第5話 OUT

その後の話は

住むとこと仕事を用意するというもので

「簡単!簡単!お金持ちのおじいちゃんとおばあちゃんと孫や子供の代わりになってあげて一緒にご飯食べたり、話し相手になってあげるだけだよ〜!高齢化社会で寂しいおじいちゃん、おばあちゃん多いから凄い社会貢献できる仕事だよ〜」


実際はそんな甘いことはないのを栞は知らずに乗せられてしまった


「住むとこは君くらいの女の子達が一緒に暮らしているシェアハウスがあるからお金貯まるまでそこに住めばいいよ!引っ越しできるくらい貯まったら会社で家も借りてあげるしさ!そんな金は1、2ヶ月で貯まるからさ!」


こんな話の後、長谷川と一緒に店をでてシェアハウスなんていっている所に向かった


そこは単なる3ldkのマンション

部屋の中には6人の少女がいた

年齢は19歳〜16歳

彼女は最年少だった


部屋の中は布団が敷きっぱなしで

机の上には化粧品や香水やアイロンが乱雑に置かれている

あとはテレビがあって他の部屋には布団が敷いてあるだけ


「この子が新人の栞ね!仲良くしてやってな!あとルールとかしっかり教えてあげてなっ!じゃああと頼んだわっ!」


そういうと長谷川はそそくさと帰っていった


見た目はみんな派手でみんな家でしてきたらしい

出身はバラバラだ


普通に考えたらおかしいんだけど

スマホは長谷川にあずかられ

長谷川が来た時だけいじれる

外出は許可なくしてはいけない

内側の鍵も鍵を使わなければ開かなくなっていたらしい

鍵を管理しているのは19歳のアンリって言う子だけで、ここではリーダーみたいなもので色々教えてくれたのもアンリだったとのこと

その日はみんなといろんなことを話したり、お菓子を食べたり、ゲームをしたりして凄い楽しんで眠りにつき次の日を迎えた


基本仕事の時間に決まりはなく、長谷川が突然きて行くらしく

その日の昼前に長谷川が栞を迎えにきた

アンリに栞の身支度をするように指示し、髪や化粧をしてもらって出たらしい


初めての仕事はそこからそんなに遠くない住宅街だった

家自体はそんなに大きくはないが綺麗な家だったらしく

乗ってきた車が家の前で止まった

「ただ孫のように接するだけでいいからさっ!ちょっとはわがままいってもokだしね!ただ失礼なことしちゃダメだからね!孫といってもあくまで仕事だからねっ!インターホン押して名前言えば開けてくれるから!俺らは外にいるから時間になったら迎えにいくからさっ!」

「はい!わかりました!」

栞はやる気満々で車を降りてインターホンを押した

「はい。」

「栞です!」

「あぁ栞ちゃんかぁ!空いてるから入って!」

声は80歳くらいのおじいさん

凄い嬉しそうな声をしていた

栞が家に入ると玄関で待っていた

「栞ちゃん!よく来てくれたね!はいって!はいって!」

ニコニコしていて本当に優しいおじいさんだったらしい

それからはおじいさんの昔話聞いたり出前で取ってくれた高級寿司を一緒に食べたりした

絵が趣味のおじいさんは絵を描かせてくれといい

栞の似顔絵を描いてくれた

そして時間になり長谷川が迎えに来て

おじいさんからお金をもらい

家を出た

出る間際おじいさんは寂しそうに手を振り

「栞ちゃん。頑張れ。頑張れ。頑張れ。」と泣きそうな顔で言いながら手を振っていた


仕事が終わり長谷川に感想を聞かれた栞は

「凄く楽しかった!本当にいい仕事だね!」

と長谷川にいったらしい


そしてその日マンションに戻った栞は異様な光景を見た

部屋には3人いて

みんな裸のまま炊飯器を机の上に置き

3人とも手づかみで貪りついていた

ひとり栞に近づいてきて

「わかったああ〜?」と話しかけてきた

栞が「わ、、、わからないです、、」と答えると机に置いてあった袋から薄いピンク色をした錠剤をだしてきた

「これってOUTっていうものなんだけどストレス解消で開発されたビタミン剤なんだ!まだ日本じゃあんまり出回ってないみたいなんだけど、アメリカではみんな健康のために飲んでるんだよ!」と明らかにイカれたことを言われたが彼女は信じてしまいそれを飲んでしまった



名前の通りOUTだった








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