第9話 休講日

 ごきげんいかがですか?


 今シーズン初めて、扇風機を使いました。梅雨入り前にもかかわらず、すでに初夏ですね。


 昨日、今日と、わたしにしては珍しく、二日続けて知り合いと外出をしました。知り合いは多忙なビジネスパーソンですが、たまたま連休が取れたそうです。わたしはもう半永久的に連休ですので、うらやましさ半分、申し訳なさ半分という気持ちになりましたが、もう、頑張らないで流れに身を任せて楽しく生きようと決めているので、その決意のまま、知り合いの言うままに行くこととしました。


 昨日は、ホームセンターに行ったのですが、主たる目的であった、知り合いの希望する商品は店頭になく、その一方で、わたしときたら、かわいいねこのクッションに一目惚れしてしまい「枕にする」という名目で二匹連れて帰りました。二匹連れ帰ったのはですね、わたしは頭が高くないと眠れないからです。しかし、いざウチで二匹の眠そうな、おとぼけ顔を見るにつけ、愛らしさがMAXになってしまい「ああ、わたしにはこの子たちを枕に出来ない」と思い、廃棄しようと思っていたボロ枕を取り返して来て、二匹はお側にはべらしすことにしました。今月は正直、金欠なのですが、まあ生きていけるでしょう。それに、二匹に癒されることはお金に変えがたいものです。しかし、金遣いが荒くて、体重が減るのは躁病の前触れの可能性もあります。みなさんとのお別れの日も近いかもしれません。それまで、出来ましたら、おつきあい下さいね。


 今日は午前中、わたしが内科に行ったので、午後から、ららぽーと横浜で、知り合いと、おちあいました。映画を観る事はすでに決まっていたのですが何を観るかは、事前の取り決めで、わたしが上映時間に間に合ったら『キングダム』もし、ダメだったら今日封切りの『コンフィデンスマンJP』としていました。わたしは出来れば『キングダム』が観たかったのですが、調剤薬局を出たときにタイムリミット十五分前で、正直ムリだと思いました。実は昨日、帰りに乗るつもりだったバスが学生たちで混んでいたので、青春の臭いが嫌いなわたしはバスに乗らずに二キロ強の帰り道を歩いてしまったのです。ねこ二匹その他日用品をわんさかと抱えてね。なので日頃運動を一切しないわたしは今日、かなり疲れていたのです。ところが、鴨居駅の上り階段で突然、目の前に長身の女性の美しい背中をバッチリ見てしまったら、なぜか、昨日の疲れがウソのように消えてしまいました。前にも他のクマが似たような経験を報告してましたね。覚えていますか? 美しい人からは、なにか疲労回復に役立つ物質でも出ているのでしょうか? もし、皆さんの中に製薬会社の方がいらっしゃいましたら、ぜひ研究するといいなと思います。まあ、とにかく『キングダム』に間に合いましたよ。汗だくですがね。

 実写映画版『キングダム』ですが、わたしは原先生にはとても申し訳ないのですが、正直、漫画よりはるかに面白かったです。ところが原作漫画ファンの知り合いは、今ひとつだったそうです。わたしはいわゆる「ジャンプ系」の漫画の絵柄が苦手なのです。原作の連載誌は『ヤングジャンプ』ですが、原先生の画風も完全にそうですよね。原作漫画も借りて読んでいましたが、途中放棄してしまいました。「ジャンプ系」で好きなのは鳥山先生と秋本先生の絵柄ぐらいです。


 話は変わって、わたしは幻冬舎社長見城徹を見損ないました。理由は皆さんご存知でしょう。わたしは一時期、角川春樹の右腕から、幻冬舎を立ち上げるまでの見城の破天荒な生き方に興味をもち、著書まで読みました。ロマンを語ると言うか耽溺しちゃう人だと感じました。わたしは幻冬舎はビジネス書や実用書で儲けて、そのお金を小説・文芸につぎ込む、心から小説家を大事にする出版社だと思っていましたが、そうでないことが知れて、たいへんがっかりしました。今後、百田尚樹以外の気概のある小説家は、幻冬舎ではない出版社から小説を出すことを強く希望します。ただ、他の出版社がいいのかと言うと、似たり寄ったりの気がしますがね……


 今回が休講日なのは、いくら勉強家を名乗っていても、毎日テーマを作って、手前勝手な主張をするのが厳しくなって来たからです。わたしの浅学では、もう、持ちネタというかバリエーションがありません。勉強が追いつかないのです。手の内を明かせば、あとはプロ野球ネタぐらいしかないのです。さてどうしたものか? さらに、いつも適当なことを語ってはいますが、毎回、念のためにネットで資料を確認し、誤りのないように気をつけているので、無茶苦茶、時間がかかります。いやあ、進退極まれり。毎日連載をやめて、時々掲載にするか、キリの良い次回でやめちゃうか目下検討中です。どうも、最近の新作はうまく行きません。ただのホラ吹きエッセイに軌道修正しましょうか? 未完の小説書きに戻るかも知れませんね。

 ではごきげんよう。また勉強して来ます。

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