第30話【拒否】

職員会議が終わった後に警備部部長、螺旋 義人は電話をかけた

知り合いの怪人ハンターにである。


『もしもし?』

「もしもし螺旋だ」

『あぁ、お久しぶりですね、如何しました?』

「実は怪人を一人始末して欲しいんだが頼めるか?」

『・・・確か螺旋さんって今は夫天大人ノ学園の警備部の部長でしたよね?

学園絡みの怪人討伐ですか?』

「あぁそうだ、学園に怪人が出てな」

『・・・・・すみません、今回はお断りさせて頂きます』

「・・・何だと?」

『学園の悪評は色々聞いています、そんな所から依頼を受けたとなると信用に関わるので・・・』

「ま、待ってくれ、表沙汰にはならないから気にする必要は無い筈だ!!」

『いえ、それでも人の口に戸は立てられないので・・・では失礼します』


切られる電話。


「もしもし!!もしもし!!」


螺旋は電話口で叫ぶも返事は無かった。

その後螺旋は次々と知り合いのハンターに連絡をかけるも・・・


『・・・学園でしょう?悪いですがパスで』

『OFFでして仕事は暫くお休みしてるんですよぉ』

『今、中東で怪人のスタンピートが起きてましてそっちで手一杯です!!』

『えー・・・っと誰でしたっけ?』

『あぁ~すみません、ちょっと急用がありまして出来ません』

『私は無理ですが他のハンターの連絡先を教えますよ』

『誰だアンタ?アイツからの紹介?ふざけんなボケ!!』


全く持ってハンター達は相手にしない。


「・・・・・」


頭を抱える螺旋、自分達の学園には悪評があるがここまでされる謂れは無い

筈である。


「・・・頼む、君位しか頼れるハンターが居ないんだ」

『でも自分ハンターになり立てでして・・・』


警備部を辞めてハンターになった男にも

電話を掛けるが経験が無さ過ぎて無理だった。


『あ、そうだ憧れている先輩ハンターが居るんで紹介しますよ』

「・・・仕事を受けてくれるのならば問題無い」

『多分仕事を受けると思いますよ、でも高いですよ』

「高い?幾ら位要求されるんだ?」

『大体二千万円は要求されます、経費別途で』

「二千・・・!?・・・とりあえず校長に相談してみよう

それでその人物の名前は?」

『滝です、滝 和人、連絡先は・・・』


螺旋は連絡先をメモして礼を言い、電話を切った。

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