第28話月曜のお昼までは…

凜が夜寝かせてくれず、朝10時まで寝ていた。

朝起きて右腕が動かず、胸に何かが乗ってる事を、不審に思い横を向いた。

…酷く言っても離れてくれないなぁ

…気持ちも知らずに


「凜、おはよう、いつから起きてた。」

「晴くん、おはよう、うーん9時頃かな。」

「今何時、顔が近いし、腕のけて。」


凜は頬を赤らめて答えた。

「今10時だよ。よく寝てたね。」

「起きてから、ずっと抱き付いてたのか。」

「…まだ一時間ぐらいかな」

「そう、なら腕も足も退けて」

「二度寝して良いよ。」

「しないよ。」

「…わかった」


顔を洗い、リビングに向かうと、美香さんしか居なかった。

「晴斗くんやっと起きたのね、凜ちゃんと仲良く寝てたね。ふふっ」

「凜が何度も潜り込もうとして、強く言うと泣き出して結局寝てましたね。」

「あんまり、泣かせたらダメよ。」

「えぇ、距離感を急に詰められるとどうもね、気を付けます、それより誰か凜に変な事教えてませんよね、二人になると大変で寝れなかった。」

「あら、変なこと教えてないわよ‥ねえ凛ちゃん晴斗くんに何したの。」

「……」

凜は顔を真っ赤にして、晴斗を睨んだ。


「ほら、美香さんに教えて。」

「…晴くん誤解されるでしょ」

「あらまぁ、晴斗くんに何かしてたのね、凛ちゃん聞かないわよ。ふふっ」


凜は、顔を手で隠して座り込んだ。

「悟さんは仕事ですか。」

「仕事に行ってるわ、二人は2階に居る。」

「わかりました‥凛いつ帰る。」

「二人とも、お昼食べて帰りなさいね。」

「はい、お昼食べて帰ります。」

「祐希の部屋に遊びに行ってくるからね。」


凜は恥ずかしながら顔を上げた。

「…わかったよ」


晴斗は2階に上がり祐希の部屋にノックして入った。


「何してる。」

「ゲームだけど、てか、やっと起きたか。」

「凜がずっと話かけて寝かせてくれないからね、あとご飯食べたら帰るから、それまで遊びにきた。」

「晴斗はヘタクソだけど一緒にゲームやるか。」

「ヘタだけどするよ。」


祐希の友達と、ゲームをして時間を潰していた。


11時になり、麻利奈が兄の部屋に入ってきた。

「晴兄ここに居たんだ、息抜きしたいからドライブに連れて行って」

「えっ嫌だよ。」

「昼に帰るんでしょ、30分でいいから、バイク乗せて。」

「良いけど美香さんに許可貰って来て。」

「分かった。」

「そういえば、晴斗はバイクで来たんだったね、また麻利奈に土日呼ばれそうだね。」

「思ったよ…好かれるのも辛いね。」


麻利奈はすぐ許可を貰って来て、30分だけドライブに行って、帰って来ると凜の横に座った。


「凜、テレビ見てるんだね。」

「うん」

「機嫌悪くなくて安心したよ。」

「…帰ったら、うーん何でもない」

凜は晴斗に不適な笑みを見せた。


「変なこと考えてない。」

「…ないしょ」



昼御飯の時間まで、テレビを見て時間を潰していた。


ご飯の時間が来て食べ終わり、帰る準備をして外に出た。

「晴兄と凜姉ちゃんまた来てよね。」

「また遊びに来るよ。」

「気を付けて帰るのよ。」

「気を付けます。」


お礼を言ってバイクに乗って、自宅に走らせた。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る