第6話 依存

飲んでも正直なにも変わったことがなく

栞はなにがいいのか分からなかった


米を食べ終わった3人は

テレビでやってるバラエティ番組を異常なほど爆笑しながら見ていた

まったく笑える場面でもないのに爆笑してる3人を見てると少しずつ笑えてきた

見れば見る程笑いが止まらなくなり

体が熱くなってきた

熱くなって下着になった栞を見たひとりが

「全部脱いじゃえよ!」

と言いながら服を脱がしたらしい


栞の視界は異常に鮮明になり、すべてにおいて感受性が豊かになり

もう今はなにが面白いのかも分からず笑い転げた

体もめちゃくちゃ軽くなって

服を着ていない開放感が最高で気持ちよくなっていた

完全にハイになった状態になった

それが2時間くらいで薄れてくる

そしたらまたOUTが欲しくなった

アンリも帰宅していてみんな揃っていた

そんな栞をみたアンリが

「しーおーりー!!はーいっプレゼント!!」

OUTが10錠ほど入った袋をアンリがくれたらしい


栞は今までにない幸福に包まれていた

そんな時間を過ごしていると

長谷川がやってきた


「栞ちゃん!仕事だよ〜!」

「あっ!長谷川さん!さっきぶり〜!!」

栞は満面の笑顔で手を振った

「えっ!?君を帰したの昨日の16時頃だよ??今は次の日の13時だよ??」

「えーっ!!長谷川さん本当おもしろーいっ!!」

栞は笑い転げながらテレビに目を向けた

日付は次の日の13時になっていた

「あーっ!!本当だーっ!!なんでー??」

栞はこの異常な状況を理解できずまたそれが面白くてうずくまり爆笑していた

それをみた周りも

「しーおーりーっ!完全に時間感覚なくなってるー!」

なんていいながら爆笑した

その時の栞の時間感覚は3時間くらいしかたってないって感覚だったらしい

それにたいして楽しい時は時間が本当に早いなとしか思わなかったらしい

それを見て完全に理解していた長谷川がアンリに

「完全に栞ちゃんハマってるでしょ?」

と聞いた

アンリは爆笑しながら何度も縦に首を振った

「もーわーたっよ!いーからアンリー栞ちゃんの準備して〜」

「ひっひっひっはーいっ」


アンリにまた準備をしてもらい

栞は準備をして長谷川と出た

目的地に向かう途中アンリからもらったOUTをのもうと取り出したがなくなっていた

「はぁ〜」

ため息を漏らす栞を見て長谷川が言った

「OUTは俺がみんなに取り寄せて売ってあげてるんだよ。なくなったら言ってね!」

「あっありがとうございます!!」

「今日終わったら給料渡すからね!それで買うんだよ!ちなみに今日金曜日でしょ?給料は週払いで金曜支払いだからね!」

「はーいっ!」

「かわいいねっ栞ちゃんはやっぱ!そんな君にプレゼント!」

そういうと栞の手に一錠OUTを置いた

栞はOUTを飲み込んだ


今回も前回とあまり変わらず元料理人とかいうおじいさんだった

栞に豪勢な手作り料理を振る舞い感想を聞いて喜んでいたらしい

このおじいさんも帰り際泣きそうな顔で

「栞ちゃん。君の幸せを心から願うよ。頑張れ。」

なんて言ってたらしい

不思議に思い帰り途中の車の中で長谷川になんでこんな感じにこういうことを言うのか聞いてみたらしい

長谷川は

「人生経験長い人ばっかだからね〜。それなりにみんな辛い思いや大変な思いしてるからだよ〜!」

なんて言っていたらしく続けて「はい!給料!」と茶封筒を渡してきた

中を確認すると5万入っていた

「2日でこんなに!!??」

「栞ちゃんの頑張った結果だよ!これからも頑張ってね!」

「分かりました!それより長谷川さんOUT売ってください!」

「言うと思ったよ〜!いくつ欲しい?ちなみに栞ちゃんには特別価格10錠で1000円でいいよっ!」

「昨日でー10こ以上飲んだから〜一万円分の100こ!」

「おー!凄いね栞ちゃん!健康の為にはストレス解消は必要だからね〜!いち、にい、さん、、、はい!10袋ね!一袋10錠入ってるからね!欲しくなったらまたいって!」

長谷川のバックの中にはOUTの小袋が大量に入っていた

10袋をコンビニ袋に入れて栞に渡すなり

真っ先に開けて一錠飲んだ

もう栞は抜けられなくなっていた



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