第36話翌日の朝…

晴斗は目を覚ました。

…何時だ…凜の部屋、だからかスマホがない。


凜のスマホで時間を確認すると、朝4時過ぎだった。


そっと凜の腕と足を退け、ベッドから出ようとすると服を引っ張られ…「スマホ取りに行くだけ、すぐに戻るよ」言い残し、自室でスマホを取り、トイレに行き‥凜の部屋に戻り横になると抱き付かれて、抱き付き返し、凜が起きるまで目を閉じていた。



急に口に触れた感触でパッと目を開けると、凜と目が合うと、大きく見開きながらえっ‥っと声を発した。

「起こさないように、起きるまで待ってた、いつも寝てる時キスしてたのか。」

目を泳がせ…

「…さぁ」

「嘘すぐわかるよ、勘では親戚の家からかな、変わったし。」

凜は、恥ずかしそうに。

「…うん。」

「よく、晴くんだけ朝ズルいとか、なんとか言えたよね、首を噛まれたのもエスカレートしたんだね。」


凜は恥ずかしそうに。

「…起きないから‥つい。」

「ついって許すけどね、噛んだりマーク付けたり、学校の事も考えてね。」

「…今度から気を付けるね。」


晴斗は目を閉じた。

「急に距離詰めらた時、ストレスもあって嫌悪感が襲ってくる時があった、あの時はごめんね。」 

「うん、いいよ…今からお弁当作ってくるね。」

「一緒に降りるよ。」

…何時だろう


スマホに手を伸ばし確認すると6時半頃、凜はリビングに、晴斗は洗面台に向かい、顔を洗うとリビングに向かった。


7時、皆揃い朝食を食べていたが、両親が晴斗の首に増えたのを見て笑い、凜は真っ赤な顔で俯き、晴斗は納得のいかない表情を見せていた。


凛が何か言ったのか、両親がおかしい表情を晴斗に向け急に父さんは…

「晴斗くん、覚悟しといて。」

「えっ…何を。」


両親の不気味な笑みを見て、凜の満面の笑みを見て…

「なんだよ、まさかあれか、あれなのか察したけど…俺だけ仲間外れの家族会議か。」

「晴斗くんは、勘が鋭くなったね。」



凜は親と話をしていた。


3人から離れてジーっと見ながら晴斗は呟いていた。

「…はぁ、なんだよ、食べたならあっち行ってって、俺も家族じゃないのかよ、なぁ…俺も……。」



ご飯も食べ終えると、両親がチラッと晴斗を見て仕事に向かい、二人は着替えに自室に戻り……リビングでソファーに座った。



ネックウォーマーを付け、何度も顔を動かし見せていた。

「どう、動いても見えない。」

「見えないよ、ごめんね。」

頭を撫で優しく言った。

「もう良いよ、時間が解決するしかないからね。」


嬉しそうに目を見て…

「教えてもらったけど、見えない所にしたら、良かったね。」

「…もう親の言うことを真に受けたらマジでダメだからな、あとさっき何を話した。」


もじもじしながら…後半は小声でボソッと

「…ないしょ……説得するから」

「なんて言った、聞き取れないけど」

「ないしょ。」

「あぁ、やっぱり内緒だよね。」


晴斗は言い残すと、ネックウォーマーを鞄に直し、立ち上がり、両手を広げると凜はソファーから飛び付き、二人は玄関に向かった。


玄関に着くまで凜の息が首に当たっていた。

「ずっと息が首に当たって背筋がゾワッとした。」

「普通に言ってよ、当たって嬉しいよって。」

「なにされても嬉しい訳じゃないよ。」


凜を下ろそうとするが、しがみつき離れず、てこずっていた。


「擽るよ。」

凜は顔を見せると恥ずかしそうに真っ赤になって「ん」と言って目を閉じると、晴斗はキスをした。


「顔真っ赤で可愛いよ、いたずらしていい。」

「…学校行こ。」

「分かったよ。」


凜は降りるとヘルメットをすぐに被り、インナーサンシェードを素早く下ろし、晴斗の次にバイクに跨がり、学校に走らせた。

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