第316話【査問委員会】

C2号部隊の基地の会議室に集められる7名の隊員。

犬塚、 海馬、 鳥本、 本田、 水面、 赤坂、 木本。

その7人を取り囲む武装した十数名の隊員達。


「C2システムを持ち出して一体何をしていたんだ?」


7人を詰問するC2号部隊隊長の中目黒。


「公安の森永部長に依頼されてDTDのメンバーの護衛任務に就いて居ましたが

お聞きになっていられない?」

「初耳だ、 左近寺、 君は聞いていたか?」

「私も初耳だ、 これに関しては森永部長に問い合わせて確認をすれば直ぐに分かる事だ

これに関しては問題はない、 問題は君達はC2システムを持ち出した訳だな?」

「えぇ、 一人一つずつ持って行って先程返還しました」

「ふむ、 それなんだが一つ足らないのだよ」

「え?」


犬塚が間の抜けた声を出す。


「C2システムが一つ足りないのだよ、 一つ紛失している」

「それは私達は知りません」

「いずれにせよ、 君達を調査する必要が出て来た

直近でC2システムを持ち出したのは君達なのだからな」

「分かりました、 調査をなさると良いでしょう」


その時、 会議室のドアが勢い良く開いた。


「隊長!! 大変です!!」

「何だ? 今、 査問委員会中だ、 後にしろ」

「公安の機動部隊がやって来ています!!」

「何だと? 今行く、 待たせておけ」

「いえ、 それがもう突入してきています!!」

「何だと!?」


驚愕する中目黒。

ガガーと構内放送が入る。


『我々は公安の機動部隊だ、 C2号部隊内に身元を詐称している人物を多数確認した

その為に一時的にC2号部隊の基地を制圧する、 繰り返す・・・』

「何だと!?」


ざわつく一同。


「た、 隊長!! 俺様子を見て来ます!!」

「俺も!!」

「お、 俺も!!」

「私もイク!!」

「俺も俺も!!」


隊員達5名が会議室を飛び出して行った。


「・・・・・何だって言うんだ・・・」

「隊長、 如何します?」


左近寺が中目黒に尋ねる。


「身元を詐称しているというのは良く分からないが丁度良い

彼等を調べて貰うとしよう」

「いや、 これは公安の我々への牽制では?」

「牽制をされる理由が無いよ、 それに身元を詐称しているというのなら

身元が不確定と言う事、 そんな連中は居ない方が良い」

「まぁ、 そうですが・・・」


ぱらら、 と機関銃の音が鳴り響いた。


「何だと!?」

「撃っただと!?」

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