第188話【食事休憩】

「さて・・・深夜3時を回った所で食事休憩の時間にしたいと思います」

「お、 飯だ飯だー」


一般人ミドル代表、 渡辺 和がはしゃぐ。

食事休憩はひるまで話そう!!の名物でもある。

何故ならその話題に合った食事が用意されているからだ。

今回の食事は怪人ハンター派遣会社【豚骨ラーメン】の豚骨ラーメンと

世界最大手怪人ハンター会社【Worldguard】の携帯糧食として採用されているビーフジャーキー

北国街で滝達が籠城している時に食べていたカニ鍋が提供された。


「カニ鍋うまっ!! こんな上等な物で籠城していたのかお前」

「まぁな・・・喰ってたのは俺だけで他の方々は喰っていなかったが・・・」


滝と戝部が談笑する。


「私は宗教上の理由で食べられないな・・・」


ズルズルと豚骨ラーメンを啜る佐々島。


「豚は良いのか」

「うん、良い」

「変な宗派だな・・・」


そんな怪人ハンター達を後目にビーフジャーキーを食べるキャサバルとえるるん。


「ビーフジャーキー硬いなぁ・・・」

「噛む力を強めて戦闘力を向上させるとか聞いた事がありますね」

「なるほど・・・戦う者の食事と言う事か・・・参考になるな・・・」


一通り食事を終え、 タバコ休憩に入る大人達。


「ふぅ・・・」


元暴走族議員、 雷光 薙刀が煙草を吸って一服していると

レスラーのホーガン・ナゲが寄って来る。


「一本貰えますか?」

「おう、 タバコ吸うのかい?」

「えぇ、 生憎今日は持ち合わせが無くて・・・

今は煙草を買うのにも認証が必要になってるんですね」

「申請してないのか」

「何時もは母国の煙草を買っているんですが・・・切らしちゃって」

「そうか、 アンタの試合、 何時も見ているよ」

「ありがとうございます、 貴方の論弁も何時も見てますよ」

「あぁ・・・最近は乱闘出来ないのが残念だ」

「話し合いで済むならば良い事じゃないですか・・・

実は最近政界を目指していまして」

「唐突だな、 ウチの党から出馬したいって事か?」

「えぇ・・・」

「とりあえず、 ウチのボスに話を着けておくよ」

「よろしくお願いします!!」


そんな二人のやり取りを見ているストリート出身のセントエルモ。


「・・・・・大人って世知辛いね・・・」


そう言いながら彼はメンソールの煙草に火をつける。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る