応援コメント

第6話 エロティシズムの宇宙論」への応援コメント

  • 乙一さんを彷彿とさせます。剥がされた爪痕から流れる血液が象徴する、まだ生きているという自覚。しかし、快楽が概念でしかないと気づいた時、微小な幾千のと舌感じたものは「時間か」と驚嘆する。その瞬間から、未来永劫終わることのない「刹那」に焼かれ続ける事だろう。物語をラスト一行が鮮烈です。第5話の『残響世界』にも通じる「永遠」を底流に据えた世界観でしょうか。この世界観をもっと膨らませて、観念的で甘美な物語を創り出して欲しいです。

    作者からの返信

    @ugauganaさま〜

    いつもありがとうございます〜。

    乙一さん! デビュー作だけ読みました。いや、もっと読まなければいけませんね(^^;;
    日本文学を好きになれず、読まない時期が長かったので、読むべき有名作家さんが、未読のままであることに、最近、小さくなっています。。

    「エロティシズムの宇宙論」は、性を真面目に考えると、生に通じて、死に通じて、結果(なぜか)仏教について考えてしまった、という感じです。
    なので、この男性は、こんな長い時間待たなくても、どこかの段階で、輪廻転生して、救われるのかもしれません。


    第5話「残響世界」は、長編『斜面世界』に通じる、私の長年の悩みから生まれてきました。
    罪を犯さない人なんて、いないのですが、だからといって、「許すよ」で終わる物語が多すぎて、若い頃の私はイライラしていました。
    当時、私は「贖罪は不可能だ」と強く思っていて。
    例えば映画などで、教会の小さな部屋で懺悔をして許されるシーンがありますが、あれが不愉快でたまらなかったのです。
    あと、加害者が一念発起して、被害者(あるいは死んだ被害者の家族)のもとを訪れて、話し合って、「許すよ」と言われて、号泣するシーンがものすごく嫌いで。
    安易にバカな物語をつくらないで。お涙頂戴で許されるわけないじゃない? ……と思っていました。
    罪は永遠に残るから、もっと普段から気をつけて、言動を選べよ? ……と、イライラしていました。
    被害者の傷は永遠に残るのに、なんで加害者が許されるんだよ、ありえねーよ、永遠に苦しめよ、……などと。

    で、考えた結果、どんなに頑固で、どんなに乱暴で、どんなに物を考えない人間でも、そのことを知る方法が、一つだけあると思いました。

    加害者が被害者を心から好きになったら、その罪は、何をどうしても許されない、ということが、自然に身にしみてくるはずだと思いました。国や人に裁かれる必要なく、自然にボロボロになっていくはずだ、と思いました。

    その後、ボロボロになったあとの加害者ですが。
    それで贖罪ができるのか? 
    ボロボロになれば許されるのか? 
    ……という答えは、まだ出ていません( ^ω^ )

    なので、時々、こういう小説を書きたくなるんだと思います。
    ちなみに、私は小さい頃、軽くいじめられた経験くらいは、ありますけど、いわゆる暴力被害者になったことは、一度もありません。
    なので、なぜ、贖罪について、こんなに気になるのかは、我ながらナゾです。

    あんまりナゾなので、いずれまた、同じような話を書くだろうなとも思います。
    それこそ、私の魂は、死んでもこのことばかりを、ぼーっと考えていそうな気がします。
    これは私の永遠の物思いです(笑)