第331話【様々な人が様々な事を言った】

『速報です、 先程指名手配になった鶴瓶容疑者、 野木久保容疑者両名が

畑間市で発見されたとの事です』


TDTの仕事部屋でネットニュースを見る草佐々。


「いきなり見つかった!?」

「す、 凄いですね、 癒し屋に連絡しますか?」

「そうしよう」


美亜が癒し屋に連絡をする。


『もしもし、 一体誰?』

「もしもし公安の美亜です」

『・・・・・あぁ、 この前の公安の女の人ね』

「ニュース見ました?」

『見た、 今畑間市に向かっている』

「向かっている!?」


美亜の声に驚く草佐々。


『親の仇が居るんだもん、 行くでしょ、 必然的に』

「ちょ、 ちょっと」

『じゃあまた後でかけ直す』


そう言って一方的に電話は切られた。


「向かっているって・・・畑間にか?」

「そうみたいです・・・如何しましょう?」

「如何しましょうって・・・小林さん、 俺達に何が出来るんですか?」

「・・・・・」


小林は悩んだ挙句。


「森永さんに相談して来る」


そう言って席を立った。




一方その頃、 C2号部隊の基地ではC2号部隊隊長の中目黒が檄を飛ばしていた。


「良いか諸君!! 先日の検挙で我々の信頼が大きく損なわれた!!

今回、 畑間市に向かい怪人を倒し実績を積み上げ我々の信頼を取り戻さなければならない!!

行くぞ!! 諸君!!」

「「「「「了解!!」」」」」


中目黒が数名の部隊員を引き連れて畑間市に向かって行った。


「隊長は気合い入っているわねぇ・・・」


兄坂がその背中を見る。


「うむ、 信頼を回復する為に必死なのだろう」


佐々島がその言葉を返す。


「でも怪人一体を殺した所で信頼回復になるかしら?」

「怪人一体一体を着実に殺して行きじっくりと信頼を回復するのだ

信頼を積み上げるのも回復するのも時間がかかるのだよ」

「なるほどねぇ・・・」




そして某所にて

PLLLLと電話が鳴る。


「もしもし」

『兵頭です、 畑間警察署で誠也が怪人になったと言う報告が上がった様です

信じている者はいないみたいですが如何します?』

「畑間でスタンピードを起こせ、 皆殺しにしろ

誰一人生かして置くんじゃない」

『分かりました』

「念の為に畑間に飛行機の一機でも落として置け」

『分かりました、 誠也と鶴瓶は如何しますか?』

「殺せ」


ピッ、 と電話を切った。


「面倒な事になって来たな・・・」

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