第13話【カマかけ】

夢宮は栗林を見ながら思案した


背中を打った・・・もしやこの男が怪人の正体なのでは?

自分が怪人になれる様にこの男が怪人になれても可笑しくは無い・・・

目的は何だ?桜子に対する恋愛感情か?それならばビーズ人形を奪ったのも納得だし

桜子の恋人を殺したのも納得だ・・・カマをかけてみるか?


「所で・・・桜子さんって如何言う人なんですか?」

「・・・・・ん?何だって?」

「桜子さんって如何言う人なんですか?」

「何だ、徹君も桜子ちゃんに気が有るのかい?」

「徹君も?」

「彼女目当てでこの店に来る客って多いんだよ、看板娘って奴だね

勿論おやっさんのコーヒーも旨い、けどもやはり花も必要だと思うんだよ」

「そうなんですか・・・」


ならば他の客の可能性も有るのか?

いや背中を打ったとしたのなら昨日の攻撃が尾を引いていると言う事も・・・


「いつつ・・・」

「・・・大丈夫ですか?」

「君が蹴ったんだろう、心配は止めて貰おうか」

「それはすみません・・・え?」


栗林がニヤニヤしながら夢宮を見る。


「やっぱり昨日の乱入怪人は君か」

「・・・・・蝙蝠怪人は栗林さん、貴方ですね?」

「その通りだよ」

「・・・何で分かったんです?」

「蝙蝠だから耳は良いんだよ、君の声を聴き分けて

『ライダーズカフェ』に居たなぁと思って・・・」

「・・・・・」


身構える夢宮。


「待った、ここで戦うのは本意じゃない」

「・・・では何処に?」

「昨日と同じ時間に同じ場所で待っているよ」

「同じ場所?警察の現場検証は?」

「もう終わっているから気にしなさんな」


栗林はそう言うと店の外に出て行った。


「・・・・・」


カマをかけるつもりがカマをかけられたので少し面食らってしまった。

とりあえず夢宮はライダーズカフェから適当に荷物を拝借して戦闘に備えた。

その後、帰って来た飾玉に適当に理由を付けて一時的に荷物を持って抜け出して

昨日戦った場所に戻って来た。


栗林は余裕そうにそこで待っていた。


「よぉ」

「・・・店とは随分雰囲気違いますね」

「まぁこれから殺し合いするんだからラフな感じで丁度良いんじゃね?」

「・・・・・じゃあついでに幾つか質問良いですか?」

「おう、良いぞ何でも聞けよ」

「何で桜子さんの恋人を殺したんですか?」

「うん・・・まぁちょっと話が長くなるから聞いてくれよ」

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