第362話【革命の日】

「更新が途絶えたな・・・」


畑間の山中で携帯を見ながら一人呟く夢宮。


「夢宮君」

「捌さん、 話し合いは纏まりましたか?」


捌 哲也、 中目黒と共に畑間に出撃し、 そして飛行機と正面衝突し

辛うじて生き残ったC2号部隊の生き残りの一人。

階級が一番上だったので生き残り達のリーダーをする事になった。


「俺達はC2号部隊に戻る事にするよ」

「大人が決めた事に子供の僕が口出しするのもおこがましいですが・・・

大丈夫ですか? 殺されるかもしれませんよ?」

「分かっている、 だがこのまま風来坊を気取るつもりは無い

そんなに貯えも無いし、 それにただ殺されるだけじゃなく研究とかされるかもしれん」

「余計に悪い気がしますが・・・」

「俺達は人々の為にC2号部隊に入ったんだ、 君と志を同じくね」

「・・・・・」


自分も彼等も怪人を倒したい、 そう思っているんだなと夢宮はしみじみ思った。


「だから俺達はこれからC2号部隊に戻ろうと思う」

「いばらの道ですよ」

「君も同じだろう?」


ふっ、 と笑う夢宮。


「じゃあ俺達はもう行くよ」

「待って下さい、 何もそう焦る事は無いじゃないですか」

「?」

「せめて最後にご飯を奢らせて下さい」

「良いのか?」

「俺達、 めっちゃ食うぞ?」

「良いですよ、 僕が出来る事はこれ位しか無いですから」


夢宮達は山を下りて街中の焼き肉店で大量に肉を喰らった。


「旨いなぁ!!」

「そうですねぇ・・・」


もうこんな肉は食えないだろうな、 と捌達は思っていた。

だが、 その時、 事は起こった。


『臨時ニュースです!! 只今我がTOTOテレビが怪人の襲撃を受けています!!』

「は・・・」


肉を喰う箸が一斉に止まる。


「・・・・・」


夢宮が携帯を見て確認を取ろうとする。


「なにこれ・・・」


夢宮は携帯でのネット検索エンジンではUAHOOを使っていた。

そのUAHOOのトップページには『只今怪人に襲撃を受けています!!助けて!!』と表示されていた。


「気分悪い・・・」


焼き肉屋の店主がテレビのチャンネルを変える。


『AKAニュースです・・・!! 現在我が社本社に怪人が来ています!!』

「え?」

「AKAとTOTOに怪人が襲撃・・・?」


何かが起きている、 何か、 本当に何か訳の分からない事態が起こっている。

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