第79話テスト最終日
数日後…テスト最終日を迎えた。
晴斗は教科書を見ながら朝御飯を食べていた。
「晴くん、毎日言ってるよね、行儀が悪い‥先に食べて。」
「あぁ、毎日言って飽きないか。」
「分かってるなら‥毎日言わせないでよ」
「たまには、怒られたいのかもな。」
「…ふざけてたのね。」
凜に怒られ、先に食べ終わると、8時頃までリビングで勉強しようとしていた。
「…やっと最終日だね。」
「……そうだね」
「晴くん聞いてるの。」
「聞いてるよ、今日までテストだからさ、勉強したいんだよね。」
月曜日からテストが始まると、凜にそっけない態度をとって、就寝中にだけ、抱き締めて寝ていた。
「…晴くん、冷たいよ、最終日まで待ってねって言ったから、待ってたんだよ。」
「テストが終わるまで、構ってあげられない。」
「……そっか‥終わるまで待たないと‥ダメだよね。」
凜は構ってほしいのか、テーブルに肘を付いて、何度もため息をついていた。
「わかったから‥座って。」
晴斗が膝を叩くと、ニコニコしながら座っていた。
「…寂しかったから、ギュッとして。」
「勉強に専念しようと思ってね。」
「もう専念しなくていい。」
「テストのときに、毎回一つ望みを叶えてくれるならいいよ。」
「…考えてあげる‥から…んっ。」
凜は目を閉じてキスを要求するが、晴斗は横腹を突っついて断ると、頬を膨らませて上目遣いで少し怒っていた。
「…四日間‥我慢してたんだよ。」
「勉強の邪魔した罰だから、キスしないからな。」
凜は、急に抱き締めている腕に力を入れると、晴斗の首を甘噛みをしていた。
「…地味に痛い。」
「…我慢させた‥罰だからね。」
「勉強の邪魔した罰あげるよ、右と左どっちがいい。」
凜の首を突っつきながら言うと、「まだ‥ダメだよ」と甘えた声で言われ、諦めると、抱き締めてじゃれていた。
「晴くん、着替えないと遅刻しちゃう。」
「凜と居ると、あっという間に時間が経つんだよなぁ。」
「…私と同じ気持ちだね。」
凜の髪を耳にかけて、キスをすると顔が真っ赤になっていた。
「やっぱり、真っ赤な顔も可愛いね。」
「…久しぶりで‥急にされると‥恥ずかしいんだよ。」
「なら、もうしない方がいいね…こっそり寝てる時にするね。」
「…そんなこと言って‥急にしてくるでしょ。」
「まあね‥バレたか。」
「…たまには‥私からもするからね。」
「いつでも、どこでも待ってるからな。」
晴斗はからかいながら言うと、凜は恥ずかしそうに着替えに向かい、後ろを付いていった。
着替え終わると抱き締めて、横になっていた。
「…学校に遅刻するよ。」
「もう少し。」
「制服がシワになっちゃうから‥もう行こ。」
直ぐに学校に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます