第336話【夢宮は何が有ったんですかと言った】

公道でバイクを走らせ畑間市に向かう夢宮。

幸いにも付近にいたのでバイクで向かう事が出来ている。

途中一回給油を挟んだが今は問題無く進んでいる。


「ん? 何だアレは?」


何故かパトカーが停まって人々をUターンさせている。

消防車や救急車は素通りしている。


「あぁ!! 君止まって!!」


夢宮を止める警察官。


「何か有ったんですか」

「この先の畑間市にジャンボジェットが墜落して街中がパニックになっているんだ!!」

「何だって!?」

「パニックを抑制する為に畑間市への通行は救急車や消防車だけに限るから

とりあえずUターンしてくれるかな?」

「いや、 それは困ります!!」

「事情が有るんだろうけども危険なんだ、 我々警察や消防に任せてくれ」

「・・・・・分かりました・・・」


言われた通りUターンをする夢宮。

そして路肩に停めて癒し屋に電話をする。


「もしもし癒し屋か?」

『78、 アンタは畑間に着けそう? こっちは電車を停められたから

走って行こうと思う』

「それは止した方が良いよ、 バイクを使いなよ」

『運転の仕方が分からない』

「そう・・・こっちは公道を封鎖されたから

獣道でも行こうと思う」

『仇を取るのは私だ、 トドメを刺すなよ』

「あぁ、 見つけてもボコって捕獲に留めるよ」

『あぁ・・・適当にタクシーでも拾って・・・

それも無理か、 やっぱり走ろうかな』

「それは時間かかり過ぎるよ・・・・・」


そこまで言って通話を終えると公道から外れ山道に行き

そのまま山の中にツッコんで行った。

そして山の獣道を行くと何やら煙臭い。


「なんだ?」


夢宮が辺りを見渡すと山火事が起きていた。

良く見てみるとヘリコプターの残骸や

C2システムを起動した数名のC2号部隊隊員が倒れていた。


「な、 何だコレ・・・おい!! 如何した!?」


バイクから降りて駆け寄り隊員の一人に声をかける夢宮。


『う・・・う・・・』

「大丈夫か!? しっかりしろ!!」

『う・・・誰だ・・・?』

「近くを通りがかった者だ!! 何が有った!?」

『ジャンボジェットが激突して・・・ぐ・・・』


そこまで言うと意識を手放した。


「くっ・・・こっちも何とかしないと・・・」


救急に連絡しようとしたその時、 何人か倒れていた隊員が立ち上がった。


「おい!! ちょっとこっちに来てくれ!! 倒れていt」

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