第52話日曜…突然

親戚の家を出て3時間後…ドライブから帰って来ると、玄関で待っていた凜に手を引っ張られ、違う部屋に連れてかれた。

「どうした。」

「…遅い‥電話に出てよ。」

「運転して気付かなかった、ごめんね。」

「…いいよ。」


急に凜にキスをされ…

「…何か食べたの」

「あぁ、食べた。」

「そんなことより、麻莉菜に二人で暮らしてる事がバレたらダメだよ。」

「俺、誰にも言わないし‥凜でバレるからね。」


凜と話をしていると、麻莉菜が呼びに来た、晴斗は直ぐに行くと伝えるとリビングに戻って行った。


「…今から、麻莉菜から見せられる物に動揺しないでね‥もう行こ。」

「わかった。」


リビングに向かうと、テーブルに紙が置かれて麻莉菜は嬉しそうに晴斗を呼んでいた。


「凜は見たか。」

「…見たよ。」


直ぐに紙を見ると、合格通知だった。

「麻莉菜、おめでとう。」

「ありがと。」

「…晴くん、どこの高校に合格したか見たの。」


晴斗はもう一度紙を見て、固まっていた。

…同じ高校じゃないか。

「晴兄、どうした。」

「同じ高校なんだね‥ちょっと待ってね。」


凜に小声で話をしていた。

「…同じ高校だから、バレたらダメなんだね。」

「…そうだよ‥あと叔父さん達は知ってたよ。」

「…父さんが喋ったんだな。」


喜んでいる麻莉菜と目を合わせると…

「ここから一時間はかかるけど、頑張って通ってね。」

「頑張って通うよ。」


悟さんに呼ばれ、晴斗が近づくと、父さんと同じ笑みを向けられ、小声で話をしていた。

「今日、誠も引っ越したみたい…麻莉菜に二人暮らしの事は言ってないから安心して。」

「その方が、凜が喜びます。」

「凜は、麻莉菜が泊まって学校に通うって言い出すから言わないでって。」


小声で話してるのが気になるのか、麻莉菜は少し機嫌が悪くなっていた。

「晴兄、さっきから何話してるの。」


晴斗は振り向くと直ぐに答えた。

「あぁ‥麻莉菜に合格祝いを買ってあげようかと思ってね、好きな物を聞いてた。」

麻莉菜は喜んでいた。

「なんだ、私に聞いてよ。」

「まぁ、本人に聞いてって言われたし、何が欲しい。」

「何かって貰おっかな。」

「次来たときに買ってあげるよ。」

「二人泊まってよ…明日買いに行けるからね。」


時間を確認すると17時…悟さんと美香さんにも、泊まるように促され…泊まることになった。


ご飯を食べる前に、麻莉菜と凜は一緒にお風呂に向かった。


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   ~凜視点~

入浴していると、麻莉菜は凜の鎖骨に指を指し、目を細めて聞くと、凜は隠した。

「凜姉、その跡どうしたの。」

「む‥虫に刺された‥かな。」


凜の動揺に、直ぐに麻莉菜は気付いた。

「違うよね、キスマークだよね、彼氏がいたの。」

「…いないよ。」

「凜姉は昔から嘘が下手だね、顔が真っ赤で目が泳いでるよ、跡付けたのって晴兄だね。」

「…晴くんじゃないよ。」

「彼氏なの。」

「…もう上がる。」


凜の腕を掴んでいた。

「待ってよ‥晴兄が彼氏なの。」

「……」


麻莉菜から逃げるように、お風呂から出ていった。

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