第37話歯形とマークはバレる?
二人は学校の駐車場に到着して、晴斗はヘルメットを取るとネックウォーマーを装着して教室に向かった。
教室に着くと、良太と恵に挨拶をして二人は自分の席に座っていた。
話をしてると…女の勘なのか、急に恵は眉間に皺を寄せ、ネックウォーマーを見ると小首を傾げ、晴斗を見て視線が合い、どうしたっと言いながら首を傾げ返すと、恵は顔を横に振り、次は凜に視線を移し視線が合うと自分の首を触り、探りを入れていたが、恵の口がニヤッとするのが見えた。
授業中、隣に座る恵がジェスチャーで口を尖らせ自分の首をツンツンして、知ってるよと教えてきたが、晴斗は小声で何が…と真顔で聞いていた。
授業が終わると、恵は首に触ろうとして、されたんでしょ、晴斗に小声で話し掛けてきたが、真剣な顔で何もないんだけど、と困った顔で言うと凜を連れて教室から出て行った…戻ってくるとニヤッっとしていた。
次の授業から、話し掛けてこなかったが休憩時間に晴斗はトイレと言って教室から1人で出ていった。
昼休みになると、いつものメンバーで中庭に向かった。
急に良太に取って、マークでも嫁に入れられたのかと、笑いながら言われ‥恵は縦に首を振っていた…結局見せたが前もって保健室で貰った絆創膏を跡に付けて、昨日家で転けたら少し傷になっただけと言うと、ふーんと恵は言ったが良太は信じていた。
放課後を迎え‥二人に挨拶をして凜と教室出ようとすると、凜と恵に呼び止められ、誰も居ない場所に連れていかれ、恵に見せて良いよと言い…結局恵だけに見せていた。
凜は真っ赤な顔で…
「…バレちゃったよ。」
目を見開き楽しそうに…
「凄い、噛んだ跡も付いてるよ。ふふっ」
「凜で分かった感じかな。」
「そうだよ、顔に出るし、真っ赤になって、目が泳ぐし、すぐ分かった、まさか噛んでるとは思わなかった、笑うしかないよね。ふふっ」
「やっぱり、凜は顔にでるよね。」
「…恥ずかしいよ。」
凜の頭を撫で…。
「もう、見せたし帰ろうか。」
「…うん」
「見たら、満足したから私もそろそろ行くね、あと、イチャイチャと人前だからね。」
「恵の前だからね、気にしないよ。」
「まあね、二人は見なれたよ、顔真っ赤でイタズラしたくなる。」
「…恥ずかしいから‥やめてね。」
「わかるよ、真っ赤な顔で見られるとイタズラしたくて仕方がない。」
「なんか、晴斗くんが言うと…やっぱり、何でもないよ。」
「…恥ずかしいから、誰にも関係言わないでね。」
了承すると、お互いにまたねと挨拶をして二人は駐車場に向かって歩いていた。
頬っぺたを優しく突っつくと。
「すぐ俯いて歩くけど危ないよ。」
晴斗の目を見て笑みを向けた。
「…うん」
「正直、教室暖かいのに、付けてると暑かったよ。」
「ごめんね…授業中付けて、何も言われなかったね。」
「明日から安心だね。」
「うん安心…帰ったら、頼まれてた買い物行こ。」
二人は話をしながら、バイクに跨がり家に向かって走らせ帰った。
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