第42話引っ越し
土曜日は朝から、両親の車で全部運んでもらった。
3階建てのアパート、外から見ると、両角に階段があった、住む場所は2階の角部屋、晴斗は初めて家に入ると、すぐ両隣に部屋、少し進むとお風呂とトイレは別々、その先のドアを開けるとリビングになっていた。
「2LDKか…リビング広すぎるね、まぁ家具置くとどうかな…でも日当たりがいいね、俺の部屋は狭い方で良いからね。」
「…同じ部屋でいいから、両親が来たときに泊まれる部屋にでも物置にでもするからね。」
「寝れるように、ベッドは組み立てとくね。」
「…晴くんと一緒の部屋に物置くし、寝るからね…ベッドは1つだよ。」
晴斗は両親を見るとニヤニヤしながら首を縦に降っていた。
…あぁ、悪い親、凛に変なこと教えるなっての
「分かったよ、一緒の部屋でいいよ。」
凜は恥ずかしそうに笑みを向けた。
「…良かった。」
晴斗は平気な顔して、両親を見て…
「俺は男だからね…妊娠でもしたらどうする、そこまで考えて、今まで悪知恵教えてきたのかな。」
父さんはどこか楽しそうに…
「まだ高校生だからね、人目を気にしないなら、任せるよ…晴斗くんは気にしないよね。ははっ」
両親の前でも、凛にキスをして笑っていた。…
「両親が無関心だね…凜が悪知恵ばっかり覚えるから。」
…からかうと楽しいな。
凛は、耳まで真っ赤になっていた。
「…はっ‥恥ずかしい」
「私達は何度も階段上がったりして疲れたから帰るからね、宅配の人が来たら出るんだよ。」
「了解、なんなら手伝ってくれたら良いのに。」
「じゃあね。」
晴斗は両親に合鍵を渡し…笑っていた。
「待って…連絡くれたら、いつでも夫婦喧嘩とか、寂しくなったら来ていいから…あぁ、一回言ってみたかった。」
両親と凜は、笑っていた。
「二人が寂しくなった頃に来るよ、またね。」
両親は何度も荷物運びをしてくれて、お昼に帰って行っき、片付けが始まった。
「明日、隣に挨拶するからね‥1日で片付けるよ。」
「…1日は無理だよ。」
「凜の荷物が多い、まぁのんびりやろ。」
二人は段ボールから荷物を出して、部屋に片付けていたが、14時からインターホンがなり、二人で平日、電気屋に行って買った、冷蔵庫、洗濯機、リビングのテレビ、他にも色々と家具も届いた。
買った物は業者に設置いてもらい、また片付ける作業が始まった。
「凜、箱全部開けて良いか。」
「開けたらダメだと思う物はダメだからね。」
「なら前部開けてもいいね。」
凜は恥ずかしそうに…
「…私の下着とか‥あるんだよ。」
「毎日取り込んだり、畳んでたの俺なんだけど。」
「……そうだよね‥晴くんなら見てもいいよ。」
「なら前部開けるからな。」
「…ちょっとは、恥ずかしがってよ。」
「開けるのはドキドキ、ワクワク、あぁーはずかしいなぁ。」
「やっぱり、おかしいから言わないで、先にご飯食べに行こうよ。」
「でも、俺も男だから、何も思わない訳じゃないからね。」
凜に向いて言うと、目を反らし、どこか嬉しそうに玄関に向かって行った。
「……そっか。」
「待って、布団干してるから取り込んだら、食べに行こ。」
夕方になると、晩御飯を食べにファミレスに歩いて行って食べていた。
「少し歩くだけで、周りに色々あるといいなぁ、これは正解だな。」
「でしょ…学校も近いよ。」
「学校まで歩いて10分ちょっとかな、正直バイクで学校行くかもね‥わかんないけど。」
「…一緒に歩いて、行かないの。」
「凜のため、バイクで行くんだよ、急に毎日歩いたらおかしいんじゃない、バレても良いのか、恥ずかしいって言ってたけど。」
「…二人暮らしが、バレたら恥ずかしい、でも月曜日考えよ。」
「あぁ‥その日に考えるのか、わかった。」
食べ終わると、アパートに向かって歩いていた。
「帰ったらお風呂入れるからね、コンビニ寄るよ、飲み物もない。」
「うーん、明日一緒に、ご飯の買い出し行こうよ。」
「良いよ、何もないと学校で、一番の楽しみがなくなるからな。」
「…楽しみってなに。」
「凜の弁当だけど。」
凜は頬を赤くして俯いていた。
「…そう」
顔を除き混んで手を広げ…
「すぐ顔赤くして俯いて歩く…ほらおいでー。」
「……もう、いじわるだよ。」
「何で泣きそうになるの‥もうアパートに着くし、おんぶしようか、フードで顔を隠せば見えないからね。」
「……うん」
アパートの近くから2階の部屋まで、おんぶして、凜が鍵を開けて入ったが、降りなかった。
「…人前でおいでって声が大きいよ、目が合って少し笑われて、恥ずかしかったよ。」
「恥ずかしがり屋だな‥ごめんね、別々で寝るから許してね。」
「……だめ。」
「恥ずかしいって言うのに、す~ぐ、おんぶされたね、高校生なのに甘えて可愛かったよ。」
「……」
「降りてね、お風呂の準備しないとね。」
「…うん」
凜は降りると顔を赤くして少し俯いて、冷蔵庫に飲み物など直し、長方形のこたつに足を入れていた。
晴斗はお風呂の準備が終わると、沸くまで二人掛けソファーに座りテレビを見ていた。
凜は急に振り向き、頬を赤くして…
「…ちょっと、横に来て。」
「どうした。」
「…二人暮らしって意識して‥ドキドキする‥から。」
「前においで。」
「…うん」
凜は膝に座り、晴斗は後ろから抱き締め、ドキドキを調べていた。
「考えすぎ、心拍数がすごいね‥早く慣れないとね、でもやっぱり慣れたらダメ、今みたいに赤い顔が見れなくなるからね。」
凜は俯いて小声で喋った。
「…どこ触ってた。」
「胸だけど‥心拍数を調べただけ、ドキドキって言ったからね、イタズラの許可貰ってるけど、別に変なことしないよ。」
凜は、そっと顔を上げテレビをジーっと見ていた。
「……」
お風呂が沸くと、膝に座る凜に声をかけた。
「先に入って来ていいよ。」
「…わかった。」
凜が入浴後、すぐに晴斗もお風呂に入った‥入浴後、テレビを見ていた。
「学校に引っ越したこと言わないとね。」
「…一緒に行こうね。」
「良いよ。」
スマホで時間を確認すると、22時半頃になっていた。
「あぁ、眠いと思ったら、こんな時間、壁に時計付けるの忘れてた、もう先に寝るね、退いて。」
晴斗が喋ると、寝ていたのかピクッと反応した。
「‥私も疲れて‥ねむたい‥一緒に寝よ。」
「一緒の部屋だからね、おいで。」
凜は眠たそうに目を擦り、足取りも悪く、手を取り二人はベッドにすぐ横になった。
「…9時には起きて、隣とかに挨拶しないとね。」
「…うん、タイマーセットしとくね」
「…ありがと‥俺もセットしとく。」
お互い、おやすみと言って、凜に抱き付かれ、二人はすぐ眠った。
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