第44話からかいたい…

二人は買い物に11時過ぎに出掛けた。


アパートから出て、学校とは逆に歩くと、すぐにスーパーに着くが、家を出てから凜は手を繋ごうとして、晴斗は拒否した。

「学校の近くで、今日は日曜日だからね、誰が見てるか分からない…我慢してね。」

「…わかった。」


スーパーに入店すると、凜は何が食べたいか聞いて、晴斗は、お肉が入ってるなら何でもいいと即答した。


「凜、米買わないと5㎏と10㎏しか無いけど、どっち。」

「5㎏で良いよ。」


晴斗は欲しい物は何度も、凛に聞いて楽しんでいた。

「抹茶ジュース買うね。」

「1本ね。」

「抹茶シュークリーム買うね。」

「1個だけね。」


晴斗は欲しいものが無くなると、凛の耳元で…

「どうですか、嫁になった感じがしましたか。」

凜は恥ずかしそうに、小声で…

「…帰ったら覚えといて、急にキスしたの合わせたら、2回目だからね。」

「慣れるために二人で暮らすって言ったから、夫婦ごっこ慣れたいのかと思ってね。」

「……ホントに覚えといて。」

「あぁ、怒った顔も可愛いなぁ。」

「…うるさい、ご飯作らないよ。」

「嫁には逆らえねぇな、ごめんね。」

「…恥ずかしくて泣きたくなるから‥やめて。」

「ごめん、もう今日は言わない。」

「今日はって…ホントに覚えといて。」

「仕返しは受けるけど、痛いのだけは嫌だね。」

「なら仕返し受けてね。」

凜はニヤッと晴斗に向けた。

…この笑顔は、ろくでもない仕返しだな。


二人は買い物が終わると自宅に帰って、凜はすぐエプロンを着て、ご飯の準備に取り掛かった。

晴斗は、ネットで注文したフライパンなどの使い勝手を横からずっと見ていた。


「…ずっと見られると、恥ずかしいんだけど‥なに。」

「フライパンの使い勝手はどうかなって思ってね。」

「すごく使いやすいよ…気になるから、テレビでも見ててね。」

晴斗は楽しそうに…

「エプロン姿が可愛いくてね‥見てたい、気にしないで続けて。」

「…からかってるでしょ…緊張するから、あっち行って。」


晴斗は返事をすると、テレビを見て待っていた。

13時頃に昼御飯が出来ると、二人はテレビを見ながら、話をして、食べ終わると部屋の掃除をしていた。


「17時になるし、寝るとき埃が舞うの嫌だからね、今日は掃除を止めよ。」



凜が返事をすると、リビングに向かい、凜は晩御飯の準備に取り掛かった。

晴斗はお風呂の準備が終わると、凜を手伝おうとしたが断られ、リビングでのんびりしていた。


ご飯を食べ終わる頃に、お風呂が沸き二人は別々に入浴した。


20時前に晴斗は入浴後、お茶を一杯飲むと、凜に一声掛けて寝室に向かった。


晴斗はすぐベッドに横になってテレビを見ていたが、凜も来て一緒に横になって話をしていた。


凜は振り向き…

「…仕返し何がいい。」

「まだ覚えてたのか‥いらん。」

「…受けとるって言ったよね。」

晴斗は無視をしていた。

「…ねぇ、無視しないで…消えたからまた付けるね。」

「ゾクッとして気持ち悪い、付けたらつけ返すね。」



凜は仕返しをせずに抱きつくと、いつの間にか寝息をたてて寝ていた。


晴斗は寝てることに気付くと、起こさないように布団を掛けて、電気を消して薄暗いなか凜の顔を見て眠たくなると寝ていた。

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