第174話 ネコだけだよ

 チョビさん、できれば、ずっとくっついていたいらしい。

 ご飯を食べに僕から離れるときも、走って下に降りて行って、ガッツ食いして走って戻って来る。

 そして…時折、吐く…。

 僕の隣でエホッエホッ…

(コレ、吐くな…)

 慌ててビニール袋をチョビさんの顔の前で広げる。

『桜雪…僕…気持ち悪い…』


 チョビさん、吐き始めると移動しながら連続で吐く。

「いかん…今日は小分けに吐きそうだ」


 とりあえず、チョビさんの後ろをビニール袋を持って付いていく。

 吐くたびに、ビニール袋を差し出しすこと4回。


 ようやく落ち着いた。


『桜雪、撫でて』

 気分が良くなったチョビさん、僕にすり寄る。


 部屋中で吐いて、頭を撫でられる生き物…

 僕はネコ以外に知らないのである。

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