第32話翌朝…

…翌朝‥スマホのアラームで、7時に目を覚まし、座ると隣に寝てる凛と目が合い、ニッコリと可愛い笑みを向けられ、お互い挨拶をした。


「もうご飯作ったの。」

「お弁当も作ったよ。」


お礼を言うと、凜は恥じらいながら、両手を広げ『…起こして』甘えた声で待っていた。


起こそうと、体を向けて抱き締め、キスをして起こすと耳元で『…ありがとう』囁かれ、ベッドを後にした。


「座ってないで、降りるよ。」

「…」


ベッドに座り、言いたげな顔をしてた凜に、晴斗は聞いたが、無言で俯いたのを見て、こっそりと一人で洗面台に向かい、顔を洗ってリビングに向かうと、皆そろっていた。


ご飯を食べ終わると、両親は仕事に向かい、残された二人は着替え‥ソファーに座り、テレビを見ながら話をしていた。

「親が楽しそうにこっちを見てたね。」

「…うん」

「凜が何か言ったんだろうけど、聞いても内緒って言うんだよね。」

「…そうだよ。」


二人きりになると、凜はまた言いたげにそわそわしていた。

「部屋の時からどうした、言いたいことがあるなら言って。」

晴斗が言うと頬を染めて…

「…急に‥キスしてきたから恥ずかしかった。」

「昨日の夜、凜から急にしてきたからね、それより、人の部屋で寝たり、潜り込んだりして、恥ずかしいって、どの口が言ってる。」

「…あの時は暗かったし‥良いんだよ。」

「暗い部屋なら、なにされてもいいよって言ってるもんだよ、そんなこと言ってたらイタズラするよ。」


楽しそうに凜を見て言うと、顔を真っ赤にしてリビングから出て行った、1人残された晴斗は横になり、テレビを見て時間を潰していた。


10分以上経過して戻って来ないことで探し行き、凜の部屋をノックして入るとテレビを見ていた。


ぐるりと部屋を見渡すと、白とピンクを基調とした家具が置かれ所々にぬいぐるみや本もあり、綺麗に掃除され、清潔感がある部屋だった。


「初めて部屋に入ったけど、可愛い部屋だね。」

「…そう思えば‥そうだね、初めて入るね。」

「テレビもあるんだね、リビングで一緒に見てたらいいのに、朝ニュースしかないんだし。」


凜は恥ずかしそうに視線を外し…

「…今日はなんだか、恥ずかしかったからね。」


晴斗は言葉を聞いて、かいたくなり…

「布団に潜り混むのに、やっぱり可愛いなぁ。」

頬を赤く染め、クッションで口元を隠し、恥ずかしそうに睨み…

「…バカにしてるでしょ…言い方で分かるよ。」

「してないよ、可愛くて、変な言い方してたかもね、あと、クッションで隠す場所違うよ、外では気を付けようね。」


チラっと晴斗を見て、恥じらいながら…

「…嬉しそうに言わないでよ。」

「凜のために言ったんだよ。」

「…晴くんは正直すぎるよ。」


凜の隣に座り直し、目を見て優しく頭を撫で…

「今後は‥家族と親戚だけは大切にしたい、正直に思った事を言ってしまう、後で後悔なんてしたくないからね、だから凜にも思ったことを言いたい、本当に凜のことが大好きだからね…もう傷つけたり嫌な思いをさせたくないから、言ったら教えてほしい。」


言い終わると晴斗に抱き付き…

「晴くんの言ったことで傷ついたことないよ、私も晴くんのこと、大好きだから。」


抱き付かれたままで言った。

「ありがと…あと頼まれたりされると、結局断らないのもどうしても、後悔や浮かない表情を見たくない気持ちが勝ってしまう、なら毎日横で寝るって言わないで…俺は男だからね…イタズラしたくなる分かるよね。」

「…分かるよ…たぶん、毎日は言わないよ。」

「添い寝は諦めるって言うんじゃないの。」


凜は不適な笑みを向け、首に手を回し…

「晴くんの弱点が分かったよ。ふふっ」

「でも、からかいたくなると、容赦なく断るからね。」


晴斗は言い終わると、手を振りほどき、立ち上がって表情を見て笑っていた。


「頬を膨らましても、可愛いだけ、断るからね。」

「……」

「喋りすぎた、もう遅刻するかもね。」

凜は恥ずかしそうに…

「…今日は休もう。」

「じゃ、行ってくる待っててね、行くなら待っとくよ。」

凜の言葉を聞いて、そそくさと部屋から出ながら言って、玄関で靴を履いて待っていた。


「ちょっと、意地悪だよ。」

「可愛いから、からかったんだよ。」


恥ずかしそうに手を広げ…

「…こっち来て。」

「からかいたいから、やだね…ほら学校に遅刻するよ。」

頬を膨らませ付いていった。

「……」



…バイクに跨がり、学校に向かった。



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