第25話ドライブ後は、凜が不機嫌に……

晴斗と麻利奈は、一時間走って、家に帰ってきた。


《ただいま》

《おかえり》


リビングに入ると、凜の姿がなかった。


「父さん、凜どこ行ったか知らない?」

「…そうだね、機嫌悪くなって、寝室に行った。」

「やっぱり機嫌悪いよね…。」

「凜の所に行ってあげて。」

「仕方がない、自分で招いた事だしね。」

「父さんでも機嫌直せなかったよ。」

「ですよねぇ、やっぱり来るまで待っとこうかなぁ。」


麻利奈は晴斗を睨んで言った

「晴兄は、凜姉ちゃんの所に行って。」

「冗談だよ、そんなに睨まなくても。」


凜が居る部屋に入ると、角に座って、晴斗を睨み付けていた。

「麻利奈とドライブ行っただけで、そんなに怒らなくても。」

「……」

凜は、瞬きもせず、晴斗を鋭くにらんだ。

「…睨まなくても、ごめん。」

「……」

凜は手を前に出して、こっちに来いと、合図を出し晴斗はそれに従った。


「凜さん、なぜそこまで怒る、てか浮気した人を見つけた、みたいな目を向けられても困る。」

「…それは‥そうだけど。」

「なんで、麻利奈と仲良くしたら、怒るの。」

「…それは、その。」

「それは、嫉妬ですか。」

「…うん」

「そこまで家族として、大切に思われてるんだね。」


そこまで聞くと、凜は寂しそうな目をした。

「…やっぱり抜けてるね。」

「思ったことを、言っただけなんだけど。」

「…晴くんらしいね。」

「凜は、寂しがるよね。」

「そうかもね…でも晴くんが居ると安心するよ。」

「俺も、凜がいると、本当に落ち着くよ。」

「…良かったよ。」


晴斗は凜の目を見て話し出した。

「でも凜に、彼氏が出来るまで、甘えて良いからね、結婚したら、その人にしないとね。」

「…なぜ、そんなこと言うの、ひどいよ」

「酷いって、凜だけは、幸せになって欲しいからね。」

「私だけって…」

「何でもないよ、忘れて…もうリビングに行こ。」

「…晴くん、誤魔化さないでよ…」

「…誤魔化してないよ。」

「…誤魔化しても分かるよ‥だから教えてよ‥」


「あぁ、前にも言ったけど、

俺は他人を信じない、信じようと思わない、自分と家族の事を言いたくない、大事な事を喋らない男と、一緒に居てくれる、女性が居ると思うかって事だよ、ほらリビングに行こ。」


凜は晴斗の目を見て言った。

「…なら私が‥いてあげる。」


晴斗は首を横に降って、答えた

「凜が本当に、一緒に居たいと思う人が現れるから、その人に言ってあげてね…今からショッピングに行くから、先にリビングで待っとくよ。」


晴斗の去り際に凜がいい放った。

「…私、本気だよ。」

「凄く嬉しいけど、気持ちだけ受け取るね。」


晴斗に言った事を思い出し、恥ずかしがっていた。



「凜姉ちゃん、早く出てきて、今からショッピングに行くよ。」

「今、行くね。」


それからショッピングに向かった…







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