第75話怒られるが…

寝室に連れていかれると、晴斗は床に座らされ、凜はベッドに座り、怒られていた。

「覗いたの、変態。」


恵はスカート姿でこたつテーブルに手を突き、凜のノートを覗いていた時に、下着が見えたことを説明した。

「見えても言ったらダメでしょ、変態。」

「からかってきたから、仕返ししたんだよ。」


10分程怒られると、少し落ち込んでいた。

「もう言ったらダメだよ、変態さん。」

「…正直‥他の人からかうと、凜がどんな表情するか見たかった。」

「変態さん、私を困らせて楽しいの。」

「別に楽しくない‥あと何度も変態って呼ぶな‥親に貰った名前があるんだよ。」


悲しそうに立ち上がると、凜に股がっていた。

「頼むから‥何度も呼ぶな、数回ぐらい良いけど‥さ。」


晴斗は震える手で、凜の手を握り締めていた。

「…凜の友達が来ると、いつも通りに出来ないから、辛いんだよ。」

「…恵ちゃん‥秘密知ってるから、いつも通りでいいよ。」

「本当に‥たまに嫌がるけど。」

「いいよ‥だから、退いて‥ね。」

「変態って呼ぶから‥つい‥怖がらせてごめんね。」

「…ビックリしただけだよ。」

「怒ってないからね。」


抱き締めて話をしていると、二人は恵の事を忘れていた。 寝室に来て30分後‥リビングに向かったが恵を見て、凜は恥ずかしそうに俯いていた。


晴斗は謝り、勉強を始めたが、恵も恥ずかしそうにしていた。

「恵どうした。」

「…遅いから、こっそり覗きに行ったんだよ‥そしたら、股がってたから‥ね、凜ちゃんと目が合って、戻ってこないし。」

「何もしてないからな。」

「…遅かったけど。」

「話してたんだよ。」

「…恵ちゃん、本当に話してただけだよ。」

「私の勘違いだね、勉強しよ。」


凜を膝に座らせて勉強を始めたが、恵は二人をからかい、晴斗はクマと言い返すと、凜につねられていた。

「晴くん、もう言わない約束でしょ。」

「ごめんね。」

「恵ちゃんに謝ってね。」

「アニマルさん、ごめんな。」

「晴斗くん、謝る気がないでしょ。」

「ないね、凜はアニマルの下着持ってないぞ‥恵の趣味か。」


凜に耳を引っ張られ、恵にビンタされ、直ぐに謝った。

「妹の借りたんだよ、見せていいやつだから。」

「妹いたんだ、興味ないから知らなかった。」

「晴くんふざけてるでしょ。」

「…かまってほしいんだよ。」

耳元で囁かれた。

「少しだけ‥目を閉じて。」


晴斗は嬉しそうに目を閉じて、こっそりキスされるが、恵に見られて恥ずかしそうにしていた。

「二人はすぐ、イチャつくよね。」

「いつも通りだよねぇ。」

「…恥ずかしいから、晴くん言わないでよ。」

「ごめんね、座って。」


また膝に座らせて、勉強していたが、晴斗はノートを覗いて、声を聞いて勉強していた。

「解き方が下手だな、こう解くんだよ。」


解き方が下手すぎて、二人に教えていた。

「…こんな解き方習ってないよ。」

「そうだけど、本買ったら分かるよ。」


晴斗は、空き部屋に向かうと、全教科の参考書を持ってきた。

「凜がお風呂入ってる時に、勉強してるんだよ。」

「…持ってるなら先に出してよ。」


二人は参考書を見ながら、凜は恵に勉強を教え始めると、また声を聞いて勉強を始めた。

「凜よりバカだったら、嫌だからなぁ。」

「凜ちゃん頭いいよ。」

「俺の方が頭いいと思うよ、だから声聞いて勉強してるんだよね。」

「私より順位良かったら、晴くんの言うこと一つ聞いてあげるよ。」

「ま、ま、マジで、何でも。」

「…何でもだよ、私バカじゃないもん。」


ニヤニヤしていると、恵に気持ち悪がられていた。

「忘れんなよなぁ、一人で勉強するから参考書返して。」

「晴斗くん、ニヤニヤ気持ち悪いよ。」

「うるさいなぁ、返して。」

「晴くん一緒に勉強しよ。」

「あぁ、いいよ。」

「…一つだけ考えててよ、私が上だったら一つ聞いて‥ね。」

「いいよ。」


17時半になり、晩御飯の支度を始めた。





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