三種のお弁当

【夢を見ました】


誰もいないはずの暗い家の中でトイレの水が勝手に流れる音がした。

誰もいないはずだったのに、トイレから母が出てきた。

母は決して私の家には来ないのに、いることが当たりまえのような顔をしている。

そして当たり前のように風呂をチェックする。

私は緊張しながら「掃除は行き届いているよ」と言う。

母はそれには答えず、細かなカビのような黒い点を数え、「五個」と言った。

暗い緊張が家の中を包む。

母はローソンの三種のお弁当を食べたいからここに来たのだと言った。

それで気が済むのならいくらでも買いに行けばいいのだが、家にはすでに充分な料理ができていたので、迷った。

そのうち、娘が気を利かして三種のうち一つを買ってきて母に渡した。


外に出ると、湿気で息苦しい道に光がさし、道端の雑草の花がさらにぼやける。

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