第394話【理由】

バイクの音が聞こえる、 バイクに跨るのは三葉虫の怪人。




『あれは・・・78か!!』


『総員警戒態勢に入れッ!! 殺されるぞ!!』




先程までの虐殺の時の様な加虐的な雰囲気は消え去り


真剣な雰囲気になる。




そしてバイクが止まり78がジャンプして猫科の怪人達に襲い掛かる。


最初の一飛びで二人の怪人の首を刎ねた。


甲殻で作った剣の二刀流である。




『糞ッ!!』




応戦しようとするも正しく刃が立たない。


爪が弾かれる、 牙を突き立てようとしても殴り倒される。




『くっ、 応援を呼べ!!』




通信機が貴重となり通信機を持っているのは少数になっている。


しかし通信役に剣を投げ込み応援を呼ぶのを止めさせる。




『く、 くそっ!!』


『普段なら増援なんてどんどん来て欲しい所だが今日は忙しいからね』


『何だと!?』


『君達に付き合っている暇は無い』




夢宮は甲殻で巨大な刀を造り出した。




『くっそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』




猫科の怪人は逃げ出す、 しかし刀で木数本毎叩っ切られてしまったのだ。




『ぐああああああああああああああああああ!!』




次々と爆発する猫科の怪人達、 次々と周囲の猫科怪人が寄って来る。




『獅子堂一派・・・噂以上に大勢いるな、 これで一部と言うのは驚きだ』


『貴様・・・何が目的だ・・・』




息も絶え絶えの猫科怪人が尋ねる。




『君に教える理由は有るのか?』




頭を踏み抜き殺す夢宮。


そして爆発する。




『さてと・・・では行くか』




バイクに戻って跨り爆走を始める夢宮だった。


畑間に向かうつもりなのだ。












彼が何故畑間に向かおうとするのか


それを語るには前日に話を戻さなければならない。


夢宮がバイクでいつも通り全国怪人討伐の旅をしている時に


クルセイダーズと獅子堂一派との戦闘に巻き込まれた所から端を発する。


クルセイダーズに肩入れして獅子堂一派を倒す夢宮。


クルセイダーズとは一時期一緒に居たが団体行動が苦手、 と言う理由で


夢宮はクルセイダーズとは別に怪人を倒していたのだ。




「78、 久しぶりだな」


「貴方は・・・捌さん、 久しぶりじゃないですか」


「あぁ久しぶり、 早速で悪いが少し手伝ってくれないか?」


「手伝う?」


「今、 少し面倒な状況になっているんだ」


「・・・・・聞かせて貰いましょうか」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る