第8話 こころが決壊する時

 その日以来、安曇野は玲佳を自分の監視下に置き、試合での良かった点や直すべき点を、本人へ直接伝えるようにした。仲間のマイナス面を自分ひとりで背負い込むよりは、本人と共有し一緒に改善策を練ろうというのが彼女の考えだった。最初は厳しいダメ出しばかりで萎縮していた玲佳だったが次第に褒められる事も増え始め、最近では率先して彼女のアドバイスに耳を傾けるようになっていた。


「――この場面ではね、もっと大胆に攻めた方がいいと思うの」

「わかりました、沙織さん」


 安曇野本人も、玲佳の試合ぶりをじっくりと観るようになってから、その巨躯から生み出されるダイナミックな闘いっぷりに目を見張る事が多くなった。知恵を使ったインサイドワークは相変わらずダメだが、こと肉弾戦においては他の《ベスティア》たちにも引けを取らない――いや、それ以上のものを彼女は持っている。身体の大きさを最大限に活かしたファイトを突き進めていけば、将来はこの道プロレスで大成するのではないか?と期待する一方で、最大のネックになるような不安材料もあった。


 それは玲佳自身の、精神面メンタルの不安定さだ。


 彼女に一切の心配事がない時は、下手ながらものびのびと闘っているので問題はないのだが、何かの拍子で気が落ち込んでしまうと途端に動きにムラができ、第三者から見れば不真面目に試合をしているように映ってしまうのだ。

 アドバイスし始めた当初は出来・不出来の間隔がほぼ均等だったが、ここの所注意散漫になる事が多く、叱咤する回数も日に日に増えてきた。このままではいけない――安曇野は思考を巡らせる。玲佳に出来るだけ精神的負荷をかけず、状況を好転させるべく始めた指導だったがなかなか成果には結び付かない。


 一体原因は何なのか?


 これは一度、腹を割って彼女と話し合わなければならない。根本的な原因がわかればもっと、玲佳の事を理解してあげられると考えたのだ。

 ベスティアの長である事の責任を、今頃になって思い知らされる安曇野であった。



「――何よ、沙織?」


 試合会場の廊下で、出番待ちをしていた鹿島は突然安曇野に声を掛けられた。

 ベスティアの仲間同士ではあるが、決して仲が良いとは言い難いふたり。いつもは鹿島から声を掛ける事はあっても、安曇野からはまずありえない。それが今日、普段はお高くとまっている彼女が下手に出て、自分に助けを求めに来るとは、余程切羽詰まっているかのどちらかだろう。鹿島は肚から込み上げる笑いを押さえ、努めて冷静に対応をする。


「あ、えーっと。多恵って玲佳とは仲いいんだ……よね?」

「そうだよ。それがどうかした?」

「ちょっと聞きたいの。玲佳ってさ、今……悩んだりとかしてない? 直接相談とかじゃなくても心配事の欠片みたいなの、彼女から聞いてないかな?」


 そういう事か――鹿島は納得した。先日より続いている有馬玲佳の件の、問題解決の糸口を手繰るべく、彼女と一緒にいる事の多い自分に、、と。


「ごめん、何も聞いてないや。付き合いは結構長いけど、あんまり自分の事話さないんだよねあの娘」


 申し訳なさそうに手を合わせ謝る鹿島。手掛かりが得られなかった安曇野は、一瞬残念そうな表情を見せたが、すぐに元に戻し天を仰ぎ見た。


「そっか。これはちょっと厳しいな……」


 全く打つ手無しの安曇野に対し、僅かばかりの同情心が芽生えた鹿島は、何か彼女の手助けになればと、過去の記憶を少しづつ頭の中から手繰り寄せていく。


 自信満々な自分とは違い、自己主張をあまりせず、常に後ろを付いて回っている玲佳。彼女と接した長い時間の中から、安曇野の手助けのヒントとなるような情報インフォメーションがあるか、脳の記憶装置メモリーを高速回転させ選別をする。

 様々な記憶が頭の中を過っていく中、気掛かり――という程ではないが、彼女にしては珍しく弱音を溢す場面が浮かび上がった。


 多恵ちゃん、眠れてる? 最近さぁあまり熟睡できないんだよねぇ……え、何か悩んでるかって? そんな大袈裟なもんじゃないけどちょっと、ね。


 玲佳が安曇野から数日前、プロレスではなくタレント活動中の待ち時間に、とあるスタジオの片隅での雑談中に出た言葉だった。その時は彼女の様子が特別変だとも思わず、「プロレスと芸能との両立はやっぱり大変だよね」位にしか受け取っていなかった鹿島であった。


「ストレス……かな? まだ断定はできないけど。参考になったわ多恵、本当にありがとう」

 

 両手でしっかりと鹿島の手を握り、感謝の意を表す安曇野。

 彼女から褒められた事は今まで全くけども、例の醒めた表情で照れ隠しもせずストレートに感情を出すなんて、女子プロレスに参入し美獣軍団ベッラ・ベスティアをスタートさせてから初めてではないだろうか。女性らしい温和な表情をする安曇野を見て鹿島は、ちょっとだけ彼女との心の距離が縮まったような気がした。



 雲ひとつない晴天の空の下、桃色兎は華麗に宙を舞う―― 


 今日は珍しく野外での興行だ。普段は大小様々な収容人数キャパシティの体育館やイベントホール等で試合は行われるが、年に数回はこうしてテレビ局主催のイベントや、地方の商工会が取り仕切る季節のお祭りに駆り出され、リングを組んで試合をするのだ。若いミュージシャンやご当地アイドルのライブも当然人気があるが、知らない人でも一目見たら、その面白さに引き込む事のできるプロレスも、こういった催物には欠かせないコンテンツなのである。


 バニー=郁美はこういった、野外での試合はむしろ好きな方であった。選手の一部にはインドア会場以外の興行を一段低くみる者もいるが、突き抜けた空のもとで老若男女の観衆が、リング上の選手が繰り出す一挙手一投足に一喜一憂する光景は、プロレス本来の姿であり魅力なのである、と彼女は考えている。


 今日の対戦相手はと評される若手選手。催事仕様で特別に猫モチーフの覆面を着け、《ダークネスキャット》と名乗り郁美の対角線上で睨みを利かせていた。覆面女子同士の対決、正統派テクニカ悪役ルーダという対立構造――これ以上ない、プロレス初心者にも分かりやすい筋書きアングルだ。

 悪役とはいえこのダークネスキャットは、MAXバニーのスピードに付いていける程の身体能力を持っており、試合は互いの技術がぶつかり合う好勝負となっていた。


「反則だぞ、レフェリー!」


 リングの外側にあるエプロンサイドで、トップロープとセカンドロープを巧みに使い、バニーの両腕を固定させ身動きを取れなくしたキャットは、ブーイングが飛ぶ中でも平然とした態度で、好き放題に殴る蹴るを繰り返す。

 観衆の怒りヒートを最大限に引き出すべく、もっと叫べと煽り立てる彼女の表情は普段の真面目さは何処へやら、すっかりに酔いしれていた。いや、真面目だからこそ自分の役割をきちんと理解し、持てる能力すべてをに注いでいるのだ。


「バニーがんばってぇ!」


 ピンチに追い込まれ、子供たちから可愛らしくも熱の入った応援をうけるバニー。ここで悪の軍門に下る事になれば、スーパーヒーローの名が廃るというもの。桃色兎は歯を食い縛り反撃の機会をじっと待つ。

 憎きキャットが狭いエプロンサイドの一番端まで移動すると、人差し指を天に突き立て「これで終わりだ!」と絶叫するや猛ダッシュで駆け出し、磔状態となっているバニーの顔に向けてドロップキックを放たんとする。

 だがバニーは絡まったロープをぎゅっと掴み、後方回転しリングの中へ戻ってキャットの攻撃を間一髪で防ぐ。反対に回転した事で枷となっていたロープは外れ自由の身となった桃色兎は、攻撃が不発に終わりエプロンで横たわっているキャットに対し、ふわりとロープを飛び越え彼女の腹部に向けて頭突きを敢行した――原爆式トペトペ・アトミコが炸裂する。広いリング内とは違い一歩間違えれば、固いアスファルトの地面へと頭から落下しかねない、狭い場所での空中弾が見事に決まりギャラリーは大いに沸いた。


「よっしゃ、いくぞぉ!」


 腹を押さえ苦しんでいるキャットを無理矢理リングへ連れ戻し、今度はバニーが観衆たちに反撃をアピールした。

 最初に内腿へローキック、次に腹部へミドルキック、そして最後は顎下を狙ってローリングソバットというコンボ技を決め、悪の猫仮面をマットへ沈めたバニーはコーナーポストの頂上へ一気に駆け上がると、何の躊躇もなしにバック宙をし大の字状態のキャットへボディプレスを敢行する。いわゆる月面水爆ムーンサルト・プレスというやつだ。

 しかしバニーを待っていたのは突き立てたキャットの両膝だった。彼女は剣山の如き膝を腹部にまともに受け、キャンバスの上を転げ回り悶絶する。


 暗黒の猫・ダークネスキャットの眼が冷たく光る――次の技で試合を終わらせるつもりだ。


 腹を押さえて踞るバニーに嫌らしくゆっくりと近寄り、腰に手を回し彼女の身体を持上げる。どうやらパワーボム系の技を敢行するようだ。只でさえ軽量のバニーが勢いよく振り落とされ、マットへ頭部なり背中を叩き付けられれば、彼女が受けるダメージは素人目にも明らかだ。

 バニーの身体が最頂点まで持ち上がり、約三秒間の停止時間の後にキャットが叫ぶ。


「フィニィィッシュ!」


 ギャラリーに響き渡るキャットの終了宣言と同時に、バニーの身体は真っ逆さまに落とされた――ダークネスキャットの必殺技、フリーフォール・ボムだ。遊園地の絶叫マシーンの如く急角度で、マットに落下していく様はやられる側は当然、観る側にも戦慄と恐怖を与える事のできる説得力のある技だ。


 異なる性別や年齢――様々な声色の声援が飛び交う中、小さな女の子がバニーの名を力一杯絶叫する。


 その声に反応したのか、絶体絶命の桃色兎は自分の両足首をキャットの首に引っ掛け、勢いよく上半身を弓形に反らせた。重力プラス遠心力により前のめりとなった暗黒猫は、姿勢を保つ事が出来なくなり逆に彼女自身が、マットへ脳天を突き刺してしまった。

 起死回生の逆転技である縦回転式脳天杭打ちフランケンシュタイナーが見事に炸裂し、衝撃をまともに喰らったキャットは大の字になって倒れた。


 観衆たちの熱視線がバニーへと注がれる。彼女はコーナーポストの頂点へと駆け登り、真下のキャットの位置を再確認した。はたしてバニーがどんな技を見せてくれるのか? 期待と興奮が高まっていく。

 面積の狭いコーナーポストの最頂点を踏み切り、MAXバニーが宙に舞う。上空で木の葉のようにひらりと後方回転した後に、重力に任せて一気に落下し真下の敵を押し潰す――きわめて難易度の高い流星式体潰しシューティングスター・プレスが決まった瞬間、見物客たちから一斉に「おぉっ!」という歓声が起きた。プロレスをよく知らないからはその技の見事さに、逆にプロレスをよく知っている人たちからは入場無料フリーの試合であるにも関わらず、こんな大技を惜しげもなく披露してくれるバニーの気っ風の良さに――というように聞こえる音は同じなれど、それぞれに異なった意味合いを持つ歓声をあげるのだった。


「……ツゥ、スリィ!」


 レフェリーが三つマットを叩き終え、MAXバニーの勝利が決定した瞬間、今日のイベントで最も大きな歓声と拍手がギャラリーから沸き上がった。太平洋女子がこの催事に提供した女子プロレスへ、そしてこの試合の勝者であるバニーへ対して、である。


 これをきっかけに、誰か一人でも会場にも足を運んでくれればいいな――ギャラリーからの声援を浴びながらマスクの下の郁美はそう思った。



 先程からかれこれ十分以上も、化粧室の鏡の前で自分の顔と「睨めっこ」をしている玲佳。はち切れんばかりの肉体を、申し訳程度に虹色のビキニで隠しは既に万全だが、気持ちはなかなかへ入って行かない。ドアの向こうではスタジオ入りの時間を心配するマネージャーが、ピンク色の扉を何度もノックして玲佳を呼び出そうとしていた。

 

 玲佳はこの日、久しぶりのタレント活動で都内にある小さな撮影スタジオに来ていた。


 とはいっても仕事の内容は、日常の様々な情報をお茶の間に届ける情報番組でも、ハメを外して大騒ぎするバラエティ番組の収録でもない。「大人のトーク」と称する下ネタが満載の、深夜に放映されている俗にいう「お色気番組」という類いのものだ。

 MCの中年男性タレントが背後にずらりと並んだ、きわどいビキニ姿をした数名若手女性モデルやタレントを相手に、セクハラまがいの質問をして笑いを取るという、三十年以上前の地上波深夜番組のノリで意外にも、若い視聴者からもかなりの支持を受けているネット放送用番組であった――玲佳はそんな番組に急遽「欠員要員」として駆り出されたのだ。

 玲佳本人はこの番組を観た事も聞いた事もなく、出演するにあたって参考に一度観せてもらったが、男性目線なこの番組に全く興味が沸くはずもなく、断れるものならキャンセルしたかったが自分の立場上ノーといえる訳はない。気持ちの整理がつかないまま玲佳は無意識のまま、マネージャーの誘導でタクシーに乗り収録現場へ入っていた。


 それまで何度も聞こえていたノックの音が急に止まった。痺れを切らしたマネージャーが化粧室に入ってきたのだ。洗面台の蛇口を捻り水を噴出させたまま鏡を睨んでいた玲佳がはっと振り向いた。


「何、顔が真っ青じゃないの玲佳。さあ、これを着て」


 マネージャーは象牙色アイボリーのバスローブを彼女に羽織らせた。少しだけだが玲佳の顔に暖色が戻る。


「私……でいいんですかね? こんなでかい女があの場所に居て。寸胴でくびれも無いし、見た目より胸だって大きくないし」

「ちょっとはになってきたみたいね?」

「いえ、あの……お仕事ですから」


 おどおどした態度の玲佳の両腕を、マネージャーががっちり握りこう言い聞かせた。


「あなたはね――モラルだの何だの気に掛けているようだけど、それじゃあこの世界では食っていけないの。タレントとして大成したいなら多少のもこなして、誰かの目に留まらなければこの世界にいる意味なんてない。分かるよね?」


 威圧感のあるマネージャーの言葉に、反論する余地もなく玲佳は黙ってコクリと首を縦に振った。



 番組収録中のスタジオの中は、常に笑いで溢れていた。


 これが全国で放映される大規模のものであれば、どんなに笑いが起きようともスタッフたちの頭の片隅には、下手なものを茶の間に送り出せないという緊張感がどこかにあるが、視聴者がある程度限定されているWEB専用番組ではそんな事はお構い無し。スタジオの楽しげな雰囲気をそのままネットに乗せ、パソコンや携帯端末などで視聴しているユーザーに届けているのだ。悪く言えばあまりに素人臭く、よく言えばスタッフとキャストとの壁がないリラックスした番組作りである。


 ――あ~あ、退屈。早く収録が終らないかなぁ


 番組を進行している中年お笑い芸人の、いつ終わるのかわからないトークに半ばうんざりしながら玲佳は、ただ美術セットのように円筒型の椅子に座って微笑みをうかべていた。

 横目でちらりと自分と同じ「ビキニ要員」の顔ぶれをチェックするが、見た事も聞いた事も無いようなグラビアタレントばかりで、この業界における己の地位ポジションを痛感した。自分が彼女たちを知らないように、誰も自分の事を知っている人間がいないという現実をだ。だがそんな事はお構い無し、この場にいるどの女性出演者も誰よりもも一歩でも先んじたいが為に、決して二枚目とは言えない中年お笑い芸人に愛想を振り撒き続けていた。


「――そこのデカイの。そんなにここが退屈なら、とっとと帰ってよ」


 ぼおっとしていた玲佳の耳に、誰かが罵声を浴びせた。彼女が声の方をみればそこには、鼻の下を伸ばしてニヤニヤ笑いが止まらない中年芸人に、べったりと密着しご機嫌をとっている二十代半ばの女性の姿があった。


 成人以上の男性ならば一度はなっている、人気セクシー女優・愛野あいの麻耶まやだ。今回呼ばれた女性出演者の中ではいちばんギャラが高く、知名度があるにも拘わらずこのようだ。アダルトビデオ業界内での知名度では飽き足らず、一般層への進出を狙っているようで今回の収録でも、やたらと番組ホストの中年芸人に絡んで、自分の存在を猛烈アピールしていた。


 そんな人一倍承認欲求の強い彼女が、一番やる気のない玲佳にのだった。


「えっ? あの……わたしそんなつもりは……」


 恫喝されて狼狽える玲佳に、スケベ面の中年芸人は隣にいる摩耶の肩を抱き、冷静になるよう宥めたが、怯える彼女の表情が摩耶の持つSっ気へ更に火を付けた。


「ホントどうしようもないわね――図体がデカいだけで何にも役に立ってないじゃない。何、プロレスラーもやってるって? はっ、あんたみたいなウスノロじゃどうせリングの上で突っ立ってるだけでしょ。芸能界舐めんじゃないわよ!」


 鬼の形相で捲し立てる摩耶の罵詈雑言に、閉じ込めていた少女時代のトラウマがフラッシュバックする。


 ……デカいだけで、トロくて鈍くて全然つまんないんだよ、お前は!


 同級生の卑下した笑い顔が幾重にも重なって頭の中を覆い尽くすと同時に、彼女の精神状態はひとりぼっちだった当時に逆戻りしていた。


 いや、やめて!

 どうしてわたしだけが、ひとりぼっちにならなきゃいけないの?


 玲佳の髪を摩耶が乱暴に掴んだ。ただ震えるだけで反論もしてこない彼女に痺れを切らしたのだ。


「ほらどうした。何も言い返せないのかよ? え、さんよぉ!」


 涙で潤んだ玲佳の瞳を見て、嗜虐心が高ぶった摩耶は彼女の丸い顔へ一発、もう一発とビンタを張る。頬に掌が当たる度に、目から零れ落ちる涙に摩耶の心は昂った。

 元・不良ヤンキーである摩耶の怒りに一度火が点けば、もう芸能界もヘッタくれもあったものではない。それまで甘い顔をしていた中年芸人や周りのスタッフも、総出でふたりを引き剥がそうとするがなかなか簡単にはいかない。


 悲鳴と共に乾いた破裂音が大きく響いた。


 音の方向へ一斉に皆が顔を向けると、そこにはスタジオの硬く冷たい白い床の上へ、目を閉じて横たわっている摩耶と――ビキニのトップスの紐が切れ、今にも露出せんとする乳房を、腕でしっかり押さえながら肩で息を切らしている玲佳の姿があった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る