第30話放課後○発言で帰宅…

晴斗はスマホの目覚ましで起きた。

ピ、ピピ、ピ

…7時か起きないとな


晴斗は朝起きて洗面台で顔を洗い寝癖を直して、リビングに向かった。

「皆おはよう。」

《おはよう》


リビングに晴斗の姿が見えると、凜は近付いてきた。

「晴くん、お弁当、作ったからね。」


晴斗が近付いて来た事で、親の前でもバグをしてきた。

「いっつも弁当ありがとう、でも抱き付く必要あるの。」


晴斗は上目遣いで見られ…

「あるよ、ほら晴くんも…」

…気持ちを分かってほしいんだがなぁ

「…はいはい、」

「ほら、二人とも親の前だからね‥でも晴は急に、寂しがり屋になるからね、凛ちゃんが居ないと寂しがるぐらいもっと積極的にね、。ふふっ」

「うん」

「うんじゃないよ、俺にこんな‥、四六時中続くのか‥心が壊れる。」


凜は俯いて答えた。

「…嫌だった、でも学校ではしないよ。」


凜が悲しそうな顔をしたのが分かると、晴斗は頭を優しく撫でた。

「学校でもされたらね、でも凜にされるのは嫌じゃないよ落ち着くし、急に凜が変わったからね、たぶん気持ちがついて来ないだけ‥かな、だから落ち込まないでね。」

「うん」


皆で朝食を食べて両親は先に仕事に向かい、二人は着替えてリビングでテレビを見ていた。

凜に腕に抱き付かれて、出発の時間が来るまで、テレビを見ていた。


「晴くんは、本当に私の事が‥好きなの。」

「好きだけど。」


凜は頬を赤らめて…

「晴くんは正直に思ったこというから…学校では私の事言わないで‥恥ずかしい。」

「別に嫌がることは言わないよ、もう学校行こうか。」

「いつもの時間より10分早いし、まだ行かないよ。」

「あぁ。」


10分後バイクで学校に向かっていた、赤信号で止まると凜に言った。

「運転中にヘルメットがガンガンあたって痛いし、力いれて引っ付きすぎて痛い、事故るから普通にして。」

「はい。」



教室に着くと良太も恵も居て、お互いに挨拶を交わして話をしていた。


「晴斗、月城さんの親戚の家どうだった。」

「ゲームに買い物、ドライブしたり、楽しかったよ…寝る以外はだけどね、そっちはどうだった。」

晴斗はチラッと凜を見ると目を逸らされた。


「部活に行ったり、友達と遊びに行ったりかな。」


それから時間が経って、昼休みのチャイムが鳴った。

…やっとご飯が食べれるな。


弁当箱を持って飲み物を買って、四人で中庭に向かった。

「それなりの生徒が居るんだね。」

「今日は少ないけど、晴斗くんは初めて来たもんね。」

「初めて昼に来たけど、居やすいね。」


凜は晴斗に弁当箱を渡して皆食べだした。


「晴斗、から揚げ一つ貰っていい、毎回美味しそうに食べてるからさ。」

「別にいいけど、恵もいる、凜の手作り。」


晴斗は、良太と恵にから揚げをあげた。


「晴斗、ホントに美味しいね。」

「毎日凜が作ったから揚げでも、たぶん飽きないね。」

恵と晴斗が発した言葉に凜が反応した。

「たぶんなんだね‥凛ちゃんのお弁当食べたの久しぶりだよ、凛ちゃん可愛いし、ご飯作れて美味しいし‥いい奥さんになるよね。」

「そうだね、いい奥さんになるだろうね。」


凜は隣で噎せていた。

「凜どうした。」


凜は顔を真っ赤にして、お茶を飲み一言。

「もう大丈夫、二人が変な事言うから噎せたでしょ。」

「俺は思った事言っただけなんだけど、てかさ、俺のお茶飲んでるからね、まぁ別にいいけどさ。」

「あっ、ごめんね返すよ。」

「私も晴斗くんと同じ意見だよ、それより、二人ともイチャイチャしたらダメですよ。ふふっ」

「またその言葉か、ただ凜に注意しただけだよ。」

「二人とも、間接キスだよ。」

「今更そんなこと、別に気にしないよ。」

「凜ちゃんは気にしないの。」

「…気にしないよ。」



「二人は夫婦だね、いつもイチャイチャ、呆れちゃったよ。」

「…イラッとするから夫婦って言うな、もう教室に戻ろう。」

「そうだね。」



その後授業が終わり帰る準備をしていた。


恵と良太は教室で二人を弄りだした。

「晴斗くん、家で奥さん怒らせたらダメですよ。」

「…恵‥まだ言うのか、もう分かったよ‥のるよ…可愛い嫁帰るよ。」

「ほら、凜ちゃん、旦那が帰るってよ。ふふっ」

「二人とも、夫婦喧嘩するなよ。」

「…はぁ、良太も言うのか‥でも、またな。」



凜は恥ずかしそうに俯いて付いて行き、駐車場で晴斗が話し掛けると、黙ってバイクに跨がり家に帰った。

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