第6話 「純日本人」の恐怖

 ごきげんいかがですか?


 Safariの最新版をダウンロードしましたら、ネットがカメさんになってしまいました。やめとけばよかったですね。Appleさんはアメリカ人だからなあ。と、国で人を判断するのはいけませんね。個々のパーソナリティで判断しないといけませんね。反省。

 しかし、今回のシリーズは正直に言って難しいです。今までは言いたいことを適当に喋って、オチをつければよかったようですが(一応、別人格ですので客観的に見ています)、わたしは「勉強家」ですから、とりあえず、ちゃんと勉強しなければなりません。もちろん、嫌いな分野の勉強はしませんので、楽しくはあるんですが、正確を期すために裏付けを取ったり。毎回自分なりの推論を出したりするのがたいへんです。しかし、連載二本ぶった斬って、新装開店したにしては閑古鳥がもう鳴いています。万が一、しらけどりが南の空に飛んで行くようになったら、私も庵ごとリストラでしょう。みじめ、みじめ。


 さて「選民思想」はご存知ですよね。その筆頭はヒトラーのユダヤ人迫害ですが、なんでユダヤ人がターゲットになったのでしょうね? 西洋史は苦手なのでよくわかりませんが、まずはユダヤ人が母国を追われ、世界中に散らばっていたこと。商才に長けた人が多く割合と裕福だったことあたりでしょうか。そうすると突き詰めれば、貧乏で画家になり損なったヒトラーのやっかみが原因という恐ろしい推論が出てきました。ヒトラーが画家として成功していたら、日本に原爆は落とされなかったかもしれません。完全に「風が吹けば桶屋が儲かる」ですけどね。

 余談ですが、桶屋で思い出しました。「床屋」って若い人はともかく、年齢のいった人なら普通に使いますよね。お店側だって「まちの床屋さん」なんて看板を平気で出しています。でも、少なくとも出版大手の小学館はこの言葉を差別的表現に指定しています。憲法で認められている、表現の自由を言論を扱う出版社が義務と責任を放棄している感じがします。たぶん、面倒くさい団体に脅迫されたのでしょう。


 さて、日本人にも「選民思想」が潜在的にあると思いませんか? 若い人はK−POPや韓流アイドルを見慣れているのでともかくとして、一定の年齢を超えている人は、中国や朝鮮の人をどう思っていますか? たぶん、見下していますよね。古代の日本にとって中国や朝鮮は新しい文化をもたらす、尊敬する先輩であったはずです。それが、前の対戦での日本軍の悪逆非道ぶりは筆舌に尽くし難いものがあります。旧日本軍についての勉強はしてないんでわからないんですが、なんでしょう、陸軍と海軍の仲がメチャクチャ悪かったようです。特に陸軍の横暴さはかなり危険だったようですね。中国には日本軍最強と言われた、関東軍がいて、満洲帝国を強引に作ってしまいました。『ラストエンペラー』の国です。


 日本人を狂気に走らせたのは、将校から一兵卒に至るまで、自分は「純日本人」だという気持ちがあったと思うのです。

 しかし、日本で純潔を保っているのはアイヌの方と沖縄の一部の方だけだと私は主張します。

 古来、日本には様々な人種がいて、交流のし過ぎで、もうわけがわからなくなっていたというのが一点。次に中国や朝鮮の人々が来日し、交流をしていたのですから、そこで血が混ざっただろうというのが一点。シルクロードを進んで、中国に来たペルシャ系の商人などは絶対に来日したはずですから、そこで血が混ざるであろうという一点。種子島伝来以前にも西洋の船が難破して、日本に西洋人が上陸し、多くは“鬼”扱いされて桃太郎だかウルトラマンタロウに退治されましたが、うまいこと村に溶け込んで土着した人がいないわけないので血が混ざるという一点。ロシア人が越後や蝦夷地に絶対に来ていたという一点。


 わたしが考えただけでも、これだけの可能性があるのです。江戸時代の鎖国政策が私たちに強い印象を残しているので、日本は閉鎖的だと思いがちですが、実際は門戸を開いていたと思いますよ。よく、ご両親が日本人なのにどう見てもハーフな人がいますよね。きっとその人の遠いご先祖に西洋人がいて、母国にはもう戻れないと諦観して、村に溶け込んでいった悲哀な背中を思い浮かべます。

 ではごきげんよう。また勉強して来ます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る