第12話登校二日目は…

朝、寒さで目を覚ました。

…6時半過ぎか、起きるにはまだ早いけど、トイレ行こう。


…あれ少し声が聞こえるな、トイレ行って降りるかな。



「二人ともおはよう。」

《おはよう、起きたね》

「ふぁー、まだ眠いから顔洗ってくる。」

眠たい目を擦り顔を洗った

…やっぱり目が覚めるわぁ、寝癖も直さないといけないな。


「父さん、おはよう。」

「おはよう晴斗くん。」

「晴くんお弁当作ったからね。バッグ小さいから入らないでしょ、私の鞄に入れとくね。」

「ありがとう凜、助かる。」

「晴、嬉しそうだね。」

「それは…ねぇー、高校生になって初めて弁当作って貰った‥からね。」

頭をかきながら答えた。


「凜ちゃん、朝早くから起きて、晴くんに作ってあげるって、張りきってたのよ。ふふっ」

「…言わないでよ」

「ホントに晴斗くんに凜を任せたよ。」

「と‥父さん?…意味深な笑みを俺に向けて、いったい何に対して凜を俺に任せたんだい。」

…なっなんだ今の笑みは、血の気が一瞬引いたぞ。


「晴斗くん、凜を大切にしてね。」

「会ってまだ浅いけど、もう凜も父さんも大切にしてますよ。」

「そうか、なら良かったよ。」

「ほらご飯食べるよ。」

《いただきます。》

…和食、鯖が美味しい。


《ごちそうさまでした。》

20分になると、両親が仕事に行った。


「45分までには家出るよ」

「はーい」

「昨日言ってた、白のパーカー着るんだっけ?」

「着るよ。」


「昨日言ってた白のパーカー持ってきたよ。」

「…ありがとぅ」

40分まで身支度をして出掛けた

バイクのエンジンをかけた。

キュキュ‥ブーンブーン

「乗っていいよ。」

「分かった。」

「あと、凜の鞄に制服と弁当入ってるし、手を回したら俺の制服ごと、後ろから掴んでてもらっていい。手も寒くないだろうし。」

「…うん、分かった。」

「では行くよー」

30分ほど走りコンビニに1人で入って、学校に着いた。


「もう降りていいよ。」

「……」

「やっぱり注目されるね。ははっ」

「すぐなれるよ。」

「あっこれ、寒いからコンビニで買った、ココア温いよ。それと弁当2つあるからね、鞄持つよ」

「…ありがとね」

視線を無視して、会話をしながら教室に入って行った。


…もう良太と恵来てるのか。

「おはよう」

お互い挨拶を交わした。


「月城さん、二人ともペアルックだね。」

「まぁなー、良太ほら、ヘルメットも同じメーカーだから気にするな。」

…晴斗ってやっぱりどっか抜けてるよな

「あぁ、そうだよね。」

…制服に着替えるのも寒くてめんどくさいな、しっかし教室でも視線向けられるのか、向けてくるクセに話し掛けてこないんだよなぁ。ふしぎだなぁ。

4人で会話をしてるとチャイムがなった。

キーンコーンカーンコーン

ガラガラ


ホームルームも終わり4時間目の授業も終わった。




凜と良太と恵が机をくっ付けて集まってきた。

「晴くんお弁当食べよ」

「食べようか。」

「晴斗くん凜ちゃんの手作り弁当貰ってから嬉しそうだね。」

「そりゃ、弁当作ってもらったの初めてだからね、楽しみにしてたよ、前の高校では1人暮らしでキッチンに立つことあんまりないし。」

「晴斗って前の高校入学して今までどんな生活をしてた、想像出来ないんだけど、教えて。」

「良太、そこ聞いちゃう?仕方ないなぁ、だが言いたくないな。」

「照れても、誉めてないからな。」

「イヤー…苦笑いなんだけどね。面白い話無いんだけど。」

「…」

「3人とも、そんなに興味持って、聞きたい感じかな?」

「晴斗くん、そこまで興味持たせて言わないとかないよ。」

…えっどこに興味もったかな。


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