第64話 買い物部隊到着!
俺の部屋にあったプラスチック製の小さい地球儀にタオルを巻いたりして、最後にセロハンテープをグルグル巻いて作ったボールで遊ぶのだ。
まあ、ただ蹴って遊ぶだけだけど。
これが子どもたちに喜ばれて、意外にも懐かれてしまった。小さい子ってこうやって遊んでやれば、喜ぶんだなぁ。
ちなみにここにいるのは2歳から8歳の子どもたちで、小さい時から仕事の手伝いをしている。それ以上年上の子は大人と一緒に仕事に就く。(カールがいい例だ)
この子達からしたら俺はいい大人で、大人がこうやって遊び相手をしてくれる事は珍しいらしい。
「ヒロキさまー!」
「ヒロキ、でいいよ」
「ボクも、ボールけりたい」
「いいよ、ほら」
そうやって手伝ったり、子守したりしていると、あっという間に昼になる。
「おーい!」
町からの街道から荷車が見えてきた。
カールとケンプルさんだ。
買い物をして帰ってきたのだ。
ガラガラと大きな音を立てて馬に引かせた荷車が、やってくる。
その荷台には網がかけられている。
あれは…!
「ヒロキ様、頼まれていたものを手に入れて来ましたよ」
やった!
安価な家畜で手に入りやすいやつ。
「ココッ、コッコ!」
「なにこれ?ヒロキさま」
俺は5歳のリシェルを抱っこして『それ』を見せてやった。
「ニワトリ、だ」
つづく
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