第70話誤解は解けた…
凜は魚を塩焼きにして、お昼御飯の支度をしていた。
残された二人は話をしたり、テレビを見て待っていた。
「凜は本当に知らないで言ってたと思うか。」
「見た感じ、本当だと思うよ‥何で教えなかったの。」
「さすがに、恥ずかしい、そもそも恵の誤解から始まったんだぞ。」
「だって、朝から体が痛いって言うから。」
普通自動二輪の免許を取りに、自動車学校に通い始めたことを、恵に教えてあげた。
「なんだ、筋肉痛で痛いんだね。」
「そうだよ、変態。」
「そもそも誤解させたの、何も知らなさすぎる凜ちゃんだからね。」
「そうだったごめんね、でも何も知らないのも可哀想だけど、そこも可愛いな。」
二人が楽しそうに笑っていると、凜は気になっていた。
「何話して笑ってるの。」
「凜は純粋で何も知らないんだなって話。」
「バカにしてたの。」
「そんなところも可愛いんだなって思ってた。」
「…そう、ありがと‥もうすぐ出来るからまっててね。」
凜はニコッと笑みを向けると、恵はため息をついていた。
「本当に奥さんみたいだね。」
「可愛いよね。」
「晴斗くんて恥ずかしがらないよね。」
「後悔したくないからね。」
何の後悔か聞かれたが、内緒だから気にするなと教えていた。
テーブルに料理を並べて食べ始めたが、晴斗は凜を見ていた。
「あーんしなくていいか。」
「…しなくていいよ。」
「朝してたのに、もういいんだな。」
「…言わなくていいの。」
晴斗が楽しそうに笑っていると、女性二人は苦笑いをしていた。
「日に日にイチャイチャ、増してるね。」
「傍から見ると、そう見えるんだな。」
「えっ‥気付かなかったの。」
「まあな。」
昼御飯を食べ終わると、リビングで休憩しながら勉強をしていた。
三時間経つと晴斗は目を閉じて、凜の声を聞いて勉強していた。
「晴くん、勉強しないとダメだよ。」
「してるよ、凜の声を聞く方が、頭に入ってくるから、勉強になるんだよ。」
恵を見ると、顔が引きつっていた。
「晴斗くん、さすがに気持ち悪いよ。」
「凜、気持ち悪かったかな。」
「そんなことないよ。」
恵の前で、凜を膝に座らせ、後ろから抱き締めると、声を聞いて勉強していた。
「晴くん、本当にテスト大丈夫なの」
凜にしか聞こえないように、小声で喋っていた。
「…大丈夫‥落ち着くし勉強になってる、このままで、お願い。」
「…いいよ。」
恵は「甘えてる」と晴斗に言って、笑っていたが、逆を向いて無視していた。
「晴斗くんって見かけによらず子供なんだね。」
「追い出すぞ。」
「甘えたがるところが‥二人は似てるね。」
「…恵頼むから、帰るか追い出されるか、どっちか選んで。」
「えっ、勉強するから居させてよ。」
「俺の邪魔をしないならいいよ。」
「凜ちゃんの邪魔してるよ。」
凜に邪魔か聞くと「このままが落ち着くならいいよ。」と言われ、背中に耳を当て、鼓動を聞いていた。
15分もしないうちに、晴斗は寝ていた。
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