こちらがあちらですね!?何となく分かります・・・はい・・・」
政樹「まぁ、俺も分かる気がする・・・」
小波「実は、今日は先生に数点程お知らせがあるのですが、先ず1点目が、先日お電話差し上げた件で・・・」
愛華「一般作品の方の挿絵のイラスト担当の方ですよね?・・・」
小波「はい!実は色々と候補を挙げて行くつもりなのですが、先ずは先生の原稿の作風を拝見してそれに見合ったイラストレーターの方をお呼びしようかと考えているのですが・・・」
愛華「そうですよね!先に私の原稿を読まないと分かりませんよね?・・・」
小波「はい・・・ですので、今日お預かりさせて頂いて後日先生にも実際選考に加わって頂きたいと思うのですが・・・」
愛華「はい!私も自分の作品のキャラクターが生まれるのはとても感動的な事だと思いますので是非ご一緒させて頂きたいです!」
小波「少しお時間を頂いて改めてご連絡をさせて頂きますね。それから2点目は、先生のペンネームの件なのですが・・・」
愛華「えっ!?何かいけなかったでしょうか?」
小波「いいえ、常々私も先生からお話や様子を伺っておりましたが、「八鬼人空 食多郎」と言うペンネームを「愛瀬 瑠奈」に統一されてみては如何かと思いまして・・・」
愛華「えっ!?・・・良いのですか?・・・」
小波「私も先生があまり好まれていないペンネームだなと分かっておりましたので、話をさせて頂いていたのですが、それでも問題は無いだろうと言う結論に至りまして、弊社でも両方の作品で先生のペンネームを統一してお好きな名前でやって行ければ良いだろうと言う事になりました。」
愛華「秋月さん・・・・・・・ありがとう御座います!」
小波「ただし以降、官能小説の方でも同じペンネームを使って頂く事になりますが、それでも問題無ければですが・・・?」
愛華「はい!大丈夫です!宜しくお願いします!!」
小波「では「愛瀬 瑠奈」先生で今後統一させて頂きます。今回頂いた2つの原稿もこちらの新しいお名前で統一させて頂きますが、本のご挨拶の所やご自身のページ等にもペンネームの事について軽く触れられてみては如何でしょうか?」
愛華「はい!是非書かせて頂きます!引き続き宜しくお願いします!」
小波「はい!・・・では・・・・・あれ?あの壁に絵画って飾ってありました?」
茜「あっ!?これですか?・・・これはそこにいる政樹君が日本を立つ前に描いたものなんです!・・・あの事故で亡くなってしまったと思って愛華が悲しむだろうと思い、ずっとしまっておいたのですが、こうして元気に帰って来てくれたから又飾る事にしたんです!」
小波「凄いですね!本当にこの絵を政樹君が?・・・」
政樹「あまり見ないで下さいよ!恥ずかしいですから・・・」
小波「いいえ!?これは素人が描ける様な代物じゃないわ!?・・・あなた、何かそう言う学校とか当時通っていたりしたのかしら?」
政樹「いいえ!俺は普通に過ごして来ただけですし、特には・・・」
小波「良いアイデアがひらめたわ!?・・・ねぇ、政樹君?ちょっとお話良いかしら?」
政樹「えっ!?・・・はい・・・」
智也「なぁ、夏葉!いよいよ香波の新作が動き出したみたいだな!?楽しみだよな!?今度はあっちの話と同時発売狙っているらしいし・・・俺今から楽しみ過ぎて眠れないぞ!?」
夏葉「あらあら?それを言うなら私もですわ!?おもら・・・いいえ、気絶してしまいそうですわよ!?」
智也「お前・・・折角元に戻ったかと思ったらそこだけは下品なままだな?・・・」
翌日、愛華宅にて・・・
秋月「ごめんなさい、又お邪魔する事になってしまいまして・・・」
愛華「何かあったのですか?」
秋月「こちらの方に、昨日私が見せてもらった政樹君の絵画を見て頂きたいと思いまして・・・」
旭川「初めまして・・・私、丸川書店の旭川と申します。秋月の方からとてつもない絵画があるからと言われて伺わせて頂きました・・・突然申し訳無いです。」
愛華「いえ・・・こちらですが・・・どうぞ!」
旭川「ん?・・・・・・これは草原に家族の様な方が描かれていますね・・・」
政樹「これは俺たち家族です!それと愛華の家族と一緒にいる所を絵にしたものです!」
旭川「ほほぅ!・・・うん・・・実に優しい絵だ!・・・描いた人物の人間性がにじみ出ていて・・・素晴らしいと思うよ!・・・」
政樹「そんなに評判を頂けるとは思いもよりませんでした!」
旭川「君が描いた様だが・・・君は絵の道に進むつもりは無いかね?」
政樹「えっ!?・・・それはどう言う?・・・」
旭川「私はこの絵画を拝見して、まだ数分しか経っていない・・・だが、何かしら多くの情報が入って来た気がするのだよ!・・・その時の気持ち、雰囲気、どうありたいのか、誰を愛しているのか、自分が大好きな光景、人物・・・君はかなりの素質があると私は踏んでいるのだが・・・?」
政樹「まさか・・・だって俺素人ですよ?絵の事なんて対して知らないし、ましてや・・・」
旭川「私もね、実は絵を描いていたのだよ!?・・・色々と勉強をして、自分なりにようやく描きたい絵を描ける様になって来た・・・だが、この様なたった1枚の大きな紙ではあるが、ここ迄大きな絵を描けた事はいまだ無いのだ・・・実に君が羨ましい・・・いや、君にはもっと色々な絵を描いてもらいたいと私個人が勝手な事を言ってしまっている様だが、私もまだまだ勉強の身・・・偉そうに人様に物を言う事はおこがましいかもしれないな・・・」
小波「旭川 正二さん・・・プロの画家で、世界的にも有名な方です。様々な画風で圧倒的評価を得ていますが、何より、政樹君の絵画の様な一般的な絵画も描かれていますが、漫画やイラスト等も描かれるマルチに活躍されている画家なの!」
旭川「いやいや・・・私なんてまだまだですよ!もっと凄い人は世の中には無数に存在します・・・そして、ここにいる彼もその一人だろうと私は感じています!」
政樹「そんな!?俺がですか!?」
愛華「旭川 正二さんって最近始まったアニメーションのキャラクターデザイン、確か小説の挿絵も最近されていましたよね?あの旭川さんですか!?」
旭川「おおぉ!そんな所迄存じ上げて下さっていたとは!?私も先生の小説、拝読させて頂いております・・・実は、まだお話していませんでしたが、ファンの一人でもあります・・・」
愛華「えっ!?そうだったのですか!?光栄です・・・私なんかの作品を・・・」
旭川「非常に感性豊かな作品が多い様なので私も久しぶりにハッスルしましたぞ!」
愛華「その内容からお察ししますが、あちらの方の作品ですよね?・・・やっぱり・・・」
旭川「いやいやいや・・・若いって良いですな!はっはっはっはっは!」
小波「先生、私の決意も固まりました!ありがとう御座いました!」
旭川「いやいや、私も久しぶりに楽しい絵を拝見する事が出来ました!本当に素晴らしい人材が揃っている様ですな!又寄せて頂きたいものです!」
小波「日曜日なのに本当にごめんなさい・・・」
茜「でも、政樹君の絵がプロに認められたって凄い事じゃないですか!?」
政樹「でも実感沸かないよな・・・俺の絵が?・・・」
茜「うん、お姉ちゃんずっと分かっていたのよ!?あなたには素質があるんだって!あの絵も凄いなってずっと思っていたから!!」
政樹「口調が急に嘘っぽくなりましたよね?」
茜「えっ!?・・・そっ・・・そんな事無いよ?・・・ピューピュー♪」
愛華「お姉ちゃん口笛吹けないでしょ?」
茜「うっ・・・・・」
小波「実はね、昨日頂いた原稿の挿絵の方を彼にお願いしてみるのはどうかなって思っていたの・・・折角一緒に暮らしているみたいだし、お互い協力出来るんじゃないかな?」
愛華「秋月さん!?まさか!?」
小波「いいえ、絵を見た時、本当に凄い感動を覚えた事は確かなの!?ただ、折角身近にこんな素晴らしい絵を描ける人がいるんですもの!いっその事彼も商業デビューしてみて、一緒に活動して行くと言うスタイルを取ってみては?」
政樹「お気持ちは凄くあり難いですし嬉しいです!ただ、それで飯食って行けるかどうかが掛かっているんですよね?そうなると俺が下手に介入して愛華の邪魔をしてしまう事になってしまえば・・・」
小波「ねぇ、政樹君?プロって明日生活出来るか分からない状態に常にいるの・・・それを君は懸念しているのよね?」
政樹「それもありますが・・・愛華が・・・」
小波「愛華ちゃんを大切にしている、大事に想っている・・・凄く伝わるし、今迄の境遇を少なからず見ていると伝わるわ!・・・でもね、そんな愛華ちゃんも苦戦を乗り越えて来ているの・・・失敗もしたし、挫折もしているわ・・・人ってね、同じ向きを向いている時って安心するのよね!でも反対を向いちゃうと不安になっちゃうの・・・一緒に色々とやってどちらかが失敗しても同じ方向を向いているから仲間がいるから大丈夫!そんな勝手な安堵感が出て来るわ!・・・でもこれが一人っきりだとすれば・・・違う方向を向いている者同士ならどう?・・・怖いでしょ?不安でいっぱいになっちゃうでしょ?・・・一人でやるより二人いたら安心出来るし、どちらかが失敗してもどちらかがフォロー出来る。愛華ちゃんはイラストは描けないから誰かがイラストを担当しなくちゃいけない・・・愛華ちゃんがもし一人でイラストも描けたら愛華ちゃんが一人でやれば良いだけ・・・でも描けないから誰かがフォローしなきゃいけない・・・それがもし、君じゃない誰かがやるの!・・・それはどう?・・・折角一緒にお仕事が出来る仲間、それも相思相愛であるあなたたち二人が一緒に手に手を取り合って完成させる一つの作品!素敵だと思わない?・・・お互い大事にして、大切に想っているからこそ、相手の事を想いながら仕事もこなして行けるの!素敵でしょ?あなたが描いたあの絵画の様に、優しい気持ちがあるから素敵な絵が描けるし、それを見た人の心も綺麗になれる!・・・ライトノベルも小説・・・ただ文字だけでは成り立たないのも事実・・・でもそこに書いている人の想いを汲み取ってイラストを添えてあげる事によって、一つじゃなく二つの重要な要素が織り交ざるの・・・これがお互い知らない人同士だと1から伝えてそれに応じたイラストをイラストレーターの方が描かなくちゃいけないの!実は文字と絵を合わせるのを一人じゃなく二人以上でやるのって難しい事だと思うの。でもお互い知っていて、お互いの作品を知っているからこそ出来る強みもあるの!それをあなたたちにやって欲しいの!これは私から提案する勝手なお願いみたいなもの・・・どうしても政樹君がやらないと言うのなら私は従来通りイラストレーターの方をお招きして先生と一緒に誰に描いて頂くかを検討して行くけれど・・・」
愛華「政樹でお願いします!」
政樹「おい、愛華!?」
愛華「秋月さんの仰る通りだと思いました。知っている間柄だし・・・付き合っているからお互いの感情や遡上も知っているから・・・成功出来る気がします・・・」
秋月「愛華ちゃん・・・」
政樹「本当に俺なんかの絵でも良いのか?」
愛華「勿論だよ!私の作品で初めて描いてくれる人が政樹なら私は言う事無いもん!」
政樹「愛華・・・・・・・分かりました!秋月さん、俺に・・・愛華のライトノベルの挿絵、やらせて下さい!お願いします!」
小波「二人とも・・・・・・分かったわ!イラストレーターはこれで決まりね!じゃあ、契約や色々と流れが決まるから又連絡を入れるわね!こちらの方こそ、宜しくお願い致します。」
こうして、秋月さんの説得もあり、政樹が私のライトノベルの挿絵を担当してくれる事になりました。それから約1週間後、秋月さんにチェックしてもらう事に・・・
政樹「これでどうですか?」
秋月「はい、拝見させて頂きます。・・・・・」
愛華&政樹「・・・・・・・・・・・・」
秋月「最近人気があるライトノベル関係の挿絵・・・まさにこう言った感じのイラストです。」
政樹「じゃぁ!?」
秋月「このまま社に戻って私からも伝えておきます!今の所このまま通す形に考えています!」
政樹「秋月さん!・・・ありがとう御座います。宜しくお願いします。」
愛華「秋月さん・・・ありがとう御座います。」
秋月「きっと政樹君も先生の作品をしっかりと読んでそれに見合ったイラストをと考えて描いたのでしょうね。それが凄く伝わって来ます。やはり私が見たあの絵画は本物だったみたいね・・・」
それから翌週の月曜日学校にて・・・
智也「おい、政樹!?お前、香波の小説の挿絵担当する事になったって本当かよ!?」
政樹「もう知ってるのか!?まだ俺誰にも話して無いのに・・・」
愛華「私のブログを読んでくれたんだよ♪その事について触れたから!」
夏葉「はい、私も拝見させて頂きましたわ!まさか政樹さんにその様な素質がおありだったとは!?ですが、良きカップル・・・いえ、良きパートナーでは無いかしら?」
智也「あぁ!やっぱり創作ものだし、相性が良い者同士が一番良い作品が生み出せるかもしれないもんな!応援してるぜ!」
政樹「あっ・・・あぁ!ありがとう!もっと俺も相応しいパートナーになれる様に頑張るよ!」
夏葉 (耳打ち)(だそうですわ♪やはり固い絆で結ばれたお二人でこそ更に上を行く作品が創れるのでしょうね!)
愛華 (耳打ち)(ちょっ!?・・・恥ずかしいよ・・・あまりそう言う事は・・・)
夏葉 (耳打ち)(あら?・・・もっと自信を持って振る舞われてみては如何ですか?私たちも、もうその様に隠す様な事もありませんし、この方が楽ですし・・・先生もいっその事全てを曝け出されると宜しいのでは?)
愛華 (耳打ち)(わっ!?私は・・・夏葉ちゃんみたいにはなれないよ・・・)
夏葉 (耳打ち)(私・・・意外と頑固なんですのよ?そんな女の心を動かした張本人が私より素直になれないなんて事あり得ませんわ?)
愛華 (耳打ち)(夏葉ちゃん・・・・・)
夏葉「いっその事!発売されたらこの学校でも本心でやってみるってのは如何?」
愛華「ちょっと声大きいよ!?」
拓馬「えっ!?何だ!?涼原が何か大きな声で発売って!?写真集でも出るのか!?」
夏葉「私ではありませんわ!?こちらにいらっしゃる香波さんの事ですわ!?」
拓馬「えっ!?香波が写真集?・・・嘘だよな?・・・ギャグか何かの?」
美紗「ちょっと、あんたって本当デリカシーが無いわね!香波さんの顔よく見てみなさいよ!ああやって地味な格好で如何にも普通の子ってオーラ振りまいてるけど、目が綺麗でしょ?それに唇・・・凄く艶っぽいし肌も凄く綺麗なのよ!?あんた男だからそう言う所全く見ていないでしょ?」
拓馬「えぇっ!?そうか?・・・俺にはよく分からん・・・・・」
愛華「シュゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・」
夏葉「あらあら!?あまりにも恥ずかしくてフリーズしちゃいましたわ?・・・少しまだ刺激が強過ぎたかしら?・・・」
拓馬「俺だったら涼原なら理解出来るのだがな・・・」
美紗「あんた本当面食いだもんね・・・相手の真意を見抜けない愚か者だよ!うん!」
拓馬「失礼な奴だなお前って・・・それだからモテないんだぞ!?」
美紗「あらどっちが失礼なのよ!?私の気持ちも知らずにぬけぬけと・・・私だってね、この間告白されたのよ!?」
拓馬「はぁ?どこぞのオヤジか何かだろ?」
美紗「いいえ、財閥の御曹司よ?」
拓馬「おぃおぃおぃ・・・寝言は寝てから言えっての!お前なんか誰が告白すんだよ!?」
美紗「ちょっと、言い過ぎでしょ!?それだからあんたも非モテなのよ!!」
拓馬「何だとぉ!?俺だってつい最近告白されたんだよ!!」
美紗「どこぞのおばあさんからでしょ?「あんたちょっと可愛いわねぇ💛」とか孫に対する気持ちみたいな感じよね?」
拓馬「違うわいっ!?スッゲー美少女で、将来お嫁さんになるっ!って言われたんだよ!」
美紗「ちょっと・・・あんたそれって・・・!?犯罪じゃないわよね?」
拓馬「うっさいよ!?お前から告られたんだよ!」
美紗「えっ!?・・・何それ!?・・・」
拓馬「しまった・・・・・」
美紗「あんた・・・もしかしてあの時の事・・・」
拓馬「わっ!?悪いかよっ!?・・・あんなにベッタリされていて告られたら誰だって本気になるだろ・・・・・」
美紗「拓馬・・・・・・ごめん・・・・・キモイ!」
拓馬「あんだとぉぉぉぉぉ!?お前から言って来た癖にその言い方!?」
美紗「いや、そんな大昔の事今頃迄信じてたなんて、私無理・・・無理だよ!」
拓馬「チキショー!?だったら俺もっと可愛い子ゲットする!」
美紗「ははは・・・あんたには無理だって!」
拓馬「誰が無理だよ!?やってみなきゃ分からんだろうが!?」
美紗「あんたはね・・・私しか相手出来ないからさ・・・」
拓馬「お前っ!?・・・」
美紗「仕方無いな・・・そうやっていつ迄も過去に捉われている様な男誰も相手しないからさ・・・私が相手してあげるわよ!?・・・感謝しなさいよ?」
拓馬「うっせぇっ!?お前に心配されなくても俺は・・・」
♪チュッ💛
拓馬「美紗っ!?・・・」
美紗「やっと名前で呼んでくれたね?久しぶりに聴いたよ?たっくん?」
拓馬「恥ずかしいだろっ!?・・・」
智也「なんだなんだ!?あいつら出来てたのか!?・・・でも前々から何かあるなとは思っていたが・・・」
夏葉「まぁぁぁ・・・・素敵じゃありませんの!?智也と私もあの様な感じでしたわよね?」
智也「いや・・・あんな感じでは無かった様な・・・」
愛華 (耳打ち)(ねぇ、政樹?・・・私次の作品の案件まとまったよ!?あの2人にしようと思うの!政樹もあの2人の幸せそうな姿を目に焼き付けておいてね?)
政樹 (耳打ち)(あぁ!分かったよ、しっかりと描ける様に焼き付けておくよ!)
数週間後、自宅にて・・・
小波「先生、お待たせして申し訳ありません。一応話もきちんと通りまして、政樹君のイラストも通りました!後は発売日迄もう少しお待ち下さい。」
愛華「はい!秋月さん・・・本当にいつもありがとう御座います。」
小波「いいえ、本当は私の方が先生に助けてもらっている事ばかりなんです・・・」
愛華「えっ!?・・・どう言う事ですか?」
小波「私も先生が初めて小説を書かれたお話を拝見していたのですが、当時私も色々とありまして・・・凄く励まされました。」
愛華「私の最初の・・・そうですか・・・」
小波「ご学友の方も先生の作品に励まされた・・・私もそうなんです。だから私は先生をお招きした!」
愛華「秋月さん・・・」
小波「それだけ先生の作品には皆の心を動かす程の力があるのでしょう・・・そして彼も又同じ様に・・・」
政樹「俺の絵ですか?」
小波「私も芸術の家系に生まれたのですが、やはり幼少の頃から色々と叩きこまれました。色々とあって挫折しそうにもなりましたが、父も私が学生の頃他界して、その頃私は反抗的な気持ちが強くて、結局その想いが打ち勝ってしまって、父親に自分の想いを悪い面でぶつけてしまい、その直後父親は還らぬ人となってしまい・・・後悔・・・本当に後に悔いる事なんだなって思っています・・・今も・・・もう父親は戻りません・・・あの時私がもう少し今の様な考えを持てていたなら・・・きっと父親にあの様な事を言う事も無かっただろうなって・・・芸術に浸りっきりの父親を私は当時恨んでいました。厳しく躾けて来た・・・でもその傍ら芸術に関しても厳しかった父は私を凄く厳しく躾けました。その反抗心だった私の些細な心は・・・」
愛華「その時感じた事って・・・それはそれで真実だと思うんです。」
小波「愛華ちゃん?・・・」
愛華「私も自殺しようとした時、感じていた事、思っていた事は無かった事になんてしたく無いんです。」
小波「それは・・・・・?」
愛華「だってその時、その場所に居た自分は今の自分と同じ自分なんです。でも何が違うのか・・・それはその時に起きた事が今の自分には全て分かっている・・・知っているからだと思うんです・・・上手く言えませんが、秋月さんはその時きっとお父さんに強く感じていた想いを伝えたかっただけだと思うんです。その時の秋月さんはそれが辛くて苦しいからお父さんに知って欲しいから・・・その様に言っちゃったんだと思います・・・でもそれは悪い事じゃないと私は思います。だってその時点でお父さんが亡くなるなんて思っていない・・・これから先もお父さんと一緒に暮らして行く上で苦しい想いはもうしたくないってその時の秋月さんはきっと思っていた・・・そうじゃないですか?・・・」
小波「・・・・・・そうかもしれないわね・・・私、ずっと父が他界した事ばかり考えていた・・・」
愛華「秋月さんはとても優しいし素敵な人だと思います。ただ、私が思った事は、少し自分に対して厳し過ぎるんじゃないかな?って感じたんです・・・きっとそう言う所がずっと秋月さんを攻めて苦しませていた部分じゃないかなと・・・」
小波「愛華ちゃん・・・・・・・そうね!・・・私、きっと自分の事を考えていなかったのかもしれないわね・・・」
茜「差し出がましい事を申し上げて大変心苦しいのですが、私も秋月さんを見ていて凄い方だなと思う反面、自分を犠牲にされているのでは無いだろうか?と時折感じる事があります。色々と機転を利かせて下さり、とても心強い方だなと思うのですが、秋月さん自体苦しんでいるのでは無いか?凄く大変なのでは無いか?・・・人望も厚く色々と手が回せる方ですのできっともっと周りの皆さんに頼っても良い気がしました。私たちも勿論お力添えが出来るのであれば秋月さんになら喜んでご協力差し上げます!」
政樹「そうです!俺たちで出来る事なら全力でフォローさせてもらいますよ!なんたって秋月さんはこの香波 愛華を見抜いた第一人者ですから!」
小波「皆さん・・・うっ・・・えぐっ・・・・」
愛華「泣きたい時は泣きましょう?私もそうでした・・・やっぱり泣くのすら我慢するなんて辛いだけですから・・・」
小波「愛華ちゃん・・・・うぅっ・・・うん・・・ありがとう・・・本当に皆さん・・・ありがとう御座います・・・」
「温かい」・・・そんな言葉が響き渡る家だ・・・
そうだ・・・香波 愛華・・・彼女が私に言ってくれた言葉は全て私の本心が語りたかった言葉・・・そして私の全てを理解してくれている様な気がした。やはりこの子は凄い!!
私が本当に尊敬し、憧れた人物・・・プロフェッショナルじゃない素人・・・でも人間としての魅力をきっとこの人は持っているだろうと最初に彼女の小説を読んでから感じた事・・・
この人を!?この人の小説を世に出したい!世の中の1人でも多くの人に読んでもらいたい・・・
そう強く思い、私は編集部を押し切って無理矢理彼女をプロフェッショナルの世界へと導いた・・・
幸い編集長は空気が読める凄腕だった・・・
本当に良かった・・・彼女の担当が出来て本当に・・・
更に数週間後・・・
小波「先生!遂に発売日が決定しました!」
愛華「いつですか!?」
小波「来月の下旬になります!7月30日です!」
愛華「ありがとう御座います!ようやく夢が叶います!」
小波「色々とお待たせしてしまい申し訳ありませんでした。そしてこちらがその実物です!」
愛華「あぁぁぁぁ♪政樹!?凄いよ!?政樹が描いてくれた表紙だよ!?」
政樹「あっ・・・あぁ・・・本当に商品化されたんだよな!?・・・愛華が書いた小説に俺の描いたイラスト・・・何だか夢を見ている気分だ・・・」
小波「今回はライトノベルですので例のイベント等もありますから又先生のサイン会等があるかと思います。詳細は追ってご連絡差し上げます!」
愛華「はっ!はい!宜しくお願いします!」
政樹「凄いよな!サイン会とか・・・確かち1度やったとか?」
愛華「うん・・・あっちの方でだけど・・・」
政樹「あっ・・・あぁ・・・あっちね!・・・」
小波「今回はアニメショップやそう言う感じのお店なのでファン層が若干前の時と違うと思いますが、宜しくお願いしますね♪」
愛華「はっ・・・はい!?・・・」
政樹「頑張って来いよ!応援してるぞ!?」
小波「政樹君も当然出てもらいますからね?」
政樹「えっ!?嘘でしょ!?何で俺が!?」
小波「まぁ、お察しだとは存じ上げますが、イラストレーターの方の人気度合いはうなぎのぼりなんです!ましてや、大人気作家さんに付いて描くイラスト・・・勿論人気上昇は必至ですよね♪政樹君にも当日は参加して頂きます!」
政樹「俺は強制ですか?・・・」
小波「勿論ですよ!あれだけの才能があるのにデビューだなんて最高の場所でしょう?」
愛華「うん!是非一緒に出て欲しいな!私は政樹のファン1号ね?」
小波「しまった・・・先生が1号ですか・・・私が密かに狙っていたのに・・・」
政樹「ちょっと・・・そんな事言われても・・・俺・・・」
小波「あんたの能力なら直ぐに対応出来ます!私が保証しますから!」
政樹「いや・・・秋月さんに保証されるのはあり難いですけど・・・どうすれば・・・」
発売1週間前、学校にて・・・
夏葉「いよいよですわね?私楽しみ過ぎておもら・・・いいえ、気絶しちゃいそうでしたわ♪」
愛華「それ、まだ引きずっていたんだ・・・・・」
智也「いや、本当に俺たち待ち遠しくて・・・何せ2人の初めての共同作業だろ?」
政樹「ちょっと智也、その言い回しおかしいぞ?」
智也「だが、あながち間違えでも無いだろ?」
政樹「いや、それはそうだけどさ・・・」
夏葉「結局政樹さんのイラストもきっちりと起用される訳ですわね?」
愛華「うん・・・色々とやってくれて、それに政樹は才能あるんだって!!私もそう思う・・・」
夏葉「それでしたら私たちも最低3冊ずつは買わないといけませんわね!」
愛華「えぇっ!?3冊も!?多過ぎるよ!?1冊で十分だから・・・」
夏葉「何を仰るの!?保存用、使用用、そして布教用・・・これはオタクとしての基本ですわ!?ですわよね?智也?」
智也「えっ!?俺?・・・まぁ、そう言う奴もいるよな・・・」
夏葉「智也は5冊は買いますわよね?」
智也「何で俺が5冊なんだよ!?元々お前が大ファンだったんだろうが!?俺は2冊で十分だ・・・」
愛華「それでも2冊なんだ!?・・・ありがとう2人共!私、本当に嬉しいよ!」
政樹「5冊か・・・甘い・・・甘過ぎる!?」
夏葉「まっ!?まさか・・・政樹さん、あなた!?・・・」
政樹「俺は今迄出したあっちの方10冊買ったぞ!?」
愛華「ちょっと、止めてぇぇぇぇ!!!」
政樹「ファン如き所詮その程度、俺はその倍を行く!」
夏葉「そんな・・・私が負けるなんて・・・」
愛華「だからもう止めて!?・・・別に1冊で良いから・・・読んでくれるだけで十分だよ!持っている数とかじゃないよ・・・」
智也「まぁ、来週が楽しみだ!勿論サイン会行くからな!政樹は出るんだろ?イベント詳細に書かれてあったぞ!?」
政樹「あっ・・・あぁ・・・俺も一応マネージャーみたいな感じだろ?」
智也「いや、もう凄い反響だぞ?むしろ作者に引けを取らない人気っぷりだぞ?」
政樹「えっ!?どうしてまだ出してもいないのにそんな事が分かるんだよ?」
智也「そりゃ、情報社会、発売前だからと言っても状況は既に挙がっていても不思議では無いぞ?試しに見てみろよ?お前たちの作品の情報ページとか色々なサイトで挙がってるから!」
政樹「確かに!?・・・期待の新生・・・イラストはこの作品がデビューである期待の新人イラストレーター・・・阿野日迄 世露詩紅(あのひまで よろしく)氏・・・ってこれ誰だよ?」
智也「いや、お前以外の誰でも無いだろ?」
政樹「何だよ!?こんな変な名前知らないぞ!?大体こんなネーミングセンス無い名前に俺しないぞ!?ってそう言えば俺まだ名前どうするとか聞かれていない・・・」
智也「その様子からだと犯人は・・・」
愛華「そぉぉぉっと教室から出て行きまぁ~す・・・」
政樹「おい、そこのコソコソ教室から出て行こうとしている女生徒よ?」
愛華「ひっ!?・・・私?・・・でしょうか?・・・」
政樹「お前以外誰がいる?・・・それより、そこに座りなさい!」
愛華「はい・・・・・」
政樹「このサイトに書いてある名前は事実だろうか?」
愛華「・・・えぇ~っと・・・色々あるよね!?サイトって・・・」
政樹「ここに書かれてある名前は事実なのかと聞いている!」
愛華「・・・・・はい・・・事実で相違ありません・・・」
政樹「どうしてイラスト担当の名前をどうするのか当の本人に話が来なかったのだろうか?」
愛華「え・・・えぇっと・・・担当の秋月さんが、色々と忙しいご様子でしたので・・・」
政樹「それで?・・・」
愛華「ごめんなさいっ!?・・・私が考えて秋月さんに伝えました!!」
政樹「まぁ、俺に話が来ない時点でそうなっているのも伺える・・・だが、この名前は何だ!?」
愛華「えへへ♪可愛い名前でしょう?」
政樹「いいや!こんなヘンテコな名前はあり得ん!」
愛華「そんなぁ・・・私1日掛けて考えたんだよ?素敵な名前だろうなって思って・・・」
政樹「まだ愛瀬 瑠奈の方がマシだ!?」
愛華「そんなぁ・・・」
政樹「この名前なら八鬼人空 食多郎の方がまだマシだっ!?」
愛華「えぇぇぇぇ~!?」
政樹「えぇぇぇぇ~!?じゃない!!」
愛華「折角考えたのに・・・」
政樹「とにかくこのまま人前に出るなんて出来ん!秋月さんに名前訂正してもらう!」
愛華「そんなぁ・・・」
政樹「とにかく早くしないともう印刷とか掛かっていそうだし・・・」
放課後・・・
政樹「もしもし、秋月さん!?すみません、お忙しい所・・・実は、名前の件で・・・」
小波「えぇ、ギリギリ間に合いそうです。じゃあ、どう言うお名前にされますか?今日中なら間に合いますので決まり次第連絡下さい!」
阿野日迄 世露詩紅・・・愛華がネーミングセンスが全く無い事は聞いていたがあまりにも酷過ぎる・・・あんなオヤジギャグみたいな名前使えない・・・
俺は必死になって考えた!今夜迄に考え出さないと阿野日迄 世露詩紅になってしまう・・・俺の最大のピンチ!?とにかく考えろ!?冷静に・・・冷静に・・・
ひらめいた!?これで行こう!!
小波「あっ!?素敵な名前じゃないですか!?ではそちらの方で通させてもらいますね!」
政樹「本当に際の際で申し訳ありません・・・どうか宜しくお願い致します。」
小波「了解しました!では、来週発売イベントの方宜しくお願いしますね!」
政樹「はい!!頑張ります!!」
良かったぁ~・・・何とか間に合った・・・本当に良かった!本当に危機一髪とはこの事だ!
後は発売日とイベントだけだな・・・こっちはこっちで極度に緊張してしまうが・・・
発売日7月30日・・・平日の為学校にて・・・
夏葉「遂に発売日ですわね!!2人共お疲れ様でした!私も予約していたものを放課後取りに参りませんと・・・」
愛華「夏葉ちゃん、ありがとう!又、感想とか聞かせてね?」
夏葉「勿論ですわ♪もう既に気絶してしまいそうです・・・」
愛華「あぁ・・・・・一先ずおトイレ行ってね?」
智也「いや、本当待ちに待った今日!俺も放課後早く行かないと!」
政樹「智也も色々とありがとな!おかげで何とかここ迄辿り着けたぜ!」
智也「いや、俺は何もしていない・・・それより今後も一緒に活動して行くのか?」
政樹「あぁ、一応そのつもりで話は進めている!」
智也「頑張れよ!応援しているから!次はお前たちの番だもんな!」
政樹「えっ!?・・・あっ!あぁ・・・ありがとう!頑張るよ!」
智也「それと今週末イベントだよな!そっちの方も頑張れよ!」
政樹「あぁ!初めてだから緊張するけど頑張るよ!」
クラスメイトA(腐女子)「ちょっと今の聴いた!?初めてだから緊張するって・・・政樹君が智也君に!?」
クラスメイトB(腐女子)「えぇ♪これはスクープよ!?この後の2人の展開を温かく見守りましょう♪」
政樹「いや・・・俺何か変な言い方したかな?・・・」
智也「あぁ・・・あいつら所謂「腐女子」ってやつだから気にするな!」
政樹「あ~・・・そう言う事?・・・」
週末・・・イベント当日!
政樹「やっぱ緊張するな!・・・愛華も最初の時こう言う感じだったのか?」
愛華「そうだね・・・そわそわしたかな・・・でもあっと言う間で楽しかったよ♪本当は私も2度目だからまだ緊張してるんだ・・・でも今日は政樹が一緒だから大丈夫だよ!」
政樹「愛華・・・そうだよな!今日は俺1人でも無ければ主役はお前だもんな!それなら俺も大丈夫だ!」
愛華「政樹も主役なんだよ?・・・だって今回は2人で完成させた作品だから!」
政樹「そっ・・・そうか!?・・・それを言われると・・・嬉しいような、恐縮してしまうと言うか・・・お前の方が時間掛かってるだろうし・・・」
愛華「時間じゃないと思うよ・・・やっぱりお互い大事に育てていった子供みたいなものだよ・・・きっと・・・って私何言ってるの!?」
政樹「はははっ!!ありがとう・・・おかげで緊張感が解けた気がするよ!愛華・・・今日は頑張ろうな!」
愛華「・・・・・うん♪」
小波「あの・・・お2人でお楽しみの所大変申し上げ難いのですが・・・そろそろ現地に向かわないと・・・」
愛華「へっ!?・・・あっ!?ごめんなさい・・・私たち・・・!!」
小波「いいえ!では参りましょうか!」
そして秋月さんが運転する車でアニメショップ迄向かう事になりました。
小波「さぁ、到着しましたよ!?張り切って行きましょう!」
愛華「はい・・・宜しくお願いします!・・・やっぱり週末で人がいっぱいだね・・・」
政樹「あぁ・・・確かに多いな・・・あまり来ない所だから異様な空気に思えるが・・・」
電気街だけあって人がいっぱいいるな・・・
前回サイン会をした場所とは少しだけ雰囲気も違うけど、今日は政樹が一緒だから頑張ろう♪
沖田「ようこそ!お待ちしていました。本日はどうぞ宜しくお願い致します。私、店長の沖田と申します。」
小波「ご招待頂きありがとう御座います。私、丸川書店、こちら2名の担当者の秋月と申します。本日はどうぞ、宜しくお願い致します。」
控室にて・・・
愛華「前の場所より少し広い感じがする・・・」
小波「はい、こちらはこのお店の系列店の本店になりますので規模は大きめだそうですよ!」
政樹「芸能人もこう言う感じなのかな?・・・楽屋で準備して・・・そして表に立つ感じで・・・」
小波「そうかもしれないですね!・・・芸能人と言うより著名人ですからね・・・お二人共もうプロフェッショナル・・・著名人ですよ!」
政樹「全くそう言う感覚が無いです・・・」
愛華「私もいまだにそう言う感覚が無いです・・・」
政樹「それはそれで・・・問題なのでは?・・・」
小波「ふふふっ♪・・・まぁ、まだ駆け出しでしょうしこれからですよ?・・・とは言ってもプロの方が全てそう言うオーラを出されているとも限りません・・・ファンに優しく丁寧な方もいらっしゃれば、ファンの事をないがしろにしてしまう方も正直言っています・・・でもお二人はきっと大切にされるでしょうね・・・」
愛華「そうですね・・・やっぱり、自分の作品を読んでくれて愛してくれる人にはありがとうと言う気持ちで接して行きたいですね・・・」
政樹「成長したんだな!愛華も・・・」
愛華「そりゃぁそうだよ!女の子は成長が早いんだよ?・・・」
政樹「そうだな・・・女の子は成長が早い・・・」
愛華「はっ!?・・・ごめんなさい・・・私・・・」
政樹「いいや!それが真実だと思う!男は成長が遅い・・・まぁ、俺も日々精進だ!」
小波「お気になされる必要はありませんよ・・・愛華ちゃんはそう言うつもりで言った訳ではありませんし・・・」
政樹「えぇ、分かっています。」
愛華「本当にごめんなさい・・・」
政樹「でもさ・・・愛華が来てくれなかったら俺あのまま死んじゃってたかもしれないし、一生意識が戻らなかったかもしれないぞ?だから今こうしてお前と一緒の仕事をさせてもらえて、一緒にいられるのは、やっぱり愛華が来てくれたおかげだと俺は思っている・・・だから俺にとってはお前は恩人なんだよ!」
愛華「政樹・・・・・うん!じゃあ、これからも私を崇めてね?」
政樹「急に天狗になったな!こいつ・・・」
小波「ははははは・・・♪」
政樹「ははははは♪」
愛華「ぷっ!・・・きゃははははは♪」
初めて見た、愛華があんなに大声出して笑った姿を・・・それも心の底から幸せそうに笑っている様に俺には見えた・・・良かった・・・元気になってくれたんだな!気難しい所が時折あったけど、大分成長したみたいだし・・・俺が眠っている間に色々な事が愛華を成長させたんだな!それに比べ俺なんて・・・もっともっと成長しなきゃな・・・早く愛華に相応しくなれる様に!!
店員「すみません、そろそろお時間になりますので宜しくお願いします!」
小波「はい!直ぐに参ります・・・さぁ、先生方、参りましょうか?」
愛華「はい!」
政樹「はい!お願いします!」
MC「それでは、皆さん、私の雑学如何でしたか?・・・って私の事はどうでも良いですね・・・では早速先生方をお呼び致しましょう!?では、先生~!宜しくお願いします!!」
パチパチパチパチパチパチパチ~!!!!!!
小波「はい、皆さんこんにちは~!今日は暑い中お越し頂きまして誠にありがとう御座います。私、丸川書店の今日のイベントの作家、そしてイラストレーター担当の秋月と申します。どうぞ宜しくお願い致します。」
パチパチパチパチパチ~!!!
小波「では、皆さんお待ちかねの先生方をご紹介させて頂きます。先ず、今回のライトノベルであります小説の原作者であります、愛瀬 瑠奈先生です!さっ、ご挨拶をお願いします。」
愛華「はい・・・皆さん、今日は暑い中私たちのイベントへのご参加本当にありがとう御座います。私は愛瀬 瑠奈と言います。」
小波「そして、今回愛瀬先生の小説の挿絵の方をご担当されました、こちらの作品でデビューされました新人イラストレーターのご挨拶をどうぞ!」
政樹「はい・・・えぇっっと・・・只今ご紹介頂きました・・・愛瀬 瑠奈先生の小説の挿絵の方を担当させて頂きました・・・・・・・宇奈城 太部多井(うなぎ たべたい)です。宜しくお願い致します。」
シ~~~~~~~~~~~~ン・・・・・・・・・
政樹「えっ!?・・・あれ?・・・どうして?・・・」
小波「えっ・・・えぇ~・・・ペンネームに関しましては、今後色々と策を練って行こうかなと言った所でして・・・もうお手に取られた方はご存じかとは存じますが、凄く素敵なイラストを描かれる方です!それに、凄く美形なお顔立ちで人気間違い無しです!そんなお二人のサイン会と言う事で先生方、今日はどうぞ宜しくお願い致します。」
♪パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ~!!!
愛華 (みみうち)(ちょっと政樹?その名前は何?あれだけ私の考えた名前を変な言い方した癖に・・・)
政樹 (耳打ち)(あっちよりまともだと思ったんだが・・・ダメだったか?)
ふふふ♪そう言う事ね・・・政樹君から名前を変えて欲しいって電話が来た時真剣な感じで言って来たから何だろうと思ったけれど、そう言う事か・・・
小波「確かに名前をどうするかを先に愛華ちゃんに話をしたけれど、てっきり許可を得ているのだとばかり・・・」
政樹「名前は本当はあれでも良かったんです・・・ただ・・・ただあいつからもらってばかりだから・・・それでは俺は・・・俺は・・・ダメなんです!だからごめんなさい!その名前を変えさせて下さい。」
プライドなのか何なのか・・・そんなに真剣に言っていたからどう言う名前を名乗るのだろうと聞いてみたら・・・面白くて・・・でも何故君がそう言う名前をわざと出していたのか何となく私には分かるわ!・・・やっぱり君は優しい子ね!本当に愛華ちゃんを大切に考えているし大事にしていると思う・・・きっとあのまま愛華ちゃんが付けた名前を使っていると愛華ちゃんが私が付けた名前だって言ってしまいそうだものね・・・折角、愛瀬 瑠奈って名前で再度やって行く事になった事だし、彼女を引き立たせようとしているのも手に取る様に分かるわ!本当、私なんかよりしっかりとしているわよ!あなたたちは・・・
小波「それでは、これから皆さんにサインをお渡しして行きます。本日は人数の兼ね合い、そして時間の配分の都合上、大変申し訳ありませんが、こちらで事前にサイン色紙の方をご用意させて頂いております。ご了承下さいませ。ただし、お渡しさせて頂く時に握手と先生方へのメッセージが御座いましたらお伝え頂けたら幸いです。それでは最初の列の方から順番にこちらへお進み下さい。」
ファンA「あの・・・八鬼人空 食多郎先生より愛瀬 瑠奈先生の方が似合っている気がします!これからも一般向け作品の方も楽しみにしています!」
愛華「あぁっ!ありがとう御座います。これからは愛瀬 瑠奈でやって行きますので引き続き宜しくお願い致します。」
ファンB「宇奈城先生!私、先生のイラスト凄く綺麗で好きになっちゃいました!他のイラスト等もあれば又拝見したいです!頑張って下さい!」
政樹「えっ!?・・・あっ!?ありがとう御座います。頑張って色々なイラスト描ける様になります!応援宜しくお願いします!」
ファンC「いや・・・すみません、私、司会の秋月さんが凄く敏腕じゃないかと思っていました!さっきの対応の素早さ!それからこの前の先生のサイン会の時も・・・憧れます!」
小波「えっ!?私ですか?・・・これは光栄です!まさか私などの・・・本当にありがとう御座います。」
夏葉「こんにちは♪無事に発売、そしてイベントおめでとうございます。」
愛華「夏葉ちゃん♪来てくれたんだね!ありがとう♪」
智也「俺も一緒だがな!」
愛華「青葉君・・・2人共ありがとう!!凄く嬉しいよ!」
政樹「本当に来てくれたんだな!ありがとう・・・」
夏葉「作品、私たちが感じていた通り素敵な内容でしたわ!本当にありがとう♪とても幸せな気持ちになれた作品でした!」
智也「あぁ!俺たちの期待より上だったけどな!本当に心が洗われる様な作品だったよ!やっぱイラストも入ると尚更良くなるな!感情移入出来るって言うか!」
政樹「そう言ってくれて俺も凄く嬉しい!」
夏葉「では、後ろの方もいらっしゃいますし私たちはこの辺で・・・又学校でお会いしましょう?」
愛華「うん♪本当にありがとう♪」
智也「じゃあ、又来週な!」
政樹「あぁ!本当にありがとう!学校でな!」
こうして無事にサイン会は終了した・・・そして帰宅・・・
小波「では、今日は本当にお疲れ様でした・・・ゆっくり休んで下さいね!」
愛華「はい!秋月さんもお疲れ様でした。お気を付けて!」
政樹「ありがとうございました!」
茜「お帰り~♪どうだった?」
愛華「うん♪無事に成功したよ!?政樹も頑張ってくれたし♪何より、私に気を使ってあんなヘンテコなペンネーム迄付けちゃって♪」
政樹「はぁ?なっ、何がだよ!?へっ、ヘンテコってお前よりマシだろ?」
愛華「ううん♪ありがとう♪・・・私分かるの・・・政樹、気を使ってくれたんでしょ?」
政樹「どっ、どこがだよ!?俺が必死にあの後考えた名前なのに・・・!!」
愛華「政樹~?・・・キョドってるよ?」
政樹「おっ、お前っ!?・・・」
愛華「ふふふふふっ♪やっぱり政樹は優しいな・・・人を傷付けない様にバレない様に行動するもんね♪でも私には全てお・み・と・お・し💛」
政樹「チクショー・・・お前には適わないな・・・」
茜「まぁ、カカア天下って言うのかしら?そう言う方が仲が良いって聞くし良いんじゃないかしら?」
愛華「えぇ~!?お姉ちゃん、酷いよぅ~・・・」
政樹「まぁ、それもアリかな・・・愛華にだったら・・・」
愛華「ちょっと、政樹迄真剣に受け取らないで!?冗談だから・・・お姉ちゃんの悪い冗談だから!!」
茜「別に私冗談なんて言って無いわよ?結構政樹君ってMっ気ありそうだったし・・・」
政樹「そんなの無いですよっ!?」
茜「あらあら?キョドってるよ?ま・さ・き・く・ん?」
政樹「これはキョドって無いですって!?素面ですから!!」
愛華「もう、お姉ちゃん!?」
こうして無事に一般作第一作は発売&イベントも終了した・・・
だがもう一つ大きな課題が待ち受けていた・・・
小波「先生?お疲れの所申し訳ありませんが、官能小説の方の発売日が過ぎておりますが、こちらも好調ですので近々イベントがある可能性も出て参りました・・・どうかご準備をお願い致します・・・ちなみに今回からお名前は統一と言う事ですのでご安心下さい!」
秋月さんからこの様な電話が入り、天に昇っていた私の魂は一気に下界に降りて来るのでした・・・
政樹「おい、愛華?大丈夫か?官能小説の方の話だろ?少し聴こえたぞ?」
愛華「は・・・・・ははは・・・・ははははは・・・・・そう・・・私は官能小説家だったんだ・・・忘れていました・・・ははははは・・・」
政樹「お前そんなに嫌だったのか?だったら断ればいいだろ?もう一般作でも人気みたいだしさ?」
愛華「ううん・・・これは契約当初に色々と約束した結果だからもう少し頑張ってみるよ・・・それに名前が変えられただけでも秋月さん頑張ってくれたし・・・その気持ちに背く訳には行かないから・・・」
政樹「お前も優しいと言うか・・・自分を犠牲にしているみたいだな・・・秋月さんの事だけじゃなくてお前の事も心配になって来たぞ?・・・」
学校にて・・・
智也「おい、そう言えばあっちの作品の方も名前を統一したみたいだが大丈夫なのか?色々とその・・・問題とか無いのか?」
愛華「ううん!それは大丈夫だよ!一応あっち方面でも一般向けではあるし・・・私の内容はそれ程深くも無いみたいだから・・・」
夏葉「ですがレディーの嗜みからすると少々影響も大きい気がしますわね?愛華さんは繊細でしょうし・・・」
愛華「2人共ありがとう!大丈夫だよ?私は強くなるから!」
智也「凄い意欲だな・・・オーラが凄い!・・・」
政樹「まぁ、何かあったら俺も力になるから・・・とりあえずあまり無理だけはしないでくれ・・・」
愛華「政樹もありがとう・・・うん!何かあったら頼るかもしれないけどその時はお願いね?・・・」
政樹「あぁ!任せておけ!?」
クラスメイトC「あの・・・香波さんって、小説家なの?」
愛華「あっ!?そうか・・・もう隠してないんだった!」
政樹「おぃおぃ・・・」
クラスメイトC「どんなの書いてるの?」
愛華「えっと・・・WebサイトのURL送るね?そこに挙がっている作品が主になるけど・・・」
クラスメイトC「うん♪ありがとう!帰ってから見てみるね?」
夏葉「きっと彼女も直ぐに先生のファンになるわね♪」
愛華「そんな事ないよ!?・・・万人に受けるとは限らないし、考え方が人それぞれ違うからきっと良いと思ってくれる人もいれば悪いと考える人もいるはず・・・」
政樹「まぁ、愛華の作品を悪く言う奴は何も分かっていない奴だから気にするな!少なくとも俺はお前の作品を全て読ませてもらったけど悪い所なんて無かった!」
智也「おっ!?流石だな!分かってるな・・・」
夏葉「やはりそれだけ先生の魅力が作品全体に出ているのですわ!」
愛華「こう見えても私も色々と悪評を貰った事もあるの・・・だから何が悪いのか、どこが良いのかと言うのはやっぱり考えて行かなければならないなと思ってるんだ・・・」
政樹「愛華・・・・・考えるのは良い事だと思う・・・でもそれで自分を攻めるのだけは止めてくれないか?」
愛華「うん・・・もう今の私は昔の私とは違うから・・・ありがと♪政樹!」
放課後・・・
♪プルプルプル・・・プルプルプル・・・
愛華「あれ!?電話だ・・・秋月さん?・・・はい、もしもし?香波ですが・・・」
小波「先生、ご安心下さい!イベントは今の所開催の予定が出ていませんので!後・・・官能小説の方ですが、もしこのまま続けて行かれる事が難しい様であれば一般作品メインでと言う方向転換もそろそろ良いだろうと編集長たちと話合いがありました・・・急ぎませんので少しお考え頂いて今後の動きに対して考えて行きませんか?」
愛華「えっ!?・・・良いのですか?・・・」
小波「先生のお考えがまとまっていらっしゃるならこのお電話にてご意向を賜らせて頂きますが?」
愛華「すみません、少しだけ考えさせてくれませんか?又お電話させて頂きますので・・・」
小波「はい!分かりました。先生のお考えがまとまりましたらいつでもお電話下さい。では!」
正直な所、嫌と言う程では無かった・・・ただ、一般向けの作品を書いている私はとても楽しくて気分が乗ってくれた・・・官能小説を書いている時は嫌では無くむしろ・・・仕事をしていると言うだけの気持ちが強めだった・・・
何か一般向け作品と似た様な感情があればきっともっと良い作品が書けるかもしれない・・・何か足りないのかな?・・・
政樹「どうした?ボーッとして?何か考え事してるのか?」
愛華「私ね?官能小説止めても良いよって秋月さんから電話が来てね・・・どうしようかなって・・・」
政樹「嫌なのか?ずっと気になっていたのだが・・・お前って官能小説で商業デビューしたんだよな?」
愛華「うん・・・あまり気乗りはしなかったけど、書いてみると割と筆が乗っちゃって・・・」
政樹「だったら特に嫌と言う訳でも無さそうだし・・・」
愛華「そうなんだ・・・嫌じゃないけど・・・どこか仕事しかしていない感じでありふれた感じになっちゃうの・・・」
政樹「官能小説ってそう言えば挿絵とかどうなってんだ?」
愛華「うん・・・ライトノベルみたいには行かないけど少し挿絵はあるよ?でも写真みたいな・・・ジャンルが違うと言うか・・・」
政樹「じゃあさ、俺がその挿絵を描いてみるとかどうだ?」
愛華「えっ!?それだと・・・」
政樹「お前の官能小説って一応一般向けみたいな感じだろ?だったら俺が挿絵を描いても差ほど問題にはならないだろう?」
愛華「ライトノベルタイプの官能小説ってあまり聞かないよね?」
政樹「じゃあ、提案してみるのはどうだ?」
愛華「それだったら私頑張れる気がする!」
政樹「天下の秋月さんに電話してみるか?」
愛華「うん!早速掛けているね!」
小波「それは名案ですよ!私たちも全く概念がありませんでした!早速編集長と相談してみたいと思います!又結果の方はご連絡させて頂きますので!ありがとう御座いました!」
政樹「どうだった?」
愛華「名案だって!?編集長に掛け合ってくれるみたい!脈ありかも!?」
政樹「やったな!もし案件が通ったら俺も頑張ってみるよ!その為にエロ本を・・・」
愛華「ちょっと、何どさくさに紛れてエッチな本買おうとしてんのよ!?買ったら捨てるからね!」
政樹「何だよ!?参考資料だろ!?見ないと分からないし・・・」
愛華「私の作品にその様な場所迄描かないといけない部分なんて出て来ないから安心してねっ!?」
政樹「チェッ!?」
翌日、秋月さんから電話が入った・・・
小波「先生!?ありがとう御座います。昨日の案件無事に通りましたよ!お蔭で面白い企画だと編集長も絶賛でして・・・早速次回作から投入させて頂きたいと思うのですが・・・イラストは、やはり政樹君を担当と言う事に?」
愛華「はい!私の作品はそれ程過激な描写もありませんのでそこ迄なら政樹でも描けるだろうなって思っています。」
小波「そうですね・・・もう少し微妙な描写だとアウトでしょうが先生の作品だと一般向けですし可能だろうと思います・・・分かりました、では現行でお考えの通り、挿絵の方は政樹君にお願いさせて頂く事にします。又、次回作の形が整い次第ご連絡させて頂きますね!本当に一般向けを出した余波も大きいので増々良い波が来ています!これからも2人手に手を取り合って頑張って行って下さいね!私も全力で支援させて頂きますので!」
愛華「秋月さん、本当にいつもありがとう御座います。これからも宜しくお願いします。」
政樹「どうだった?」
愛華「うん!バッチリだったよ!良かったぁ~・・・」
政樹「そうか!・・・なら俺も頑張らなきゃな!」
愛華「宜しくね?政樹?」
政樹「あぁ!こちらこそ!これからも宜しくな?」
こうして私たちの道が始まった・・・
デビューの官能小説をどうして続けて行くのか?
そこが一番悩んでいたけど、政樹がそれを解決してくれた!
私が昔憧れていた形に又一歩近づいて行った・・・
これからも、もっと私が理想としていた形に近づけて行きたい・・・
今迄途絶えていた形をゆっくりで良いから・・・そしていつかあの小説の最後の部分の様になれる様に、政樹と・・・
第五巻 終
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