漁師のいけす
【夢を見ました】
生活が苦しくなってきた。お金がない。
漁師の会社の食堂で働くことにした。
同じくらいの年のおばさんたちが、無口、無表情で集まってくる。
その中で、黙々と息をつく間もなく働く。休憩時間にまかないを食べていたら、すぐに次の用事を言いつけられた。どうやらゆっくり食べる時間もないようだ。
会社のビルの1階にはいけすがあり、魚などが集められている。古いいけすには苔がついている。暗くて寒い。
漁師たちが集まって談笑している中に、社長の娘がいて「わたし大阪やねん」と言っているのが聞こえた。娘さんだけ大阪なのかな、どこの家もややこしいことがあるものだと思った。
無表情なおばさんたちはおしゃべりもしない、何も言わない。生きているのか死んでいるのかもわからない。食堂で仕事しているのにエプロンもせず、まるでデパートに行くような雰囲気の格好をしている。
いけすの掃除が始まった。
水を抜いてあるところから順番に中に入ってブラシでこする。
逃げ遅れた金魚が数匹暗がりで光っている。拾って口に入れたら、中でぴょこぴょこ動くので、水の中へ放した。
掃除が終わり白いコンクリートでできた水槽に水が張られると透明でキラキラ光った。
私は仰向けで静かに浮きながら泳ぐ。
水が冷たい。
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