第184話 すまんことです

 家に帰ると…

「ん?」

 いつもなら鳴きながら走ってくるチョビさんが来ない。

「寝てるのかな?」

 部屋へ行くと、ベッドの隅で丸まっているチョビさん。

『桜雪…すまんことです』


 いや…なんとなく解っていたのだ。

 階段のあたりからね…生臭かったからね。


「チョビさん…」

 ベッドの上で吐き…隣の部屋で吐いている。


「みゃぁ…」

 小声で鳴くチョビさん。

 一応、悪気はあるようだ。

 単に具合が悪いのかもしれない、僕も風邪気味なのだ。


 とりあえず片付けると、部屋から出て行くチョビさん。

 またご飯を食べている。


 ガツガツ食べるから…吐くんですよチョビさん。


 そして僕の腹の上でくつろぐのである。

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