第80話教室でからかう…


お昼にテストが終わると、良太は、お弁当を教室で食べながら、恵と四人で話していた。


恵と三人は、ファミレスで食べることになると、晴斗はクラスメートが居ても、気にせず教室でふざけていた。

「今、家に帰れば親居ないし‥凜と二人っきりなのに、恵はたまに邪魔するんだよなぁ。」


恵は「毎日家で一緒だよね。」と笑われ、晴斗と良太が笑いだすと、凜は顔が真っ赤になり怒っていた。

「変なからかいかた‥しないでよ。」

「テスト期間中、勉強を優先して、‥終わったから、構ってほしいんだよね、凜が好きだからさ。」

「…人前で言って恥ずかしくないの。」

「全然恥ずかしくない、あと‥嫉妬の視線で心が痛いからさ‥ハグして。」


晴斗は手を広げて待っていると、凜は近づき、頬をつねっていた。

「本当に恥ずかしいくないんだね、ハグしないから。」

「痛いなぁ、凜は怒っても可愛いね。」

「いつまでからかうの。」

「あぁ、言わないよ。」


教室に残っていた、男子は殺意のこもった視線を晴斗に向けていた。視線に気づくと、背を向けた凜を抱き締めて、すぐ放していた。

「先生に怒られないし、義兄妹の特権だよね。」

「…いい加減ふざけてると‥私が怒るよ。」

「男子の視線が痛いしさ、怒る前に‥凜が好きだからハグして。」

「…しないから‥耳かして。」

「耳って取れないんだよ、でも何。」


凜に顔を近づけて小声で話していた。

「…何で皆の前でからかうの。」

「凜は学校で人気があるから…。」

「…ヤキモチ妬いてるの。」

「どうだろう、他の人好きになったら‥引き下がるよ、お願いハグして。」

「…人前だと恥ずかしいから‥家まで待ってね。」

「今してくれないと空き部屋で寝るからね。」

「…一人で寝れるの‥寂しくなって布団に潜り込まないでよ。」

「…なっ‥言い返すようになったね、ハグしてあげる。」


急に凜の腰に手を回して抱き締めると、ビックリして動かないが、晴斗は寂しそうに小声で話すと、離さなかった。

「…凜‥1分でいい、ダメかな。」

「…お願い‥二人になるまで‥我慢して。」

「‥ごめんね。」


晴斗は自分の席に座り、凜以外の人が声を掛けても‥悲しそうに外をボーッと外を眺めていた。

「晴くん行こ。」

「あぁ‥行こっか。」


ファミレスに恵と三人で来たが、晴斗は一言も話さず黙っていると、二人は心配していたが、気にしなくていいとだけ言うと、肘を付いてテーブルや外をボーッと見つめていた。


14時…家に二人で帰ると、凜は静かになった晴斗を玄関で抱き締めて話しかけていた。 二人になると、抱き締め返してニコニコしていた。

「着替えて‥少し横になる。」

「私も一緒に横になるね‥寂しくてからかってたんでしょ。」

「…どうだろうね。」



着替えると、凜を抱き締めて、数十分ベッドに横になっていた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る