第124話【馬鹿親】
誠也と鶴瓶は根古の家に向かった。
根古の家は小さいながらも小奇麗な一軒家だった。
「意外だな、 てっきりアパートかと思っていた」
「家が有るなら家を売れば良いのに・・・何を考えているのやら・・・」
インターホンを鳴らす鶴瓶。
「・・・・・留守かな?」
「・・・・・」
インターホンを鬼連打する鶴瓶。
「ちょ!?」
「・・・・・留守の様だな」
「ピンポンピンポン五月蠅い!!」
通りすがりの主婦に怒鳴られる誠也と鶴瓶。
「すみません・・・」
「あのー・・・ここの御主人は今何方に・・・」
「二つ隣のコンビニに居るわよ」
「そうですか、 ありがとうございます・・・」
主婦に言われた通りにコンビニに向かう誠也と鶴瓶。
「しかしコンビニに居るって意外と人望あるのか?」
「誠也君、 何でそう言う思考になるんだい?」
「じゃあ例えば鶴瓶さんがさっきの奥様で俺が根古とするじゃないですか」
「ふむふむ」
「俺がコンビニ行ったって分かります?」
「・・・・・見かけたら分かるんじゃないの?」
「それですよ、 赤の他人だったら気付きもしないでしょう」
「・・・・・逆に滅茶苦茶嫌われてて有名人だったりとか」
「それなら逆に見たくもないって意識の外から追い出されるのでは・・・」
「おいコラァ!!」
「ひいいいいいいいいいいい!!!」
「ん?」
「何だ?」
コンビニで店長らしき男がスジ物の様な男に絡まれていた。
「こら根古よおおおおおおおお!!! お前支払い滞らせるって如何いう了見だ!!」
「す、 すみません!!」
「借金の取り立てか・・・」
「ノルマすら熟せねぇって如何いう了見だ!!」
「フランチャイズ店の様ですね・・・」
「雇われコンビニオーナーだったかぁ・・・」
「こういうのって普通裏でやらないのか?」
「コンビニの看板見て見ろ?」
「看板・・・?」
看板にはLOOTPOOと書かれていた。
「全然知らないコンビニだ」
「コンビニオーナーとかキツイ時代に新規参入って
・・・馬鹿なのかこの会社」
「コンビニを建てる施工費とかで稼いでいるんじゃないの?」
「人間の屑だな」
「しかしこんなコンビニのオーナーになるとは・・・
予想以上の馬鹿親だな根古と言うのは・・・」
「如何する? 改める?」
「・・・・・イートインスペースも有るようだし
中で適当で何か買って食べて待とう」
「マジかー・・・」
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